[V5.0.5 以降]DataPower Gateway のみGenerate LTPA Token (ltpa-generate)

IBM® API ConnectGenerate LTPA Token セキュリティー・ポリシーは、LTPA (Lightweight Third Party Authentication) トークンを生成するために使用します。

制約事項: Generate LTPA Token ポリシーは、DataPower® Gateway にのみ使用できます。

概要

LTPA (Lightweight Third Party Authentication) は、WebSphere® Application Server で Cookie またはバイナリー・セキュリティー・トークン・ベースの認証メカニズムを提供する IBM プロトコルです。これは、シングル・サインオン (SSO) テクノロジーをサポートしており、分散された複数のアプリケーション・サーバーおよびマシンによる環境で使用することを意図しています。

Generate LTPA Token ポリシーをアセンブリーに適用すると、WebSphere Application Server にホストされたアプリケーションまたはサービスに安全に API を認証させることができます。実行時には、ポリシーによって生成された LTPA トークンが、HTTP Cookie ヘッダーで (デフォルトのオプション)、あるいは SOAP メッセージ内の WS-Security ヘッダーにラップして (SOAP ペイロードまたは XML ペイロードの場合) WebSphere Application Server バックエンド・サービスに送信されます。

注: IBM API Connect では Lotus Domino (Domino) トークン・タイプおよびキーをサポートしていません。ただし、WebSphere Application Server LTPA トークンを受け入れるように Lotus Domino を構成すると、Generate LTPA Token ポリシーを使用して Lotus Domino で認証できるようになります。
このポリシーを以下の API フローに付加できます。
  • REST
  • SOAP

前提条件

以下の前提条件が適用されます。
  • Generate LTPA Token ポリシーを API 定義に適用するには、LTPA 鍵を LTPA ピア (WebSphere Application Server) から API Manager にインポートする必要があります。詳しくは、『LTPA 鍵 (LTPA keys)』を参照してください。
  • IBM DataPower の最小レベルはバージョン 7.5.1 です。

プロパティー

以下の表に、このポリシーのプロパティーをリストします。表には、プロパティーが必須かどうか、入力用の有効な値とデフォルト値、および値のデータ型が示されています。

表 1. Generate LTPA Token ポリシーのプロパティー
プロパティー・ラベル プロパティー名 必須 説明 データ型
タイトル title はい ポリシーのタイトル。

デフォルト値は、ltpa-generate です。

ストリング
説明 description いいえ ポリシーの説明。 ストリング
LTPA 鍵 key はい LTPA トークンの生成に使用する LTPA 鍵の名前。
これは API Designer UI にのみ適用されることを示すアイコン以下のいずれかの構文オプションを使用して、LTPA 鍵の名前を入力します。
  • my-ltpa-key - バージョン番号を指定せずに名前を入力すると、実行時にポリシーによってバージョン 1.0.0 の LTPA 鍵が選択されます。
  • my-ltpa-key:2.0.0 - バージョン番号を指定して名前を入力すると、特定のバージョンの鍵が実行時に使用されます。
  • my-ltpa-key:latest - latest を指定して名前を入力すると、使用する最新バージョンの LTPA 鍵が、実行時にポリシーによって選択されます。

これは API Manager UI にのみ適用されることを示すアイコンドロップダウン・メニューから「LTPA 鍵」を選択します。各 LTPA 鍵には、バージョン固有でないオプション (例えば、my-ltpa-key、latest version) があります。使用する LTPA 鍵がポリシーによって実行時に選択されるようにする場合は、このオプションを選択してください。 それ以外の場合は、特定のバージョンを選択します。

注: バージョンの自動選択機能は、version.release.modification version というバージョン番号付け方式に従ったバージョン番号を指定して LTPA 鍵が構成されていることに依存します。
LTPAKey
認証済みユーザー名 authenticatedUserName はい 認証済みユーザーの名前を保持するランタイム変数。LTPA トークンは、このプロパティーをユーザーに設定して生成されます。

例えば、API が基本認証セキュリティー定義で構成されている場合は、認証済みユーザー名を $(client.app.id) と指定できます。API が OAuth セキュリティー定義で構成されている場合は、認証済みユーザー名を $(oauth.resource-owner) と指定できます。あるいは、Generate LTPA Token ポリシーの前に set-variable ポリシーを構成して、ランタイム変数に特定のユーザー名を設定し、そのランタイム変数を認証済みユーザー名として指定することもできます。

ストリング
トークンのバージョン tokenVersion はい LTPA トークンのバージョン。次の値から選択します。
  • WebSphereVersion1
  • WebSphereVersion1-FIPS
  • WebSphereVersion2
  • WebSphere70Version2
デフォルト値は WebSphereVersion2 です。
ストリング
トークンの出力 (Token Output) tokenOutput はい 生成された LTPA トークンをポリシーが格納する出力ソース内の場所を定義します。次のオプションから選択します。
  • Cookie ヘッダー (In Cookie Header)
  • WSSec ヘッダー (In WSSec Header)1

デフォルトのオプションは「Cookie ヘッダー (In Cookie Header)」です。

注: 「WSSec ヘッダー (In WSSec Header)」は、メッセージのメディア・タイプが XML または SOAP の場合にのみ選択してください。
enum
トークンの有効期限 tokenExpiry はい LTPA 鍵を有効と見なす期間として現在の日時に加算する時間の長さ (秒)。

デフォルト値は、600 です。

整数

- ltpa-generate:
    title: ltpa-generate
    tokenVersion: WebSphereVersion2
    tokenOutput: in-cookie-header
    tokenExpiry: 600
    key: 'my-first-ltpa-key:1.0.0'

エラー

ポリシーの実行中に以下のエラーがスローされることがあります。
  • LTPAGenerateError - ポリシーの実行中に発生するすべてのエラーをキャプチャーするエラー。失敗すると、詳細なエラー・メッセージがランタイム変数 ltpa-generate.error-message に代入されるため、catch で取得することができます。
catch が構成されていなければ、障害が発生した場合に、Generate LTPA Token ポリシーが HTTP コード 500 エラーを返します。詳細なエラー・メッセージは、システム・ログで見つけることができます。
ヒント: エラーが発生した場合は、以下の点について確認してください。
  • IBM DataPower のファームウェアがバージョン 7.5.1 以降であることを確認する。
  • LTPA 鍵に設定されているパスワードが正しいことを確認する。
  • 「トークンの出力」プロパティーで「WSSec ヘッダー (In WSSec Header)」を選択した場合は、メッセージのペイロードに XML または SOAP メディア・タイプが含まれていることを確認する。
1 「WSSec ヘッダー (In WSSec Header)」オプションを選択する場合は、以下の条件が適用されます。
タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: 2017 年 10 月 31 日