カテゴリー回帰分析 (CATREG)

カテゴリー回帰分析は、カテゴリーに数値を割り当てることによってカテゴリー・データを数量化します。これにより、変換後の変数の最適な線型回帰方程式が作成されます。カテゴリー回帰分析の略語は CATREG (categorical regression) です。

標準線型回帰分析では、応答 (従属) 変数と、予測 (独立) 変数の重み付き組み合わせとの差を 2 乗し、それらの合計が最小化されます。変数は、通常は量的変数で、(名義) カテゴリー・データは、2 値変数または対比変数に再割り当てされます。その結果、カテゴリー変数によってケース・グループが分割され、各グループの個々のパラメーターのセットが推定されます。推定された係数は、予測変数の変化が応答変数にどのように影響するかを表します。応答の予測は、どのような予測変数の値の組み合わせでも可能です。

もう 1 つの方法として、応答変数をカテゴリー予測変数値自体で回帰させる方法があります。この場合、各変数について 1 つの係数が推定されます。ただし、カテゴリー変数の場合、カテゴリーの値は任意です。異なる方法でカテゴリーをコード化すると異なる係数が生成されるため、同一の変数について複数の分析結果を比較することが難しくなります。

CATREG は、名義変数、順序変数、数値変数を同時に尺度化することにより、標準的な方法を拡張します。この手続きにより、元のカテゴリーの特質を反映した形でカテゴリー変数が数量化されます。この手続きでは、数量化されたカテゴリー変数が数値変数と同じ方法で処理されます。非線型変換を使用すると、変数をさまざまなレベルで分析して、最適なモデルを見つけることができます。

: カテゴリー回帰分析を使用して、仕事の満足度が、職種、地域、移動の量とどのように関係しているかを記述することができます。例えば、高い満足度は、管理職と少ない移動量に対応している、などがわかります。結果として得られる回帰式を使用して、3 つの独立変数の任意の組み合わせについて、仕事の満足度を予測することができます。

統計と作図: 度数分布、回帰係数、分散分析表、反復の記述、カテゴリー数量化、未変換予測変数間の相関、変換済み予測変数間の相関、残差プロット、変換プロット。

カテゴリー回帰分析データの考慮事項

「データ」。CATREG は、カテゴリー指標変数に対して機能します。カテゴリー指標は、正の整数でなければなりません。[離散化] ダイアログ ボックスを使用して、小数値変数と文字列変数を正の整数に変換することができます。

仮定: 応答変数は 1 つしか使用できませんが、予測変数の最大数は 200 です。データには、3 つ以上の有効なケースを含める必要があります。また、有効なケースの数は、予測変数の数に 1 を加算した数よりも多くなければなりません。

関連プロシージャー: CATREG は、2 組の変数を持ち、そのうちの 1 組には変数が 1 つだけ含まれている、最適尺度法によるカテゴリー正準相関分析 (OVERALS) と同等です。すべての変数を数値レベルで尺度化した場合は、標準重回帰分析と同等になります。

カテゴリー回帰分析を実行するには

この機能を使用するには、SPSS® Statistics Professional Edition または Categories オプションが必要です。

  1. メニューから次の項目を選択します。

    「分析」 > 「回帰」 > 「最適尺度法 (CATREG)...」

  2. 1 つの従属変数と 1 つ以上の独立変数を選択します。
  3. 「OK」をクリックします。

必要に応じて、各変数の尺度水準を変更します。

この手続きでは、CATREGのコマンド・シンタックスが貼り付けられます。