PCIe3 2 ポート 100 GbE (NIC および RoCE) QSFP28 アダプター (FC EC3L および FC EC3M; CCIN 2CEC)

フィーチャー・コード (FC) EC3L アダプターおよび EC3M アダプターの仕様およびオペレーティング・システム要件について説明します。

概説

FC EC3L および FC EC3M はどちらも、同じアダプターですが、テール・ストック・ブラケットが異なります。FC EC3L はロー・プロファイル・アダプターであり、FC EC3M はフルハイト・アダプターです。

PCIe3 2 ポート 100 GbE (NIC および RoCE) QSFP28 アダプターは PCI Express (PCIe) 第 3 世代 (Gen3) の x16 アダプターです。このアダプターは、2 個の 100 Gb QSFP28 ポートを提供します。PCIe3 2 ポート 100 GbE (NIC および RoCE) QSFP28 アダプターは、NIC (ネットワーク・インターフェース・コントローラー) 標準と IBTA RoCE 標準の両方をサポートします。RoCE とは、Remote Direct Memory Access (RDMA) over Converged Ethernet のことです。RoCE を使用すると、アダプターは、短い待ち時間ではるかに大きな帯域幅をサポートできます。アダプターは、また、メモリー・アクセスをさらに効率的に使用することにより、CPU オーバーヘッドを最小限に抑えます。これにより、入出力ネットワーキング・タスクによる CPU の負荷が軽減され、パフォーマンスとスケーラビリティーが向上します。
注: 最大 100 Gb の各ポートでは、他のシステムまたはスイッチ (あるいはその両方) のボトルネックは存在しないことを前提としています。アダプターは、PCIe3 スロット内の 1 つのポートについて全帯域幅と、両方のポートについて最大 128 GB/秒からオーバーヘッドを差し引いたものを可能にします。
図 1. PCIe3 2 ポート 100 GbE (NIC および RoCE) QSFP28 アダプター
PCIe3 2 ポート 100 GbE (NIC および RoCE) QSFP28 アダプター

仕様

項目
説明
アダプターの FRU 番号
00WT078 (RoHS 指令に適合する設計である)
I/O バス・アーキテクチャー
PCIe3 x16
スロット要件
スロットの優先順位およびインストール規則について詳しくは、PCIe アダプターのインストールの規則とスロットの優先順位 を参照し、作業中のシステムを選択してください。
サポートされるシステム
POWER8® プロセッサー・ベースのサーバー
ケーブル
100G の場合、IBM® は、最大 2 M の Direct Attach Copper (DAC) ケーブルまたは最大 100 M の Active Optical Cables (AOC) を提供します。それらのケーブルの各端には、QSFP28 ベースのトランシーバーが組み込まれています。アダプターのケーブル接続について詳しくは、ケーブルとトランシーバーのマトリックスを参照してください。
注: 40G の場合、IBM® は、最大 5 M の DAC ケーブルを提供します。このケーブルの各端には、QSFP+ ベース・トランシーバーが組み込まれています。1 M、3 M、および 5 M の銅線ケーブルについては、FC EB2B、EB2H、およびECBN を参照してください。
トランシーバー
IBM® では、アダプターに取り付けるものとして、QSFP28 光トランシーバー (FC EB59) を適格とし、サポートしています。 お客様は、もう一方の端にお客様独自の光ケーブル接続および QSP28 光トランシーバーを使用することもできます。 これは、最大 100 M から OM4 のケーブル、あるいは 70 M から OM3 のケーブルに対応できる 100Gbase-SR4 ベースのアクティブな光トランシーバーです。アダプターの 2 個の QSP28 ポートのいずれか、または両方を取り付けることができます。2 つのポートがふさがっている場合、どちらも、銅線ケーブルまたは光ケーブルを受け入れます。また、このケーブルの一方に銅線ケーブルを使用し、もう一方に光りケーブルを使用することもできます。IBM® では、アダプターに取り付ける QSFP+ 光トランシーバー (FC EB27) を提供しており、お客様が、もう一方の端でお客様独自の光ケーブル接続および QSP28 光トランシーバーを使用できるようにしています。
ケーブルとトランシーバーのマトリックス
フィーチャー・コード 説明
EB59 100Gbase-SR4 光トランシーバー MTP/MPO ケーブル (別売り)
  • FC EB2J - 10 M
  • FC EB2K - 30 M
EB5J QSFP28 受動銅線 100 Gb イーサネット・ケーブル - .5 M
EB5K QSFP28 受動銅線 100 Gb イーサネット・ケーブル - 1 M
EB5L QSFP28 受動銅線 100 Gb イーサネット・ケーブル - 1.5 M
EB5M QSFP28 受動銅線 100 Gb イーサネット・ケーブル - 2 M
EB5R QSFP28 受動銅線 100 Gb イーサネット・ケーブル - 3 M
EB5S QSFP28 受動銅線 100 Gb イーサネット・ケーブル - 5 M
EB5T QSFP28 受動銅線 100 Gb イーサネット・ケーブル - 10 M
EB5U QSFP28 受動銅線 100 Gb イーサネット・ケーブル - 15 M
EB5V QSFP28 受動銅線 100 Gb イーサネット・ケーブル - 20 M
EB5W QSFP28 受動銅線 100 Gb イーサネット・ケーブル - 30 M
EB5X QSFP28 受動銅線 100 Gb イーサネット・ケーブル - 50 M
EB5Y QSFP28 受動銅線 100 Gb イーサネット・ケーブル - 100 M
EB2B 1 M の受動 QSFP+ 間
EB2H 3 M の受動 QSFP+ 間
ECBN 5 M の受動 QSFP+ 間
EB27 QSFP+ 40G BASE-SR トランシーバー
電圧
3.3 V
フォーム・ファクター
ショート、ロー・プロファイル (FC EC3L)
ショート、フルハイトのテール・ストック付き (FC EC3M)
最大数
サポートされるアダプターの最大数について詳しくは、PCIe アダプターのインストールの規則とスロットの優先順位 を参照し、作業中のシステムを選択してください。
実現される属性
アダプターは、ConnectX-4 EN ネットワーク・コントローラーを使用する、Mellanox ConnectX-4 アダプターをベースにしています。
イーサネットは、イーサネット・モードまたは RoCE モードでのみサポートされます
PCIe3 準拠 (1.1 および 2.0 に適合)
RDMA over Converged Ethernet (RoCE)
NIC と RoCE は同時にサポートされます
RoCE は Linux および AIX (7.2 以降) でサポートされます
NIC はすべての OS でサポートされます
TCP/UDP/IP ステートレス・オフロード
LSO、LRO、およびチェックサム・オフロード
NIM ブートのサポート
互換性のあるケーブルおよびトランシーバーの使用時には 40 Gb イーサネットと後方互換
入出力ネットワーキング・タスクから CPU の負荷を軽減することによりパフォーマンスおよびスケーラビリティーを向上させる
メモリー・アクセスをさらに効率的に使用することにより CPU オーバーヘッドを最小限に抑える

オペレーティング・システムまたは区画の要件

このアダプターは、使用するシステムに応じて、以下のバージョンのオペレーティング・システムでサポートされます。
  • AIX®:
    • AIX バージョン 7.2 (7200-01 テクノロジー・レベル 以降 (NIC および RoCE) を適用)
    • AIX バージョン 7.1 (7100-04 テクノロジー・レベルおよび Service Pack 3、ならびに APAR IV88680 以降を適用 (NIC のみ))
    • AIX バージョン 6.1 (6100-09 テクノロジー・レベルおよび Service Pack 8、ならびに APAR IV88679 以降を適用 (NIC のみ))
    • AIX バージョン 7.1 (7100-03 テクノロジー・レベルおよび Service Pack 8 以降を適用 (2017 年 1 月 27 日出荷開始予定) (NIC のみ))
    • AIX バージョン 7.2 (7200-00 テクノロジー・レベルおよび Service Pack 3 以降を適用 (2017 年 1 月 27 日出荷開始予定) (NIC のみ))
  • Linux:
    • Red Hat Enterprise Linux 7.2、リトル・エンディアン以降
    • Red Hat Enterprise Linux 7.2、ビッグ・エンディアン以降
    • SUSE Linux Enterprise Server 12 SP2 以降
    • Ubuntu Server 16.04.1 以降
      重要: すべての Linux オペレーティング・システムで、Mellanox Open Fabric Enterprise Distribution (OFED) ドライバー・バージョン 3.4-1.0.0.x 以降が必須です。
  • VIOS:
    • VIOS 2.2.5.0 以降



最終更新: 2017 年 7 月