セッション・マネージャー

TSO/E セッション・マネージャーは行モード TSO/E とのインターフェースであり、 行指向のコマンド、プログラム、CLIST、および REXX exec のフルスクリーン表示をサポートします。TSO/E セッション・マネージャーは、TSO/E が行モードのときに、端末セッション中に発生するすべての事象をジャーナルとして完全に記録します。ユーザーが入力するすべての情報と、システムが表示するすべての内容が記録されます。端末セッション中で あればいつでも、セッションの初め、中間、および終わりに 実行した作業を見ることができます。TSO/E セッション・マネージャーは、 この情報のコピーを印刷することもできます。 セッション・マネージャーを使用して、次のことができます。
  • TSO/E との対話を記録する。
  • 最小回数のキー・ストロークで前の入力内容と出力内容を編集し、 再利用する。 このデータは、簡単に入力として再入力したり、データ・セットに保管したり、 あるいは印刷したりできます。
  • 作業するのに必要なデータに画面で直接アクセスしたり、比較したり、 処理したりする。古くなりがちで、入手するのに時間がかかり、 管理しにくい情報や一覧表に頼る必要がなくなります。PF キーを使用して、迅速にデータを見つけ出したり、 データ・ストリーム内を効率よく移動できます。

TSO/E セッション・マネージャーにより、TSO/E TEST コマンドとその他の対話式デバッグ・ツールが 使いやすくなります。表示したデータ域の記録をとり、 その出力内容を TEST コマンドで印刷できます。

セッション・マネージャーを使用するためには、セッション・マネージャーを認識する LOGON プロシージャーにアクセスする必要があります。

IBM® 提供のセッション・マネージャーのデフォルト画面は、ウィンドウ と呼ばれる主要な 5 つの区域から構成されています。 これらのウィンドウを使用すると、画面上でデータを入力したり、作業内容を検討したり、 変更したりできます。デフォルトの表示画面をセッション・マネージャー 図 1 に示します。

図 1. セッション・マネージャー表示画面
それぞれのウィンドウについては、以下に列記します。
Windows
定義
(1) メイン・ウィンドウ
表示画面上の数字表示行より上の大きな部分が メイン・ウィンドウです。このウィンドウは、TSO/E の入出力が入っている データ・ストリーム内の数行を表示します。 これらの行を 1 行または複数行 TSO/E への入力としてサブミットしたい場合は、 行の任意の文字を上書きして、ENTER キーを押してください。
(2) 現行ウィンドウ
数字の表示行より下が現行ウィンドウです。最初にログオンしたとき、 このウィンドウには、生成された出力の最後の 2 行が表示されます。PF キーを使うと、このウィンドウに、入力した内容の 最後の 2 行と生成された出力の最後の 2 行を交互に表示できます。
(3) 状況ウィンドウ
メイン・ウィンドウの状況ウィンドウは、表示画面の右下隅に あります。 上側のウィンドウには、スクロール移動量 (SCROLL===>HALF というラベル付き) が示されており、 下側のウィンドウには、メイン・ウィンドウのロックまたはロック解除の状態が示されています。

メイン・ウィンドウの一番上には、ストリーム内の前のデータが入っています。メイン・ウィンドウをいっぱいにするだけのデータが生成されると、前のデータは、 ウィンドウの一番上から押し出されていきます。PF キーを使うと、ストリーム内を前後左右にスクロール できます。この動作によって、ストリームの 望む部分にウィンドウをロックできます。 ウィンドウ内で行の編集ができるようにキーボードはロック解除されたままになっています。

(4) 入力ウィンドウ
入力ウィンドウは、表示画面の 左下にある矢印の右側から始まり、 画面の最終行の縦線のところまで続きます。 この区域は、ユーザーが通常 TSO/E コマンドをタイプ入力する場所です。
(5) パスワード・ウィンドウ
縦線より右のウィンドウがパスワード・ウィンドウで、これは、データ・セットのパスワードをタイプ入力するときに使用されます。パスワード・ウィンドウ にタイプ入力した情報は表示画面または セッション・ジャーナルには表示されません。

TSO/E セッション・マネージャーはまた、パスワード・ウィンドウを使って、エラー・メッセージをユーザーに提示します。

ご使用のシステムでは、表示画面のレイアウトと端末環境を ユーザーの要求に合うように調整できます。経験のあるユーザーであれ ば、セッション・マネージャー・コマンドを使って、 画面レイアウトと PF キー定義をユーザーのニーズに合うように調整することもできます。これらのコマンドは、簡単に CLIST に入れることができ、それによって、 すべてのユーザーが環境を自分に合うように調整できます。