DB2 Version 10.1 for Linux, UNIX, and Windows

IBM DB2 pureScale Feature の概要

激しい競争の中で変化し続けるグローバル・ビジネス環境では、IT インフラストラクチャーが原因でビジネスを減速させるわけにはいきません。 この現実を踏まえると、必要に応じたキャパシティー、卓越したレベルの可用性、既存アプリケーションにとっての透過性を備えた IT システムが求められます。

ご使用の分散データベース・システムでは、ワークロードが増大すると、アプリケーションを変更したり、データの分散方法を変更したりしなければなりませんか。 そうであれば、ご使用のシステムでは透過的なスケーリングが行われていません。 アプリケーションの単純な変更でさえ、時間とコストの面で不利益を被るうえ、システム可用性にとってリスクとなるおそれがあります。 その利害は大きいのが常です。システム可用性において失われた 1 秒 1 秒が、顧客維持やサービス・レベル・アグリーメント順守、さらには最終的な損益に直接影響することがあるからです。

IBM® DB2® pureScale® Feature を使用すると、極限のキャパシティーおよびアプリケーション透過性が得られるので、分散データベース・ソリューションを発展させるときに関連するリスクとコストの低減に役立つ可能性があります。 連続可用性 (最も厳しい業界標準をも上回ることができる高可用性) を目的とするこのフィーチャーには、計画保守とコンポーネント障害の両方に対する十分な耐性があります。

DB2 pureScale Feature を使用した場合、データベース・ソリューションのスケーリングは簡単です。 複数のデータベース・サーバー (メンバーと呼ばれる) が着信データベース要求を処理します。これらのメンバーは 1 つのクラスター・システム内で作動し、データを共有します。 メンバーを透過的にさらに追加してスケールを拡大することにより、最も難しいビジネス・ニーズにも対応できます。 アプリケーションの変更、データの再配分、パフォーマンスの調整を行う必要はまったくありません。

卓越したレベルのデータベース可用性の能力を備えた設計にするために、DB2 pureScale Feature は、DB2 for z/OS® データベース・ソフトウェアに含まれる、よく知られていて実績のある設計フィーチャー上に構築されています。 DB2 pureScale Feature は、ハードウェアとソフトウェアの先進テクノロジーもいくつか統合することにより、高フォールト・トレランスの最も厳しい要件をサポートしているので、極端な状況でもデータベース要求の処理を持続できます。

この後のセクションでは、DB2 pureScale Feature の以下の設計フィーチャーと利点について、詳しく説明します。