Linux および IBM POWER LE ハードウェアの IBM Db2 Warehouse 前提条件

Db2® Warehouse を、IBM® POWER® LE ハードウェア上で実行されている Linux オペレーティング・システムにデプロイする前に、システムが前提条件を満たしていることを確認してください。

製品イメージ

製品イメージをダウンロードできること、およびそれを使用するためのライセンスがあることを確認してください。イメージは Docker Store から取得できます。Docker Store 内のイメージにアクセスするには、以下のステップを実行します。
  1. Docker ID を取得します。
  2. Docker Store にログインします。
  3. Db2 Warehouse を検索します。
  4. 検索結果で「IBM Db2 Warehouse」ボックスをクリックします。
  5. 「チェックアウトに進む」をクリックします。
  6. 連絡先情報を記入して使用条件に同意し、「内容の取得」をクリックします。
コンテナーのデプロイの手順が表示されます。IBM Knowledge Center にあるデプロイメントに関するトピックを利用することもできます。

デプロイメント・マシンがインターネットにアクセスできないために Docker Store のコンテナーにアクセスできない場合は、IBM サポート担当員にお問い合わせください。

ハードウェアの前提条件

次の表を使用して、Db2 Warehouse をデプロイするために必要な最小限の推奨ハードウェアを確認してください。マルチノード・デプロイメント (MPP) には、3 つ以上のノード (ヘッド・ノード 1 つとデータ・ノード 2 つ以上) が必要です。
コンポーネント 単一ノード・デプロイメント (SMP) マルチノード・デプロイメント (MPP)
プロセッサー 2.0 GHz コア。 各ノードに 8 x 2.0 GHz コア。
メモリー 8 GB の RAM。 各ノードに 64 GB の RAM。
開発環境のストレージ ルート・ディレクトリーには、最小で 25 GB が必要で、50 GB が推奨されています。/var/lib/docker ディレクトリーがルート・ディレクトリー下にない場合は、/var/lib/docker ディレクトリー用に 25 GB 以上の追加容量が必要です。 各ノードのルート・ディレクトリーに最小で 25 GB が必要で、50 GB が推奨されています。/var/lib/docker ディレクトリーがルート・ディレクトリー下にない場合は、/var/lib/docker ディレクトリー用に 25 GB 以上の追加容量が必要です。このディレクトリーをノード間で共有することはできません。

クラスター・ファイル・システムには、最小で 50 GB の追加容量が必要で、100 GB が推奨されています。

実稼働環境のストレージ ルート・ディレクトリーには、最小で 50 GB が必要で、300 GB が推奨されています。/var/lib/docker ディレクトリーがルート・ディレクトリー下にない場合は、/var/lib/docker ディレクトリー用に 50 GB 以上の追加容量が必要です。 各ノードのルート・ディレクトリーに最小で 50 GB が必要で、100 GB が推奨されています。/var/lib/docker ディレクトリーがルート・ディレクトリー下にない場合は、/var/lib/docker ディレクトリー用に 50 GB 以上の追加容量が必要です。このディレクトリーをノード間で共有することはできません。

クラスター・ファイル・システムの場合は、追加容量が少なくとも 50 GB 必要で、500 GB が推奨されています。

製品をインストールすると、前提条件チェックが実行され、環境に十分なリソースがあること、および処理速度が適切であることが検証されます。

POWER9™ プロセッサーを使用する場合は、POWER8® モードで使用する必要があります。POWER9 に固有の追加の前提条件については、オペレーティング・システムの前提条件を参照してください。

ファイル・システムの前提条件

必要なファイル・システムのタイプは、デプロイメント・タイプによって異なります。
  • SMP デプロイメントの場合、POSIX 準拠のファイル・システムをセットアップする必要があります。
  • MPP デプロイメントの場合、各ノードで同一のパスにマウントされた POSIX 準拠のクラスター・ファイル・システムをセットアップする必要があります。
このようなクラスター・ファイル・システムの例としては、IBM Spectrum Scale (旧称 IBM GPFS)、VxFS、NFS があります。 詳しくは、IBM Db2 Warehouse のストレージ・テクノロジーを参照してください。

このようなクラスター・ファイル・システムの例としては、IBM Spectrum Scale (旧称 IBM GPFS)、VxFS、NFS があります。 Spectrum Scale を使用する場合は、4.2.1.2 以降である必要があります。詳しくは、IBM Db2 Warehouse のストレージ・テクノロジーを参照してください。

ネットワークの前提条件

次の手順を実行します。
  • SMP デプロイメントの場合、ノード・ホストが /etc/hosts ファイルで定義されていることを確認します。MPP デプロイメントの場合には、すべてのノード・ホストが 各ノードの /etc/hosts ファイルで定義されていることを確認します。各 /etc/hosts ファイルには次の形式を使用します。
    IP_address domain alias1 alias2 ... aliasN
    ここで、
    • IP_address は、ノードの IP アドレスを表します。
    • domain は完全修飾ドメイン名 (IP アドレスごとに 1 つのみ) を表します。
    • alias1 alias2 ... aliasN は、 ホストに固有の 1 つ以上の別名を表します。
    以下に例を示します。
    
    192.0.2.214 Db2whblu1.example.com Db2whblu1
  • 以下のポートが開いていることを確認します。
    • 60000 から 60060: データベース FCM 用 (HADR を使用する場合は、60006 から 60007 が HADR 用)
    • 32768 から 65535: FCM 接続テスト用
    • 25000 から 25999: Apache Spark 用
    • 50022: 自動化と管理のための SSH 用
    • 50001: SSL を使用するデータベース接続用
    • 50000: SSL を使用しないデータベース接続用
    • 9929: 通信テスト用
    • 9300: Web コンソールの状況確認用
    • 8998: Livy サーバー経由の Apache Spark アプリケーション・ジョブの実行用
    • 8443: Web コンソールの HTTPS 用
    • 5000: システム・マネージャー用
    • 2379 - 2380: HA 管理用
    • 389: LDAP 用
    • 22: SSH/ホスト・オペレーティング・システム用
  • IPv4 転送が有効になっていることを確認します。

オペレーティング・システムの前提条件

Linux オペレーティング・システムをセットアップし、保守します。すべてのメンテナンス、セキュリティー、およびその他のフィックスを適用します。

次の制限が適用されます。
  • POWER9 プロセッサー以外のプロセッサーを使用している場合、RHEL (7.1 以降) または Ubuntu (16.04.01 以降) のいずれかを使用できます。
  • POWER9 プロセッサーを使用している場合は、RHEL 7.4 を使用する必要があり、kernel バージョンは 3.10 でなければなりません。

Docker の前提条件

少なくとも v17.06 の Docker エンジン (Enterprise Edition (EE) または Community Edition (CE)) のライセンスを取得し、インストールしてください。選択した EE または CE が、選択したオペレーティング・システムで機能することを確認してください。Docker のサポート対象 Docker エンジンを使用することも、Ubuntu のサポート対象 Docker エンジン (docker.io) を使用することもできます。EE および CE の概要については、Docker Enterprise Edition および Docker Community Edition を参照してください。Docker によってサポートされる Docker エンジンのインストール手順、および EE と CE でサポートされるオペレーティング・システムの表については、Install Docker を参照してください。 さらに、Linux on Power Systems 用の Dockerを参照してください。
RHEL または CentOS を使用している場合:
  • devicemapper ストレージ・ドライバーを使用し、別のデバイス・ドライバーは使用しないでください。実稼働環境で devicemapper を使用する場合は、Configure direct-lvm mode for production の説明に従って direct-lvm モードを構成してください。
  • Docker のインストール後、Docker コンテナーの基本サイズを少なくとも 20 GB に増やします。これにより、ログ・ファイルと一時ファイル用に十分なスペースをコンテナー内部に確保できます。 これを行うには、次のようにします。
    1. root としてログインします。
    2. 各ノードで、/etc/docker ディレクトリーに daemon.json ファイルを作成します (このファイルがその場所にまだ存在していない場合)。
    3. 以下のように、daemon.json ファイルに storage-opts オプションを追加します。
      {
      "storage-driver": "devicemapper",
      "storage-opts": [ "dm.basesize=20G" ]
      }
    4. 各ノードで、以下のコマンドを発行して、Docker エンジンを再始動します。
      systemctl restart docker
    5. 各ノードで、次のコマンドを発行し、出力の Base Device Size フィールドを確認して、基本サイズが増加したことを確認します。
      docker info

IBM はDb2 Warehouse Docker コンテナーのサポートを提供しますが、Docker エンジンのサポートへの加入はお客様の責任で行っていただく必要があります。

その他の前提条件

データベースの正常な動作を保証するために、NTP サーバーを使用して、MPP デプロイメント内のサーバーのクロックを同期させます。NTP クライアントを構成するには、Linux ディストリビューションの資料を参照してください。

Web コンソールには、以下のいずれかのブラウザーが必要になります。
  • Internet Explorer
  • Firefox
  • Chrome
  • Safari
サポートされているブラウザー・レベルのリストについては、IBM Data Server Manager のソフトウェア互換性レポートの『Web Browsers』のセクションを参照してください。