PCIe3 LP 2 ポート 10 GbE NIC および RoCE SR アダプター (FC EC2M (CCIN 57BE))

フィーチャー・コード (FC) EC2M アダプターの仕様およびオペレーティング・システム要件について説明します。

概説

FC EC2N と FC EC2M は同じアダプターです。FC EC2N はフルハイト・アダプターであり、FC EC2M はロー・プロファイル・アダプターです。この 2 つのアダプターの名前は次のとおりです。
  • FC EC2N: PCIe3 2 ポート 10 GbE NIC および RoCE SR アダプター
  • FC EC2M: PCIe3 LP 2 ポート 10 GbE NIC および RoCE SR アダプター

この PCIe Gen3 アダプターは、2 つの 10 Gb SR 光ファイバー・ポートを提供します。このアダプターは、NIC と IBTA RoCE 両方の標準をサポートするコンバージド・ネットワーク・アダプターです。RoCE とは、Remote Direct Memory Access (RDMA) over Converged Ethernet のことです。RoCE を使用すると、アダプターは、短い待ち時間ではるかに大きな帯域幅をサポートすることができるため、メモリー・アクセスをさらに効率的に使用することにより、CPU オーバーヘッドを最小限に抑えることができます。これにより、入出力ネットワーキング・タスクによる CPU の負荷が軽減され、パフォーマンスとスケーラビリティーが向上します。

このアダプターには、プリインストールされた光トランシーバーが 2 つ備わっています。リトル・コネクター (LC) タイプのコネクターが、このアダプターを標準的な 10-Gb SR 光ケーブル配線に接続し、最大 300 m のケーブル長に対応します。2 個のトランシーバー・ポートが、ネットワーク内の他のサーバーまたはスイッチとの接続に使用されます。 各ポートは公称データ速度 10 G ビット/秒 (Gbps) のイーサネット接続を提供します。 アダプターのリンク集約およびフェイルオーバー・フィーチャーは、冗長度および高可用性を必要とする重要なネットワーク・アプリケーションに最適です。図 1 は、FC EC2M アダプターを示しています。

このアダプターは以下のフィーチャーを提供します。
  • アダプターは、PCIe3 NIC ネットワーク・コンバージェンス・アダプターです。
  • アダプターは、RoCE 機能および NIC 機能をサポートしますが、同じアダプター上で同時にサポートすることはできません。
  • アダプターは、各種のポートおよび機能について、以下の標準をサポートします。
    • AIX NIM および Linux Network Install がサポートされます。
    • IBTA RoCE v2 サポート
    • 10 GbE ポートで IEEE 802.3ae
    • 1 GbE ポートで 802.3ab
    • カプセル化フレームに関する Ether II および IEEE 802.3
    • タグ付き VLAN フレームの優先順位のセットアップに関する 802.1p
    • VLAN のタグ付けに関する 802.1Q
    • フロー制御に関する 802.3x
    • ロード・バランシングおよびフェイルオーバーに関する 802.3ad
    • リンク集約に関する IEEE 802.3ad および 802.3
  • アダプターは、メッセージ・シグナル割り込み (MSI)、MSI-X、および従来型ピン割り込みのサポートを提供します。
  • アダプターは、最大 9.6 KB のジャンボ・フレームをサポートします。
  • アダプターは、既存のソフトウェアでギガビット EtherChannel (GEC) をサポートします。
  • アダプターは、TCP チェックサム・オフロード TCP プロトコル、ユーザー・データグラム・プロトコル (UDP)、TCP セグメンテーション・オフロード (TSO) (IPv4 および IPv6 用) をサポートします。
  • TCP セグメンテーション・オフロードまたは大容量送信オフロードをサポート
  • EEPROM-SPI および単一の EEPROM をサポート
  • 電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限指令 (RoHS 指令) に関する欧州連合指令 2002/95/EC に準拠
図 1. FC EC2M アダプター
FC EC2M アダプター

仕様

項目
説明
アダプターの FRU 番号
00RX875 (RoHS 指令に適合する設計である)
ロー・プロファイルのテール・ストック: 00RX872
I/O バス・アーキテクチャー
PCIe3 x8
スロット要件
スロットの優先順位およびインストール規則について詳しくは、PCIe アダプターのインストールの規則とスロットの優先順位 を参照し、作業中のシステムを選択してください。
ケーブル
標準的な 10-Gb SR 光ケーブル配線、および最大 300 m のケーブル長をサポートします。
電圧
3.3 V
フォーム・ファクター
ショート
最大数
サポートされるアダプターの最大数について詳しくは、PCIe アダプターのインストールの規則とスロットの優先順位 を参照し、作業中のシステムを選択してください。

オペレーティング・システムまたは区画の要件

新しいフィーチャーを取り付ける場合、必ずその新規フィーチャーのサポートに必要なソフトウェアを準備し、そのフィーチャーおよび接続デバイスについて満たす必要のある前提条件があるかどうかを判別してください。前提条件があるか確認するには、IBM® Prerequisite Web サイト を参照してください。

アダプターは、 オペレーティング・システムの以下のバージョンでサポートされます。
  • AIX®
    • AIX 6.1 (6100-09 テクノロジー・レベル、Service Pack 5 および APAR IV68443 以降適用)
    • AIX 7.1 (7100-03 テクノロジー・レベル、Service Pack 5 および APAR IV68444 適用)
    • AIX 7.1 (7100-02 テクノロジー・レベル、Service Pack 7 以降適用)
    • AIX 6.1 (6100-08 テクノロジー・レベル、Service Pack 7 以降適用)
  • Linux
    • Red Hat Enterprise Linux バージョン 7.1 以降
    • Red Hat Enterprise Linux バージョン 6.6 以降
    • SUSE Linux Enterprise Server バージョン 12 以降
    • Linux Ubuntu 15.04 以降
    • デバイス・ドライバーまたは iprutils の最新バージョンは、IBM Service and Productivity Tools Web サイト からダウンロードできます。
  • IBM i
    • IBM i は、9080-MHE9080-MME9119-MHEまたは 9119-MME 上の VIOS でのみサポート
    • IBM i バージョン 7.1、Technology Refresh 9 以降は、VIOS でのみサポート。仮想イーサネット NIC のみ。
    • IBM i バージョン 7.2、Technology Refresh 1 以降は、VIOS でのみサポート。仮想イーサネット NIC のみ。
  • VIOS
    • VIOS 2.2.3.51 以降
    • NIC 機能のみサポートします



最終更新: 2017 年 7 月