多次元尺度法 (PROXSCAL)

多次元尺度法は、オブジェクト間の 1 組の近傍度の構造を検出するための手法です。この処理は、概念上の低次元空間内のポイント間の距離が、指定された類似度 (または非類似度) に可能な限り近くなるように、この空間内の特定の場所に観測値を割り当てることにより、実行されます。これにより、その低次元空間内のオブジェクトの最小二乗表現が得られます。この表現は、多くの場合、データをより深く理解するのに役立ちます。

: 多次元尺度法は、認知的な関係を調べる場合に非常に便利です。例えば、製品のイメージを検討する場合は、調査を実施して、競合他社の製品と自社製品がどの程度の類似性 (または近傍度) を持つと考えられているかを示すデータ・セットを取得することができます。この近傍度と独立変数 (価格など) を使用すると、製品に対するユーザーの見方に対してどの変数が重要なのかを判断し、その結果に応じて自社製品のイメージを調整することができます。

統計と作図: 反復の記述、ストレス測定、ストレス分解、共通空間の座標、最終布置におけるオブジェクト距離、個別空間の重み、個別空間、変換後の近傍度、変換後の独立変数、ストレス・プロット、共通空間の散布図、個別空間の重み散布図、個別空間の散布図、変換プロット、Shepard 残差プロット、および独立変数の変換プロット。

多次元スケーリング法データの考慮事項

「データ」。データは、近傍行列の形式で提供することも、近傍行列に変換された変数の形式で提供することもできます。行列は、列形式にすることも、複数列にまたがる形式にすることもできます。近傍度は、比率、間隔、順序、またはスプライン尺度水準で処理することができます。

仮定: 3 つ以上の変数を指定する必要があります。次元の数は、オブジェクトの数から 1 を減算した数を超えてはいけません。多重ランダム・スタートと組み合せた場合、次元数の削減は省略されます。ソースを 1 つだけ指定した場合、すべてのモデルが同一モデルに等しくなるため、分析のデフォルト・モデルは同一モデルになります。

関連プロシージャー: すべての変数を数値レベルで尺度化した場合は、標準の多次元尺度法分析と同等になります。

多次元尺度法を使用するには

この機能を使用するには、SPSS® Statistics Professional Edition または Categories オプションが必要です。

  1. メニューから次の項目を選択します。

    「分析」 > 「尺度」 > 「多次元尺度法 (PROXSCAL)...」

    これにより、「データ形式」ダイアログ・ボックスが開きます。

  2. データの形式を指定します。

    データ形式: データが近傍度で構成されているか、データから近傍度を作成するかを指定します。

    ソース数: 使用するデータが近傍度の場合は、その近傍度のソースが単一か複数かを指定します。

    単一ソース: 近傍度のソースが 1 つだけの場合、近傍度を含むデータ・セットの形式が、複数の列にまたがる 1 つの行列なのか、各近傍度の行と列を識別する 2 つの個別の変数を持つ単一の列なのかを指定します。

    • The proximities are in a matrix across columns (近傍が複数列にまたがる 1 つの行列内に存在する). 近傍行列は、 オブジェクトの数と同じ数の列にまたがって存在します。「複数列行列の近傍」ダイアログ・ボックスに遷移します。
    • The proximities are in a single column (近傍が単一の列内に存在する). 近傍行列を 1 つの列 (変数) に集約します。各セルの行および列を識別する 2 つの追加の変数が必要です。「単一列の近傍」ダイアログ・ボックスに遷移します。

    多重ソース: 近傍度のソースが複数ある場合、近傍度を含むデータ・セットの形式が、複数の列にまたがる積み重ね行列なのか、列ごとに 1 つのソースを持つ複数の列なのか、または単一の列なのかを指定します。

    • The proximities are in stacked matrices across columns (近傍が複数列にまたがる積み重ねられた行列内に存在する). 近傍行列は、 オブジェクトの数と同じ数の列にまたがって存在し、 オブジェクト数にソース数を掛けたものと同じ数の行にわたって積み重なります。「複数列行列の近傍」ダイアログ・ボックスに遷移します。
    • The proximities are in columns, one source per column (近傍が列ごとに単一ソースを持つ複数の列内に存在する). 近傍行列は複数の列 (変数) に集約されています。各セルの行および列を識別する 2 つの追加の変数が必要です。「複数列の近傍」ダイアログ・ボックスに遷移します。
    • The proximites are stacked in a single column (近傍が単一の列内に積み重ねられている). 近傍行列を 1 つの列 (変数) に集約します。各セルの行、 列、およびソースを識別する 3 つの追加の変数が必要です。「単一列の近傍」ダイアログ・ボックスに遷移します。
  3. 「定義」をクリックします。

この手続きでは、PROXSCAL のコマンド・シンタックスが貼り付けられます。