Db2 サーバーをアップグレードしたとき、新しい環境に対してテストを実行し、Db2 サーバーが期待どおりに作動していることを検査するのはよい方法です。 この種のテストは、普通は Db2 サーバーに対して通常実行しているバッチ・プログラムと、ベンチマーク用に実行するプログラムまたはスクリプトで構成できます。
SQL ステートメントを含む Db2 コマンド・スクリプトがある場合は、db2batch ベンチマーク・ツール・コマンドを使用して、これらのスクリプト中のステートメントを実行し、CPU 時間や経過時間などのパフォーマンス詳細情報や統計を収集できます。 このツールは、単一パーティション・データベースと複数パーティション・データベースの両方で作動できます。
始める前に
スクリプト中の SQL ステートメントを実行するのに必要な権限レベルがあることを確認してください。
プロシージャー
Db2 サーバーのアップグレードが正常に行われたことを確認するには、以下のようにします。
- スクリプト内の SQL ステートメントを実行するために必要な権限レベルを持つユーザーとして、 Db2 サーバーにログオンします。
- 頻繁に実行する SQL ステートメントを含むスクリプトを準備します。 サンプル・ファイルをインストールした場合は、いずれかのサンプル CLP スクリプトを実行することもできます。
- db2batch コマンドを使用してスクリプトを実行します。
以下の例は、
testdata.db2 サンプル・スクリプトを使用してこのツールを実行する方法を示します。
cd samplefile-dir-clp
db2batch -d sample -f testdata.db2 -o r 0 p 3
ここで、
samplefile-dir-clp は、 Linux® では
DB2DIR/samples/clp 、Windows では
DB2DIR\samples\clp 、
DB2DIR は
Db2 バージョン 11.5 コピーの場所を表します。サンプルはデータベース名です。オプション
-o
r 0 p3 は、フェッチされた 0 行を出力に出力し、
testdata.db2 スクリプト内の各ステートメントの経過時間、CPU 時間、およびモニター情報の要約を報告することを示します。
以下のテキストは、上記の例のコマンドによって生成されたサマリー表の出力を抽出したものです。
Summary Table:
Type Number Total Time Min Time Max Time Arithmetic Mean Geometric Mean
--------- ------ ---------- -------- -------- --------------- --------------
Statement 1 0.281284 0.281284 0.281284 0.281284 0.281284
Statement 2 0.073158 0.073158 0.073158 0.073158 0.073158
Statement 3 0.000823 0.000823 0.000823 0.000823 0.000823
Statement 4 0.155366 0.155366 0.155366 0.155366 0.155366
* Total Entries: 4
* Total Time: 0.510630 seconds
* Minimum Time: 0.000823 seconds
* Maximum Time: 0.281284 seconds
* Arithmetic Mean Time: 0.127658 seconds
* Geometric Mean Time: 0.040271 seconds