ベイズ統計

IBM® SPSS® Statistics では、次のベイズ統計がサポートされています。

1 サンプルの t 検定および対応のあるサンプルの t 検定
「ベイズの 1 サンプル推論」手続きは、事後分布を特性化して 1 サンプル t 検定および 2 サンプルの対応 t 検定でのベイズ推論を行うためのオプションを提供します。正規データがあるときは、正規事前確率を使用して、正規事後確率を取得できます。
2 項比率の検定
「ベイズの 1 サンプル推論: 2 項」手順には、2 項分布に対してベイズの 1 サンプル推論を実行するためのオプションが用意されています。対象のパラメータは π で、成功または失敗のいずれかにつながる可能性がある固定数の試行に成功する確率を示しています。各試行は互いに独立していて、確率 π は各試行で常に同じであることに注意してください。 2 項ランダム変数は、独立したベルヌーイ試行の固定数の合計として表示できます。
ポアソン分布の分析
「ベイズの 1 サンプル推論: Poisson」手順には、ポアソン分布に対してベイズの 1 サンプル推論を実行するためのオプションが用意されています。稀なイベントに対して有用なモデルであるポアソン分布では、短い時間間隔内にイベントが発生する確率は、待ち時間の長さと比例すると仮定しています。ガンマ分布ファミリ内の共役事前確率は、ポアソン分布上にベイズ統計推論を導き出すときに使用されます。
対応サンプル
ベイズの対応サンプル推論のデザインは、対応サンプルの処理方法の点で、ベイズの 1 サンプル推論と非常によく似ています。変数名をペアで指定し、平均差に対してベイズ分析を実行できます。
独立サンプルの t 検定
「ベイズ独立サンプル推論」手続きは、グループ変数を使用して、2 つの無関係なグループを定義し、2 つのグループ平均の差でのベイズ推論を行うためのオプションを提供します。さまざまなアプローチを使用して、ベイズ因子を推定できます。分散が既知または不明のいずれであるかを仮定して、目的の事後分布を特性化することもできます。
ペアごとの相関係数 (Pearson)
Pearson の相関係数についてのベイズ推論は、2 変量の正規分布に同時に従う 2 つのスケール変数の間の線型関係を測定します。この相関係数についての標準的な統計的推論に関してはこれまで広く検討が行われ、IBM SPSS Statistics ではこの推論が以前から実用化されています。Pearson の相関係数についてのベイズ推論は、ベイズ因子を推定し、事後分布を特性化することにより、ベイズ推論を描画できるように設計されています。
線型回帰
線型回帰に関するベイズ推論は、量的モデリングで広く使用されている統計手法です。線型回帰は、研究者が複数の変数の値を使用してスケール結果の値を説明または予測するための基本的かつ標準的なアプローチです。ベイズの 1 変量の線型回帰は、線型回帰のためのアプローチの 1 つであり、ベイズ推論のコンテキスト内で統計分析が行われます。
一元配置分散分析
「ベイズ一元配置分散分析」手続きは、単一の因子 (独立) 変数により、量的従属変数の一元配置分散分析を実行します。分散分析を使用して、一部の平均値は等しいという仮説を検定します。SPSS Statistics は、ベイズ因子、共役事前確率、および無情報事前分布をサポートしています。
対数線型回帰モデル (Log-Linear Regression Models)
2 つの因子の独立性を検定するための設計は、分割表の構築のための 2 つのカテゴリ変数を必要とし、行と列との関連に対してベイズ推論を行います。さまざまなモデルを想定してベイズ因子を推定でき、交互作用項の同時信頼区間をシミュレートすることで、目的の事後分布の特性を示すことができます。
一元配置反復測定分散分析
ベイズ一元配置反復測定分散分析プロシージャーは、それぞれの個別の時点または条件で同じ被験者から 1 つの因子を計測し、被験者が複数のレベルにわたることを許容します。各被験者は時点または条件ごとに 1 つの観測値を取ると想定します (そのため、被験者と治療の交互作用は考慮されません)。