Sametime Community Server によって使用されるポート

IBM® Sametime® はサーバーで多数のポートを使用します。ここではデフォルトポートとその使用方法を説明します。

Sametime 管理ツールを使用して、Sametime サービスがクライアントからの接続を listen するポートを構成できます。

Sametime 管理ツールの [構成] > [接続] > [ネットワークとポート] オプションから、すべてのサービスのポート設定にアクセスできます。

HTTP サービス、Domino サービス、LDAP サービス、Sametime イントラサーバーのポート

Sametime HTTP サービス、IBM Domino アプリケーションサービス、LDAP サービスによって使用されるポートは、次のとおりです。

表 1. HTTP サービス、Domino サービス、LDAP サービス、Sametime イントラサーバーのポート
デフォルトポート 目的
ポート 80 管理者が Sametime のインストール時にポート 80 上の HTTP トンネリングを許可している場合、Sametime Community Server 上のコミュニティサービスマルチプレクサによって、ポート 80 上の Web ブラウザ、Sametime Connect クライアント クライアント、Sametime ミーティングルームクライアント、Sametime 録画済みミーティングクライアントからの HTTP 接続が listen されます。

管理者が Sametime のインストール時にポート 80 上の HTTP トンネリングを許可していない場合、Domino HTTP サーバーによってこのポート上の HTTP 接続が listen されます。

代替 HTTP ポート (8088) 管理者が Sametime のインストール時 (およびその後) にポート 80 上の HTTP トンネリングを許可する場合、Sametime がインストールされた Domino HTTP サーバーは、ポート 80 以外のポート上で HTTP 接続を listen する必要があります。管理者が Sametime Community Server のインストール時にポート 80 上の HTTP トンネリングを許可した場合は、Sametime のインストールにより Domino HTTP ポートがポート 80 からポート 8088 に変更されます。
注: 管理者が Sametime のインストール時にポート 80 上の HTTP トンネリングを許可した場合、Web ブラウザによってポート 80 上でコミュニティサービスマルチプレクサに対する HTTP 接続が確立され、コミュニティサービスマルチプレクサは Web ブラウザの代わりにポート 8088 上で Sametime HTTP サーバーに対するイントラサーバー接続を確立します。

この構成により、Sametime Community Server は、サーバーインストール後にデフォルトでポート 80 上の HTTP トンネリングをサポートできます。

ポート 389
ポート 443 Domino HTTP サーバーはデフォルトでこのポート上の HTTPS 接続を listen します。

このポートが使用されるのは、Web ブラウザの接続に Secure Sockets Layer (SSL) を使用するように Domino HTTP サーバーを設定している場合に限られます。Sametime HTTP サーバーで Web ブラウザ接続に SSL を使用するように構成するには、「SSL と Sametime について」を参照してください。

ポート 1352 Sametime がインストールされた Domino サーバーは、このポートで IBM Notes® クライアントと Domino サーバーからの接続を listen します。
ポート 9092 Sametime Community Server のイベントサーバーポートは、Sametime コンポーネント間のイントラサーバー接続に使用されます。このポートはサーバー上の他のアプリケーションで使用されていないことを確認してください。
ポート 9094 Sametime Community Server のトークンサーバーポートは、Sametime コンポーネント間のイントラサーバー接続に使用されます。

このポートが複数のアプリケーションで使用されている場合は、このポートへのアクセスを解決する方法について、トピックトークンサーバーポートを参照してください。

コミュニティサービスのポート

Sametime コミュニティサービスによって使用されるポートは、次のとおりです。 これらのポートのほとんどは構成の変更が可能です。

表 2. コミュニティサービスのポート
デフォルトポート 目的
ポート 1516 コミュニティサービスでは、他の Sametime Community Server のコミュニティサービスからのダイレクト TCP/IP 接続が、このポートで listen されます。複数の Sametime Community Server をインストールしている場合は、サーバー間でプレゼンス (在席確認)、チャットおよびその他のコミュニティサービスデータをやりとりできるように、このポートを開く必要があります。

ポート 1516 での通信により、ある Sametime Community Server が別のサーバーでミーティングを開始 (ミーティングに他のサーバーを「招待」) することもできます。

ポート 1533 コミュニティサービスは、コミュニティサービスクライアント (Sametime Connect クライアントSametime ミーティングルームクライアントなど) からのダイレクト TCP/IP 接続と HTTP トンネリング接続をこのポートで listen します。
注: 「ダイレクト」TCP/IP 接続という用語は、Sametime クライアントが TCP/IP 上の固有の Sametime プロトコルを使用して、コミュニティサービスとの接続を確立することを意味します。

コミュニティサービスもデフォルトでコミュニティサービスクライアントからの HTTPS 接続をこのポート上で listen します。コミュニティサービスクライアントは、HTTPS プロキシサーバーを介して Sametime Community Server にアクセスするときに HTTPS 接続を試行します。Sametime クライアントが HTTPS を使用して Sametime Community Server に接続する場合、HTTPS 接続方式が使用されますが、この接続を介して送られるデータは暗号化されません。

管理者が Sametime のインストール時にポート 80 上の HTTP トンネリングを許可しない場合、コミュニティサービスクライアントはデフォルトでポート 1533 を介してコミュニティサービスに対する HTTP トンネリング接続を試行します。

ポート 80 管理者が Sametime のインストール時にポート 80 上の HTTP トンネリングを許可している場合、コミュニティサービスクライアントはポート 80 でコミュニティサービスマルチプレクサに対する HTTP トンネリング接続を実行できます。
注: Sametime のインストール時にポート 80 上の HTTP トンネリングが許可されている場合、コミュニティサービスマルチプレクサはポート 80 とポート 1533 の両方で HTTP トンネリング接続を listen します。コミュニティサービスマルチプレクサはポート 1533 で同時にダイレクト TCP/IP 接続を listen します。
ポート 8082 HTTP トンネリングサポートが有効になっている場合、コミュニティサービスクライアントはデフォルトでポート 8082 を介してコミュニティサービスマルチプレクサに対する HTTP トンネリング接続を実行できます。コミュニティサービスクライアントは、デフォルトでは、ポート 80 とポート 8082 の両方で HTTP トンネリング接続を実行できます。

ポート 8082 によって、旧リリースの Sametime との後方互換性も確保されます。旧リリースでは、Sametime のクライアントがコミュニティサービスに対する HTTP トンネリング接続を確立できるのはポート 8082 のみでした。旧リリースの Sametime Connect クライアント を使用する Sametime クライアントが、Sametime Community Server への HTTP トンネリング接続を試行した場合、クライアントではこの接続をポート 8082 を介して試行する場合があります。