PCIe3 2 ポート 10 GbE NIC および RoCE SFP+ 銅線アダプター (FC EC38 (CCIN 57BC))

フィーチャー・コード (FC) EC38 アダプターの仕様およびオペレーティング・システム要件について説明します。

概説

FC EC38 と FC EC37 は同じアダプターです。FC EC38 はフルハイト・アダプターであり、FC EC37 はロー・プロファイル・アダプターです。この 2 つのアダプターの名前は次のとおりです。
  • FC EC38: PCIe3 2 ポート 10 GbE NIC および RoCE SFP+ 銅線アダプター
  • FC EC37: PCIe3 LP 2 ポート 10 GbE NIC および RoCE SFP+ 銅線アダプター

PCIe3 2 ポート 10 GbE NIC および RoCE SFP+ 銅線アダプターは、PCIe 第 3 世代 (PCIe3)、フルハイト、デュアル・ポート、10 ギガビット・イーサネット (GbE) アダプター (PCIe 3.0 ホスト・バス・インターフェース付き) です。 このアダプターは、銅線平衡型ケーブル接続用に 2 つの 10 Gb SFP+ポートを提供します。これらのケーブルには、銅線トランシーバーも付属しています。このアダプターは、NIC と IBTA RoCE 両方の標準をサポートするコンバージド・ネットワーク・アダプターです。RoCE とは、Remote Direct Memory Access (RDMA) over Converged Ethernet のことです。RoCE を使用すると、アダプターは、短い待ち時間ではるかに大きな帯域幅をサポートすることができるため、メモリー・アクセスをさらに効率的に使用することにより、CPU オーバーヘッドを最小限に抑えることができます。これにより、入出力ネットワーキング・タスクによる CPU の負荷が軽減され、パフォーマンスとスケーラビリティーが向上します。

最大 5 メートルの長さのアクティブ銅線平衡型ケーブル (例えば、フィーチャー・コード EN01、EN02 または EN03 で提供) がサポートされます。銅線トランシーバーは、これらのケーブルに付属しています。詳しくは、ケーブルを参照してください。各 10 Gb ポートは公称データ速度 10 Gbps (G ビット/秒) のイーサネット接続を提供します。図 1 は、FC EC38 アダプターを示しています。

このアダプターは以下のフィーチャーを提供します。
  • アダプターは、PCIe3 NIC ネットワーク・コンバージェンス・アダプターです。
  • アダプターは、RoCE 機能および NIC 機能をサポートしますが、同じアダプター上で同時にサポートすることはできません。
  • アダプターは、各種のポートおよび機能について、以下の標準をサポートします。
    • AIX NIM および Linux Network Install がサポートされます。
    • IBTA RoCE v2 サポート
    • 10 GbE ポートで IEEE 802.3ae
    • 1 GbE ポートで 802.3ab
    • カプセル化フレームに関する Ether II および IEEE 802.3
    • タグ付き VLAN フレームの優先順位のセットアップに関する 802.1p
    • VLAN のタグ付けに関する 802.1Q
    • フロー制御に関する 802.3x
    • ロード・バランシングおよびフェイルオーバーに関する 802.3ad
    • リンク集約に関する IEEE 802.3ad および 802.3
  • アダプターは、メッセージ・シグナル割り込み (MSI)、MSI-X、および従来型ピン割り込みのサポートを提供します。
  • アダプターは、最大 9.6 KB のジャンボ・フレームをサポートします。
  • アダプターは、既存のソフトウェアでギガビット EtherChannel (GEC) をサポートします。
  • アダプターは、TCP チェックサム・オフロード TCP プロトコル、ユーザー・データグラム・プロトコル (UDP)、TCP セグメンテーション・オフロード (TSO) (IPv4 および IPv6 用) をサポートします。
  • TCP セグメンテーション・オフロードまたは大容量送信オフロードをサポート
  • EEPROM-SPI および単一の EEPROM をサポート
  • 電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限指令 (RoHS 指令) に関する欧州連合指令 2002/95/EC に準拠
図 1. FC EC38 アダプター
FC EC38 アダプター

仕様

項目
説明
アダプターの FRU 番号
00RX859 (RoHS 指令に適合する設計である)
フルハイトのテール・ストックの部品番号
I/O バス・アーキテクチャー
PCIe3 x8
スロット要件
スロットの優先順位およびインストール規則について詳しくは、PCIe アダプターのインストールの規則とスロットの優先順位 を参照し、作業中のシステムを選択してください。
ケーブル
詳しくは、ケーブルを参照してください。
電圧
3.3 V
フォーム・ファクター
フルハイト
最大数
サポートされるアダプターの最大数について詳しくは、PCIe アダプターのインストールの規則とスロットの優先順位 を参照し、作業中のシステムを選択してください。

ケーブル

このアダプター・フィーチャーでは、互換 SFP+、10 Gbps、銅線、平衡型、アクティブ、イーサネット・ケーブルを使用する必要があります。ケーブル上面とケーブル下面の形状については、図 2 を参照してください。 これらのケーブルは、業界標準仕様 SFF-8431 Rev 4.1 および SFF-8472 Rev 10.4、および適用可能なすべての IBM® 要件に対応しています。
注: これらのケーブルは、EMC クラス A 準拠です。
フィーチャー・コードの詳細については、表 1 を参照してください。
図 2. ケーブルの上面および下面の図
ケーブルの画像
表 1. さまざまな長さのケーブルのフィーチャー・コード、CCIN、および部品番号
ケーブルの長さ フィーチャー・コード CCIN 部品番号
1 m (3.28 ft) EN01 EF01 46K6182
3 m (9.84 ft) EN02 EF02 46K6183
5 m (16.4 ft) EN03 EF03 46K6184

オペレーティング・システムまたは区画の要件

新しいフィーチャーを取り付ける場合、必ずその新規フィーチャーのサポートに必要なソフトウェアを準備し、そのフィーチャーおよび接続デバイスについて満たす必要のある前提条件があるかどうかを判別してください。前提条件があるか確認するには、IBM Prerequisite Web サイト を参照してください。

アダプターは、 オペレーティング・システムの以下のバージョンでサポートされます。
  • AIX®
    • AIX 6.1 (6100-09 テクノロジー・レベル、Service Pack 5 および APAR IV68443 以降適用)
    • AIX 7.1 (7100-03 テクノロジー・レベル、Service Pack 5 および APAR IV68444 適用)
    • AIX 7.1 (7100-02 テクノロジー・レベル、Service Pack 7 以降適用)
    • AIX 6.1 (6100-08 テクノロジー・レベル、Service Pack 7 以降適用)
  • Linux
    • Red Hat Enterprise Linux バージョン 7.1 以降
    • Red Hat Enterprise Linux バージョン 6.6 以降
    • SUSE Linux Enterprise Server バージョン 12 以降
    • Linux Ubuntu 15.04 以降
    • デバイス・ドライバーまたは iprutils の最新バージョンは、IBM Service and Productivity Tools Web サイト からダウンロードできます。
  • IBM i
    • IBM i は、9080-MHE9080-MME9119-MHEまたは 9119-MME 上の VIOS でのみサポート
    • IBM i バージョン 7.1、Technology Refresh 9 以降は、VIOS でのみサポート。仮想イーサネット NIC のみ。
    • IBM i バージョン 7.2、Technology Refresh 1 以降は、VIOS でのみサポート。仮想イーサネット NIC のみ。
  • VIOS
    • VIOS 2.2.3.51 以降
    • NIC 機能のみサポートします



最終更新: 2017 年 7 月