IBM Tivoli Monitoring, バージョン 6.3

Tivoli Enterprise Portal Server

Tivoli® Enterprise Portal Server を、スタンバイ・ハブにフェイルオーバーするように構成することはできません。活動中のハブの役割を引き継ぐ前のスタンバイ・ハブに Tivoli Enterprise Portal Server が接続された場合、データの変更を反映させるためにポータル・サーバーをリサイクルする必要があります。ポータル・クライアントを再構成する必要はありません。 ポータル・クライアントは、ポータル・サーバーが再構成されて再始動されると、自動的にポータル・サーバーに再接続します。

注: DNS サーバーでポータル・サーバーの別名を構成できます。別名を構成すると、ポータル・サーバーは、システム名や IP アドレスによってではなく、別名を介してハブに接続します。別名を使用すると、Tivoli Enterprise Portal Server を再構成する代わりに、別名の宛先を変更することで、Tivoli Enterprise Portal Server を切り替えることができます。Tivoli Enterprise Portal Server の切り替えは、リサイクル後に有効になります。
別名は DNS サーバー上で設定する必要があります。以下のステップは、DNS サーバー上で別名を設定する方法を示します。
Physical System Name IP-Address ALIAS-Name 
physicalsystem1.zurich.com 192.168.1.1 HUB-prod.zurich.com 
physicalsystem2.zurich.com 192.168.1.2
これらのステップにより、ALIAS Name は System 1 または System 2 のいずれかに移動できるようになります。

ポータル・サーバーのダッシュボード・データ・プロバイダー・コンポーネントには、デフォルトのプロバイダー ID (itm.<Hub TEMS 名>) があります。プロバイダー ID は Dashboard Application Services Hub に送信され、データ・プロバイダーの接続を一意的に識別します。この ID は、ドメイン固有の許可ポリシーを定義するためのドメイン名としても使用されます。 ダッシュボード・データ・プロバイダー・コンポーネントを使用して Dashboard Application Services Hub Server での表示用にモニター・データを提供する場合、ホット・スタンバイが使用されるときのダッシュボード・データ・プロバイダーのドメイン・オーバーライドを構成する必要があります。この構成により、ダッシュボード・サーバーとポータル・サーバーの間の接続と、活動中のハブの変更を実行するときに変更する必要のないドメイン固有のすべての許可ポリシーが確保されます。ドメイン・オーバーライドによって、許可ポリシーのプロバイダー ID とドメイン名が itm.<ドメイン・オーバーライドの値> に変更されます。ポータル・サーバーを構成して、ダッシュボード・データ・プロバイダーを有効にするときに、ドメイン・オーバーライドを指定します。 Dashboard Application Services Hub Server でダッシュボード・データ・プロバイダーへの接続を構成した後にドメイン・オーバーライドを変更した場合、その構成を削除してから、もう一度追加する必要があります。ダッシュボード・データ・プロバイダー接続を構成する方法について詳しくは、「ITM 管理者ガイド」を参照してください。

また、ドメイン固有の許可ポリシーを作成する場合は、ドメイン・オーバーライド値を変更するときに、以前のドメイン名を指定している許可を削除し、新しいドメイン名を指定する新しい許可を作成する必要があります。許可ポリシーの作成と処理に使用される tivcmd CLI コマンドについて詳しくは、「ITM コマンド・リファレンス」を参照してください。
注: ポータル・サーバーを再構成して活動中のハブに接続するまで、ポータル・サーバーのダッシュボード・データ・プロバイダー・コンポーネントは Dashboard Application Services Hub での表示用にモニター・データを取得できません。


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