ALTLIB コマンド

CLIST または REXX exec を暗黙に呼び出すと、EXEC コマンド・プロセッサーはデフォルトでは、システム・ファイル (SYSPROC または SYSEXEC) に割り振られたシステム・レベルのライブラリーを検索します。ALTLIB コマンドを使用して、暗黙の実行用に 代替 CLIST または REXX exec ライブラリーを 指定できます。 このコマンドは、ISPF 内の LIBDEF コマンドがパネル、メッセージ、テーブル、 スケルトン、およびロード・ライブラリーに対して実行するのと同じ 機能を、CLIST と REXX exec に対して実行します。ALTLIB コマンドを使用すると、 ユーザーもしくは ISPF アプリケーションは、 必要になったときに、CLIST および REXX exec のライブラリーを簡単に アクティブあるいは非アクティブにできます。このような柔軟性があるため、 ライブラリーの検索時間が減り、パフォーマンスの向上が期待できます。

ALTLIB コマンドを使用すると、ユーザー・レベル、アプリケーション・レベル、 およびシステム・レベルの各代替ライブラリーを指定できます。ユーザー・レベルの代替ライブラリーには、 前に SYSUEXEC ファイルまたは SYSUPROC ファイルに割り振られたライブラリーが入っています。アプリケーション・レベルの代替ライブラリーには、 データ・セット名やファイル名を使って ALTLIB コマンドで指定したライブラリーが入っています。 システム・レベルの代替ライブラリーには、 前に SYSEXEC または SYSPROC のファイルに割り振られたライブラリーが含まれています。

暗黙の実行の際に、EXEC コマンド・プロセッサーは、ユーザー・レベル、アプリケーション・レベル、 およびシステム・レベルの順にライブラリーを検索します。アプリケーション・レベルとシステム・レベルのライブラリーでは、ALTLIB コマンドは、仮想ルックアサイド機能 (VLF) を使用して、 ライブラリー検索速度を速めることもあります。

ALTLIB コマンドのさまざまなオペランドを使用すると、ユーザー または ISPF アプリケーションは以下の処理を行うことができます。
  • CLIST または REXX exec のアプリケーション・レベル・ライブラリーを 定義する。
  • 指定レベルの 1 つまたはそれ以上のライブラリーに入っている複数の exec の 検索を指定順にアクティブにする。
  • 1 つまたはそれ以上のライブラリー・レベル (ユーザー・レベル、 アプリケーション・レベル、システム・レベル) を検索対象から除外する。
  • 検索順序をリセットして、システム・レベルだけに限定する。
  • 現行検索順序を表示する。
ALTLIB コマンドの使い方の詳細については、「z/OS TSO/E コマンド解説書」 を参照してください。