軸とスケールの設定の変更

軸とスケールを変更するためのいくつかのオプションが用意されています。

軸とスケールの設定の変更方法

  1. 軸の任意の部分 (軸のラベルや目盛りのラベルなど) を選択します。
  2. プロパティー・パレットの「スケール」タブ、「大分割の目盛り」タブ、「小分割の目盛り」タブを使用して、軸とスケールの設定を変更します。

「スケール」タブ

注: 集計済みデータを持つグラフの場合 (ヒストグラムなど)、「スケール」タブは表示されません。

データ型: スケールを線型にするか変換するかを指定します。スケールの変換は、データを分かりやすくする場合や、統計的推定で必要な仮定を行う場合に役立ちます。散布図では、独立変数と従属変数 (または独立フィールドと従属フィールド) の間の関係が線型ではない場合に、変換後のスケールを使用する場合があります。スケールの変換を使用して、偏ったヒストグラムを対称形にして正規分布に近づけることもできます。変換されるのは、データを表示するスケールだけです。実際のデータが変換されるわけではありません。

  • 線型: 変換されない線型のスケールを指定します。
  • LOG: 10 を底とする対数変換を行ったスケールを指定します。ゼロと負の値に対応するために、この変換では修正版の対数関数が使用されます。この「安全な対数」関数は sign(x) * log(1 + abs(x)) として定義されます。そのため、safeLog(-99) は以下の式に等しくなります。

    sign(-99) * log(1 + abs(-99)) = -1 * log(1 + 99) = -1 * 2 = -2

  • べき乗: 指数として 0.5 を使用するべき乗変換を行ったスケールを指定します。負の値に対応するために、この変換では修正版のべき乗関数が使用されます。この「安全なべき乗」関数は sign(x) * pow(abs(x), 0.5) として定義されます。そのため、safePower(-100) は以下の式に等しくなります。

    sign(-100) * pow(abs(-100), 0.5) = -1* pow(100, 0.5) = -1 * 10 = -10

最小/最大/適切な下限/適切な上限: スケールの範囲を指定します。「適切な下限」「適切な上限」を選択すると、データに基づいて適切なスケールをアプリケーションで選択することができます。通常、最小値は最小のデータ値を下回る整数で、最大値は最大のデータ値を上回る整数であるため、これらの値は「適切」です。例えば、データの範囲が 4 から 92 までである場合、スケールの適切な下限と適切な上限は、実際のデータの最小値と最大値ではなく、0 と 100 になります。設定する範囲が狭すぎると重要な項目が隠れてしまうため、注意してください。また、「ゼロを含める」オプションを選択した場合は、明示的に最小値と最大値を設定することはできません。

下の余白/上の余白: 軸の上端や下端に余白を作成します。余白は、選択した軸に対して直角に表示されます。cm や in など、別の単位を指定しない限り、単位はピクセルになります。例えば、縦軸の「上の余白」5 に設定すると、5 px 分の横長の余白がデータ・フレームの上部に配置されます。

反転: スケールを反転するかどうかを指定します。

ゼロを含める: スケールに 0 を含めることを指定します。通常、このオプションは棒グラフの場合に使用します。このオプションを選択すると、棒の起点が、最小の棒の高さに近い値ではなく 0 になります。このオプションを選択した場合、スケールの範囲にカスタムの最小値と最大値を設定できないため、「最小」「最大」が使用不可になります。

「大分割の目盛り」/「小分割の目盛り」タブ

目盛り (目盛りマーク) とは、軸に表示される線のことです。この線は、特定の間隔またはカテゴリーにおける値を示します。大分割の目盛りとは、ラベル付きの目盛りマークのことです。大分割の目盛りは、他の目盛りマークよりも長くなります。小分割の目盛りとは、大分割の目盛りの間に表示される目盛りマークのことです。一部のオプションは目盛りの種類に特有のものですが、ほとんどのオプションは大分割の目盛りと小分割の目盛りで使用することができます。

目盛りを表示: 大分割の目盛りと小分割の目盛りをグラフに表示するかどうかを指定します。

グリッド線を表示: 大分割の目盛りと小分割の目盛りにグリッド線を表示するかどうかを指定します。グリッド線とは、軸の端から端までグラフ全体を横切る線のことです。

位置: 目盛りマークの、軸に対する相対位置を指定します。

長さ: 目盛りマークの長さを指定します。cm や in など、別の単位を指定しない限り、単位はピクセルになります。

基本: 大分割の目盛りにのみ適用されます。最初の大分割の目盛りを表示する値を指定します。

差分: 大分割の目盛りにのみ適用されます。大分割の目盛り同士の差を指定します。この差分の値を n とすると、大分割の目盛りは n 番目の値ごとに表示されます。

分割: 小分割の目盛りにのみ適用されます。大分割の目盛りの間における小分割の目盛りの分割数を指定します。小分割の目盛りの数は、分割の数より 1 だけ少なくなります。例えば、0 と 100 の位置に大分割の目盛りがあるとします。この場合、小分割の目盛りの分割数として 2 を入力すると、50 の位置に小分割の目盛りが 1 つ表示され、0 から 100 までの範囲が 2 つに分割されます。