VSAM ファイルの処理

仮想記憶アクセス方式 (VSAM) は、直接アクセス・ストレージ・デバイス上のファイルに関するアクセス方式です。 VSAM を使用して、ファイルのロード、ファイルからのレコードの取得、ファイルの更新、およびファイルのレコードの追加、置換、および削除を行うことができます。

VSAM 処理には、QSAM と比較して以下の利点があります。

  • 無許可アクセスに対するデータの保護。
  • システム間の互換性。
  • 装置からの独立性 (ブロック・サイズおよびその他の制御情報に留意する必要がありません)。
  • より単純な JCL (システムに必要な情報は統合カタログに入れて提供されます)。
  • 索引付きファイル編成または相対ファイル編成を使用する機能。

以下の表は、COBOL 用語や読者がよく知っている用語と VSAM 用語との違いを示しています。

表 1. VSAM、COBOL、および非 VSAM 用語の比較
VSAM 用語 COBOL 用語 類似した非 VSAM 用語
データ・セット ファイル データ・セット
入力順データ・セット (ESDS) 順次ファイル QSAM データ・セット
キー順データ・セット (KSDS) 索引付きファイル ISAM データ・セット
相対レコード・データ・セット (RRDS) 相対ファイル BDAM データ・セット
制御インターバル   ブロック
制御インターバル・サイズ (CISZ)   ブロック・サイズ
バッファー (BUFNI/BUFND)   BUFNO
アクセス方式制御ブロック (ACB)   データ制御ブロック (DCB)
クラスター (CL)   データ・セット
クラスター定義   データ・セット割り振り
JCL DD ステートメントの AMP パラメーター   JCL DD ステートメントの DCB パラメーター
レコード・サイズ   レコード長

この VSAM 資料では、ファイル という用語は、COBOL ファイルまたは VSAM データ・セットのいずれかを指します。

複雑な要件があるか、または VSAM を頻繁に使用する予定である場合には、使用するオペレーティング・システムの VSAM 資料を参照してください。

関連概念

VSAM ファイル

関連参照
z/OS DFSMS: Using Data Sets
データ・セットに対する z/OS DFSMS マクロ命令
z/OS DFSMS カタログのためのアクセス方式サービス・プログラム  
VSAM ファイル用のレコード域の割り振り
  
拡張アドレッシング機能サポート