正確確率検定

正確確率検定では、「クロス集計表」プロシージャーと「ノンパラメトリック検定」プロシージャーで利用できる統計の有意水準を計算するために、さらに 2 つの方法を使用できます。これらの方法、すなわち正確確率検定とモンテカルロ法は、データが標準漸近法で信頼できる結果を得るために必要な基本的仮定を満たしていない場合に、正確な結果を求める手段を提供します。正確確率検定オプションを購入した場合にのみ使用できます。

「例」。小さなデータ・セット、または空白が多いテーブルやバランスのとれていないテーブルから取得した漸近結果は、誤った結果を導くことがあります。正確確率検定を使用すると、データに適合しない可能性のある仮定に依存せずに、正確な有意水準を求めることができます。例えば、小さな行政区域で 20 人の消防署員を採用する試験の結果で、5 人の白人応募者はすべて合格し、黒人、アジア系、およびヒスパニック系の応募者の結果はさまざまであったとします。結果は人種には関係ないという帰無仮説を検定する Pearson カイ 2 乗は、0.07 の漸近有意水準を生成します。そのため、試験結果は受験者の人種には関係ないという結論になります。ただし、このデータにはわずか 20 のケースしか含まれておらず、しかもセルの期待度数が 5 未満のため、この結果は信頼できるものではありません。Pearson カイ 2 乗の正確有意確率は 0.04 なので、反対の結論が出ます。正確有意確率に基づいて考えれば、試験結果と受験者の人種は関連していると結論付けることができます。これは、漸近法の仮定が満たされないときに正確な結果を求めることの重要性を表しています。正確有意確率は、データの大きさ、分布、空白の多さ、またはバランスに関係なく、常に信頼できます。

「統計量」。漸近有意確率。信頼水準、または正確有意確率によるモンテカルロ推定です。

  • 漸近検定統計量の漸近分布に基づく有意水準。一般に、0.05 より小さい値は有意であると考えられます。漸近有意確率は、データ・セットが大きいという仮定に基づいています。データ・セットが小さいか偏っている場合は、 有意確率の指標として適切でない可能性があります。
  • Monte Carlo Estimate (モンテカルロ推定値). 観測テーブルと同じ次元、 行周辺、および列周辺を持つ表の参照セットから繰り返しサンプリングすることによって計算した、 正確な有意水準の不偏推定値。モンテカルロ法では、 漸近的方法の場合に必要な仮定に依存せずに正確な有意性を推定できます。この方法は、 正確な有意性を計算するにはデータ・セットの大きさが大きすぎるが、 データが漸近的方法の仮定を満たさない場合に最も有用です。
  • Exact (正確). 観測結果、またはより極端な結果が正確に計算される確率。一般に、有意水準が 0.05 未満の場合は有意であると考えられ、行変数と列変数の間になんらかの関係があります。