再形式設定プロセス・レコード

RACF® SMF レコード・タイプ 20、30、80 および 83 は再形式設定プロセス・レコード になります。これらのレコードの長さは可変です。 SETROPTS または RVARY コマンドによって生成 される RACF SMF レコード・タイプ 80 によっても、 再形式設定状況レコードが作成されることに注意してください。

再形式設定プロセス・レコードの共通セクションのレイアウトは、 次のとおりです。
オフセット
10 進 16 進 名前 長さ 形式 説明
0 0 RCDLEN 2 2 進 合計レコード長
2 2 - 2 2 進 予約済み (IBM 用)
4 4 RCDRELNO 1 2 進 RACF のリリース
5 5 RCDREFMT 1 2 進 再形式設定標識 (このバイトが X'00' である場合、レコードは RACF 第 1 版 リリース 6/7 形式に再形式設定済みである)
6 6 RCDSYSID 4 EBCDIC システム ID
10 A RCDTYPE 1 EBCDIC レコード・タイプ (10 進数で 80)
11 B RCDTIME 4 パック HHMMSSTH 形式の無符号パック 10 進数
15 F   1 EBCDIC 予約済み (IBM 用)
16 10 RCDDATE 3 パック YYDDDF 形式の日付 (F は符号)
19 13 RCDFIXLN 2 2 進 レコードの開始点から最初の再配置セクションまでの オフセット
21 15 RCDCOMLN 2 2 進 レコードの開始点からレコード依存フィールドまでの オフセット
23 17 RCDCNT 2 2 進 再配置セグメント数
25 19 RCDEVENT 1 2 進 イベント・コード
26 1A RCDQUAL 1 2 進 イベント・コード修飾子
27 1B RCD80FLG 1 2 進 記述子フラグ:
ビット
設定された場合の意味
0
このレコードはセキュリティー違反用である
1
このレコードはユーザー/グループ用ではなくジョブ/ステップ用である
2
このレコードは切り捨てられている
3
このレコードは警告用である
4-7
予約済み (IBM 用)
28 1C   1 2 進 予約済み (IBM 用)
29 1D RCDUSER 8 EBCDIC 記録されたイベントに関するユーザーの ID (または、 ユーザーが RACF に対して定義されていない場合は、ジョブ名)
37 25 RCDGROUP 8 EBCDIC ユーザーが接続されたグループ (または、 ユーザーが RACF に対して定義されていない場合は、ステップ名)
45 2D RCDLOGCL 1 2 進 番号順イベント・タイプ
番号
タイプ
1
LOGON/ JOB
2
エンティティー・アクセス
3
RACF コマンド
46 2E RCDCLASS 8 EBCDIC リソース・クラス名 (注 1 参照) このフィールドには、RVARY コマンドおよび SETROPTS コマンドによって作成されたレコードの 2 進ゼロが入る。
54 36 RCDNAME 44 EBCDIC リソース名 (注 1 および 6 参照) このフィールドには、LOGON/JOB の場合はユーザー ID が入り、 リソース・アクセスの場合はリソース名が入る。
98 62 RCDJOBID 8 EBCDIC ジョブ名
106 6A   1 EBCDIC 予約済み (IBM 用)
107 6B RCDDATID 3 パック このジョブに関する JOB カードを読取装置が認識した日付。 形式は YYDDDF
110 6E RCDTIMID 4 EBCDIC このジョブに関する JOB カードを読取装置が認識した時刻。 形式は HHMMSSTH
114 72 RCDUSRDA 8 EBCDIC ユーザー ID フィールド
122 7A RCD80TRM 8 EBCDIC 端末 ID フィールド
130 82 RCD80TML 1 2 進 端末レベル番号
131 83 RCDOWNER 8 EBCDIC リソースの所有者
139 8B RCDUSRSM 20 EBCDIC ユーザー名
159 9F RCDVRM 4 EBCDIC リリース、バージョン、およびモディフィケーション番号
163 A3 RCDSEC 8 EBCDIC ユーザーのセキュリティー・ラベル
171 AB RCDLINK 4 2 進 RACF コマンド (ALTDSD, ADDSD, DELDSD) に よって引き起こされたセキュリティー・ラベル変更の影響を受けたデータ・セットを接続するための LINK
175 AF RCDSTYPE 2 2 進 SMF レコード・サブタイプ
177 B1 RCDNAMEO 2 2 進 注 6 を参照。エンティティー名が 44 文字を超える場合には、セクション・タイプを再配置するための変数セクション内のオフセット。ただしリソース名が 44 文字以下の場合には X'7FFF'
179 B3 RCDPVAU1 4 2 進 APPLAUDIT キー、(1/2)
183 B7 RCDPVAU2 4 2 進 APPLAUDIT キー、(2/2)
プロセス・レコードのレコード従属セクションは次のとおりです。
オフセット
10 進 16 進 名前 長さ 形式 説明
0 0 RCD80ATH 1 2 進 使用される権限:
ビット
設定された場合の意味
0
通常の権限
1
SPECIAL 属性
2
OPERATIONS 属性
3
AUDITOR 属性
4
出口ルーチン許可権限
5
フェイルソフト・プロセス
6
迂回ユーザー ID=*BYPASS*
7
承認属性
1 1 RCD80REA 2 2 進 ロギングの理由:
ビット
設定された場合の意味
0
クラスが監査中である
1
ユーザーが監査中である
2
特殊ユーザーが監査中である
3
リソースが監査中であるか、インストール先が要求したロギングが有効であるか、 またはフェイルソフト・プロセス
4
RACINIT 障害が監査中である
5
コマンドによって常に監査が引き起こされる
6
コマンド違反が監査中である
7
GLOBALAUDIT オプションが有効なので監査中である
8
SECLEVEL 監査
9-15
SMF80RE2 からの残りのデータが入る
3 3 RCD80ERR 1 2 進 エラー標識:
ビット
設定された場合の意味
0
コマンドが回復できなかった
1
プロファイルは更新されていない
2-7
予約済み (IBM 用)
4 4 RCDQUAL1 8 EBCDIC 古いデータ・セット名の修飾子 (注 2 参照)
12 C RCDQUAL2 8 EBCDIC 新規データ・セット名の修飾子 (注 3 参照)
20 14 RCDDLEV 1 2 進 データ・セット・レベル番号 (注 4 参照)
21 15 RCDDINT 1 2 進 要求されたアクセス権限: (注 4 参照)
ビット
アクセス権限
0
ALTER
1
CONTROL
2
UPDATE
3
READ
4-7
予約済み (IBM 用)
22 16 RCDDALWD 1 2 進 許可されたアクセス権限: (注 4 参照)
ビット
アクセス権限
0
ALTER
1
CONTROL
2
UPDATE
3
READ
4
NONE
5
EXECUTE
6-7
予約済み (IBM 用)
23 17 RCDDVOL 6 EBCDIC ボリューム通し番号 (注 4 参照)
29 1D RCDDOLDV 6 EBCDIC OLDVOL ボリューム通し番号 (注 4 参照)
35 23 RCD80GNS 1 2 進 1 = 総称名が指定された
36 24 RCD80GSP 1 2 進 1 = PERMIT の FROM キーワードに 総称名が指定された
37 25 RCD80RRF 1 2 進 1 = データ・タイプ 33 再配置セクションからの RACROUTE REQUEST=DEFINE 名前変更 データ・セットの古い名前
38 26 RCD80RRT 1 2 進 1 = データ・タイプ 33 再配置セクションからの RACROUTE REQUEST=DEFINE 名前変更 データ・セットの新しい名前
39 27 RCDGENAM 44 EBCDIC 使用される総称プロファイルまたは 総称リソース名 (注 7 参照)
83 53 RCDGNNMF 44 EBCDIC RACROUTE REQUEST=DEFINE RENAME で使用される総称プロファイル、 または RACROUTE REQUEST=DEFINE RENAME 再配置セクション上の総称リソース名: (注 5 および注 8 参照)
127 7F RCDGENAO 2 2 進 注 7 参照
129 81 RCDGNNMO 2 2 進 注 8 参照
可変再配置セクション・マップ
+0 +0 RCDDTYPE 1 2 進 データ・タイプ
+1 +1 RCDDLGT 1 2 進 後続データの長さ
+2 +2 RCDDATA variable 混合 データ

注 1: リスト報告書のリソース・クラス名およびリソース名によるソートを サポートするために、RACF 報告書作成プログラムは、対象となるフィールドに有効な名前が含まれていることを確認します。 次の表は、RCDEVENT におけるイベント・コードごとに RACF 報告書作成プログラムが割り当てる リソース・クラス名とリソース名を示しています。 (大文字の英字は、値が示されたとおりであることを意味します。 小文字は、名前の入手元の SMF タイプ 80 レコード内のフィールドを示し、 括弧内の数字は、名前の入手元の SMF タイプ 80 レコード内の 再配置セクションを示します。)

RCDEVENT 内のイベント・コード リソース・クラス名 リソース名
1 USER ユーザー ID (SMF80USR)
2 クラス名 (17) リソース名 (1)
3 クラス名 (17) リソース名 (1)
4 クラス名 (17) リソース名 (1)
5 クラス名 (17) リソース名 (1)
6 クラス名 (17) リソース名 (1)
7 クラス名 (17) リソース名 (1)
8 DATASET データ・セット名 (6)
9 GROUP グループ名 (6)
10 USER ユーザー ID (6)
11 DATASET データ・セット名 (6)
12 GROUP グループ名 (6)
13 USER ユーザー ID (6)
14 USER ユーザー ID (6)
15 DATASET データ・セット名 (6)
16 GROUP グループ名 (6)
17 USER ユーザー ID (6)
18 USER ユーザー ID (6)
19 クラス名 (17) リソース名 (9)
20 クラス名 (17) リソース名 (9)
21 クラス名 (17) リソース名 (9)
22 クラス名 (17) リソース名 (9)
23 USER ユーザー ID (6)
24 none none
25 none none

注 2: RACF 報告書作成プログラムは、このフィールドを EVENT サブコマンド上に指定された DSQUAL キーワードと比較します。報告書作成プログラムは、RCDQUAL1 を、当該レコードのオフセット 41 (16 進数では 29) の RCDNAME で検出される古いデータ・セット名の高水準修飾子に初期設定します。 RACF 報告書作成出口ルーチン ICHRSMFE は、このフィールドを変更することができます。

注 3: RACF 報告書作成プログラムは、このフィールドを EVENT サブコマンド上に指定された NEWDSQUAL キーワードと比較します。報告書作成プログラムは、RCDQUAL を、データ・タイプ 2 (SMF80DTP = 2) について再配置セクションで検出される新しいデータ・セット名の高水準修飾子に初期設定します。 RACF 報告書作成出口ルーチン ICHRSMFE は、このフィールドを変更することができます。

注 4: このフィールドは イベント・コード 2-7 (SMF80EVT=2 から SMF80EVT=7 まで) についてのみ存在します。

注 5: これらのイベント・コードおよびデータ・タイプの詳細については、このトピックの前半 にある イベント・コードおよびイベント・コード修飾子の表および 再配置セクション変数データの表を参照してください。

注 6: RACF 1.9 またはそれ以降の場合、エンティティー名は最大 254 文字です。45 ~ 254 文字のエンティティー名は、長名 といわれます。既存の再形式設定レコードをサポートするために、フィールド RCDNAME を拡張することはできません。 長リソース名は次のように 処理されます。
注 7: RACF 1.9 またはそれ以降の場合、エンティティー名は最大 254 文字です。既存の再形式設定レコードをサポートするために、フィールド RCDGENAM を拡張することはできません。 長リソース名は次のように 処理されます。
注 8: RACF 1.9 またはそれ以降の場合、エンティティー名は最大 254 文字です。既存の再形式設定レコードをサポートするために、フィールド RCDGNNMF を拡張することはできません。 長リソース名は次のように 処理されます。