CREATE WRAPPER ステートメント

CREATE WRAPPER ステートメントは、ラッパーをフェデレーテッド・サーバーに登録します。 ラッパーは、フェデレーテッド・サーバーがデータ・ソースの特定のタイプと対話するためのメカニズムです。

呼び出し

このステートメントは、アプリケーション・プログラムに組み込んだり、動的 SQL ステートメントを使用して発行したりすることができます。 これは、DYNAMICRULES の実行動作がパッケージに効力を持つ場合にのみ、動的に準備できる実行可能ステートメントです (SQLSTATE 42509)。

許可

このステートメントの 許可 ID が持つ特権には、DBADM 権限が含まれている必要があります。

構文

Read syntax diagramSkip visual syntax diagramCREATE WRAPPERwrapper-nameLIBRARYlibrary-nameOPTIONS(,wrapper-option-namestring-constant)

説明

ラッパー名
ラッパーの名前を指定します。 次のような名前にすることができます。
  • 事前定義名。 事前定義名を指定すると、 フェデレーテッド・サーバーは library-name に自動的にデフォルト値を割り当てます。
  • ユーザーが指定する名前。 ユーザー指定の名前を提供する場合は、そのラッパーおよびオペレーティング・システムとともに使用する適切な library-name も指定する必要があります。
LIBRARY ライブラリー名
ラッパー・ライブラリー・モジュールが入っているファイルの名前。 このオプションは、ユーザー提供ラッパー名を使用する場合は必須です。事前定義されたラッパー名を使用する場合は指定できません。 ライブラリー名は、単一引用符で囲む必要があります。
ライブラリー名は、絶対パス名またはベース名 (パスなし) として指定できます。 ベース名を指定する場合は、ライブラリーが、データベースのインストール・パスにおける以下のサブディレクトリーに存在していなければなりません。
オペレーティング・システム ラッパー・ライブラリー・モジュールのサブディレクトリー
Linux®
AIX®
 lib
Windows bin
OPTIONS
作成するラッパーの構成オプションを指定します。 指定可能なオプションは、ラッパーの作成対象オブジェクトのデータ・ソースによって異なります。 データ・ソースと、それぞれに適用されるラッパー・オプションのリストについては、 データ・ソース・オプションを参照してください。 各オプション値は文字ストリング定数で、単一引用符で囲む必要があります。

注

  • 代替構文: Db2®の以前のバージョンとの互換性のために、以下の構文がサポートされています。
    • ADD は、wrapper-option-name string-constant の前に指定できます。

例

  1. Oracle データ・ソースにアクセスするために、 フェデレーテッド・サーバー上の NET8 ラッパーを登録します。 NET8 は Oracle データ・ソースへのアクセスに使用できるラッパーの事前定義名です。
      CREATE WRAPPER NET8
  2. Linux オペレーティング・システムを使用して ODBC データ・ソースにアクセスする Db2 フェデレーテッド・サーバーにラッパーを登録します。 フェデレーテッド・データベースに登録されているラッパーに odbc という名前を割り振ります。 ODBC Driver Manager を含むライブラリーの絶対パスは、ラッパー・オプション MODULE '/usr/lib/odbc.so' に定義されています。
      CREATE WRAPPER odbc OPTIONS (MODULE '/usr/lib/odbc.so')
  3. Windows オペレーティング・システムを使用して ODBC データ・ソースにアクセスする Db2 フェデレーテッド・サーバーにラッパーを登録します。 ODBC ラッパーのライブラリー名は 'db2rcodbc.dll' です。
      CREATE WRAPPER odbc LIBRARY 'db2rcodbc.dll'