ラベル

システムは、カタログ式データ・セットのラベル・タイプ情報を保存しません。ラ ベルをカタログ式データ・セットの LABEL パラメーターで指定していないと、シ ステムは SL を想定します。

直接アクセス装置上のデータ・セットの場合、システムは DD ステートメント からラベル・タイプを入手します。ラベル・タイプは、DD ステートメントで参照 される他のどのソースからも入手されません。直接アクセス装置では、SL と SUL という 2 つのラベル・タイプだけが有効です。
SL
データ・セットに IBM® 標準ラベルがあることを示します。このサブパラメーターを省略した場合、SL がデフォルトになります。

直接アクセス装置上のデータ・セットには、SL または SUL のみを 指定してください。

SYSCKEOV DD ステートメントで LABEL パラメーターを指定する場合 は、LABEL=(,SL) をコーディングします。

SUL
データ・セットに IBM 標準ラベルとユーザー・ラベルの両方があることを 示します。

直接アクセス装置上のデータ・セットには、SL または SUL のみを 指定してください。

区分データ・セットまたは索引順次データ・セットには、SUL を 指定しないでください。

AL
テープ・データ・セットに、ISO/ANSI バージョン 1 また は ISO/ANSI/FIPS バージョン 3 のラベルがあることを示します。

出力用テープ世代別データ・セットに AL を指定すると、末尾の .GnnnnVnn (ここで、n= 0 から 9 まで) は、HDR1 ラベルのファイル ID (データ・セット名フィールド) の 一部分として現れません。その代わり、データは HDR1 ラベルの世代およびバージョン番号のフィールドに入ります。

AUL
テープ・データ・セットにユーザー・ラベルと ISO/ANSI バージョン 1 また は ISO/ANSI/FIPS バージョン 3 のラベルがあることを示します。
NSL
テープ・データ・セットに標準外ラベルがあることを示します。

NSL をコーディングする前に、インストール・システムで、「z/OS DFSMS Installation Exits」に説明されている標準外ラベル処理ルーチンを作成および インストール済みであることを確認してください。

NL
テープ・データ・セットにラベルがないことを示します。

複数の NL または BLP テープ・ボリュームから 2 つ以上の データ・セットを検索する場合、DD ステートメントを連結し、各 DD ステートメント に LABEL パラメーターを繰り返し指定してください。

ラベルなしテープ上で ASCII データを処理する場合、データ制御ブロック に OPTCD=Q と指定しておく必要があります。

BLP
システムに対して、テープ・データ・セットのラベル処理の迂回を要求します。

インストール・システムにおいて読取装置カタログ式プロシージャーで BLP 機能を 指定していない場合、BLP は NL と同じ結果になります。

BLP を指定したときにテープ・ボリュームにラベルがある場合、テープ・マーク によってデータ・セットが区切られます。システムをラベル付きテープの正しいデ ータ・セットに位置決めさせる場合、data-set-sequence-number サブパラメータ ーを指定します。この番号は、希望するデータ・セットの前にある全ラベルおよび データ・セットを反映したものでなければなりません。

DD DSNAME パラメーターが世代別データ・グループ (GDG) の全メンバーを 要求するときは、BLP を指定しないでください。システムでは、カタログから データ・セット・シーケンス番号を入手します。したがって、BLP を指定すると、テープの位置決めを誤らせる可能性があります。

複数の NL または BLP テープ・ボリュームから 2 つ以上のデータ・セットを 検索する場合、または複数の BLP テープ・ボリュームから 1 つのデータ・セットを 検索する際にそのテープ・ボリュームにラベルがある場合、DD ステートメントを 連結して各 DD ステートメントで LABEL パラメーターを繰り返してください。

LTM
データ・セットに先行するテープ・マークがあることを示します。
注: システム管理のテープ・ボリュームを割り振るときには、LABEL パラメーターを 使用することができますが、NSL または LTM サブパラメーターを使用することは できません。ACS ルーチンがこれらのサブパラメーターを除外しない場合、JCL エ ラーとなり、ジョブは失敗します。

システム管理テープ・ボリュームは IBM 標準ラベルまたは ANSI 標準の テープでなければなりません。