季節性の分解
「季節性の分解」プロシージャーでは、系列が季節成分、結合されたトレンドとサイクル成分、および「誤差」成分に分解されます。このプロシージャーは、国勢調査局が開発した Method I の実装で、移動平均比率法としても知られます。
例: ある科学者は、特定の気象観測所で月に 1 回測定されるオゾン・レベルの分析に関心があります。目標は、データになんらかのトレンドが存在するかどうかを判断することです。実際になんらかのトレンドを見つけるには、まず科学者は季節的影響による測定値の変動を説明する必要があります。「季節性の分解」プロシージャーを使用すると、系統的な季節変動を除去できます。その後、季節調整系列でトレンド分析を実行します。
統計: 一連の季節因子です。
季節性の分解のデータの考慮事項
「データ」。変数は数値である必要があります。
仮定: 変数は埋め込まれた欠損データを含まないようにする必要があります。少なくとも 1 つの周期的な日付成分を定義する必要があります。欠損データの処理手順については、欠損値の置き換えに関するトピックを参照してください。周期的な日付成分を定義するには、日付の定義に関するトピックを参照してください。
季節因子の推定
この機能には、SPSS® Statistics Professional Edition または予測オプションが必要です。
- メニューから次の項目を選択します。
- 選択可能なリストから 1 つ以上の変数を選択し、「変数」リストに移動します。このリストに含まれるのは数値変数のみであることに注意してください。
「モデル・タイプ」。「季節性の分解」プロシージャーでは、季節因子のモデル作成用に、乗法と加法という 2 つの異なる方法が用意されています。
- 「乗法」。季節成分は、 元の系列を得るために季節調整系列に乗じる係数です。実質的に、 系列の全体的レベルに比例する季節成分です。季節変動のない観測では季節成分が 1 になります。
- 「加法」。この季節調整は、 観測値を得るために季節調整系列に加えられます。この調整は、季節成分に覆い隠されている可能性のある重要な他の特性を調べるために、 系列から季節効果を取り除きます。実質的に、系列の全体的レベルに依存しない季節成分です。季節変動のない観測では季節成分が 0 になります。
「移動平均の重み付け」。「移動平均の重み付け」オプションを使用すると、移動平均を計算する際の系列の処理方法を指定できます。これらのオプションは、系列の周期が偶数の場合にだけ使用できます。周期が奇数の場合は、すべての点が同じ重みになります。
- All points equal (すべての点が等しい). 移動平均は、 周期に等しいスパンを使用し、均等に重み付けしたすべての点を使用して計算されます。周期が奇数の場合は、 常にこの方法を使用できます。
- Endpoints weighted by .5 (終点の重み付けが 0.5). 周期が偶数の系列の移動平均を、 周期に 1 を加えた値に等しいスパンと 0.5 で重み付けしたスパンの終点で計算します。
オプションとして、以下を行うことができます。
- 「保存」をクリックして、新しい変数の保存方法を指定する。
このプロシージャーにより、SEASONのコマンド・シンタックスが貼り付けられます。