z/OS での SAF レジストリーのアクティブ化および構成

System Authorization Facility (SAF) レジストリーは、セキュリティー関連の機能 (ユーザーの認証、ユーザー、グループ、またはユーザーに関連付けられたグループに関する情報の取得など) を実行するために必要な情報を保持します。 SAF レジストリーをアクティブ化して構成するには、構成ファイル server.xmlを使用します。 さらに、SAF 許可を使用するように Liberty サーバーを構成できます。

このタスクについて

server.xml ファイルに適切なフィーチャーを追加することで、以下のタスクを実行できます。
  • SAF ユーザー・レジストリーをアクティブ化します。
  • 許可サービスを使用するように SAF ユーザー・レジストリーを構成します。
  • SAF ユーザー・レジストリーをアプリケーションで使用可能にします。
  • SAF ユーザー・レジストリーを構成します。
デフォルトでは、SAF レジストリーは無許可の UNIX システム・サービス (USS) を使用して認証を実行します。 パフォーマンスを向上させるために、SAFCRED リソースを構成して、許可 SAF サービスを使用可能にすることもできます。 詳しくは、 Enabling z/OS authorized services on Liberty for z/OSを参照してください。

SAF 許可を使用するように Liberty サーバーを構成する方法については、 Liberty でのアプリケーションの許可の構成 を参照してください。

注:

LDAP レジストリーと、基本レジストリーまたは SAF レジストリーを使用する場合、ユーザー・レジストリーは自動的に統合されます。 Libertyでは、1 つのレルムのみがサポートされます。 1 次レルムが特定された状態で統合リポジトリーを指定しないと、定義されたユーザー・レジストリーの 1 つから、いずれかのレルム名が使用されます。

複数のレジストリーを使用していて、ユーザーのレルム名に基づいたアクションを実行する場合は、primaryRealm 属性が定義された federatedRepository を定義してください。

手順

  1. SAF ユーザー・レジストリーをアクティブ化します。
    zosSecurity-1.0 フィーチャーを server.xml ファイルに追加します。
    <feature>zosSecurity-1.0</feature>
    注: デフォルトでは、SAF ユーザー・レジストリーは、__passwd などの無許可の UNIX システム・サービスを使用して認証を実行します。
  2. パフォーマンス向上のため、SAF ユーザー・レジストリーを構成し、SAFCRED リソースの構成によって initACEE などの許可サービスを使用して認証を実行するようにします。 詳しくは、 Enabling z/OS authorized services on Liberty for z/OSを参照してください。
  3. フィーチャー appSecurity-3.0を、Web アプリケーションの servlet-3.0 フィーチャーまたは EJB アプリケーションの ejbLite-3.1 フィーチャーとともに追加することにより、アプリケーション・セキュリティーを使用可能にします。
    <feature>zosSecurity-1.0</feature>
    <feature>appSecurity-3.0</feature>
    <feature>servlet-3.0</feature>
    <feature>ejbLite-3.1</feature>
  4. server.xml ファイルに safRegistry エレメントを追加して、SAF レジストリーを構成します。
    <safRegistry realm="myrealm" />
    safRegistry エレメントには以下の属性があります。
    enableFailover

    サーバーが WebSphere Application Server Liberty プロファイル (WLP) z/OS システム・セキュリティー・アクセス・ドメインにアクセスできない場合、許可 SAF サービス (initACEE など) から無許可 USS (例えば、__passwd など) へのフェイルオーバーを使用可能にします。

    領域
    SAF レジストリーに関連付けられたレルム。 レルムを指定しなかった場合は、デフォルトはシスプレックス名 (ECVTSPLX) です。 サーバーが SAFCRED リソースを使用する権限を備えている場合は、デフォルト・レルムは、REALM クラスの SAFDFLT プロファイルにある APPLDATA フィールドを抽出することで、SAF 製品から読み取られます。 このフィールドが空の場合は、デフォルト・レルムが使用されます。