PCIe2 FH 4 ポート 8 Gb ファイバー・チャネル・アダプター (FC 5729) (CCIN 5729)

フィーチャー・コード (FC) 5729 アダプターの仕様およびオペレーティング・システム要件について説明します。

概説

PCIe2 FH 4 ポート 8 Gb ファイバー・チャネル・アダプター (FC 5729) は、 Emulex LPe12004 PCIe ホスト・バス・アダプター (HBA) をベースにした高性能アダプターです。 FC 5729 は第 2 世代アダプターであり、第 2 世代アダプターをサポートするシステムでサポートされます。 このアダプターは、4 個のファイバー・チャネル・ポートを提供します。 各ファイバー・チャネル・ポートは、 ファイバー・リンクを介して単一イニシエーター機能を提供します。 ポートは LC タイプ・コネクターを備え、短波レーザー光学を使用します。 アダプターはファイバー・チャネル・スイッチに接続し、リンク・スピード 2、4、および 8 Gbps で動作します。 アダプターは自動的にスイッチと折衝し、スイッチが対応する最高速度で動作します。 各ポート上の LED は、ポートの状況とリンク・スピードに関する情報を提供します。

次の図は FC 5729 アダプターを示しています。
図 1. FC 5729 アダプター
FC 5729 アダプターを示す図

スロットの優先順位およびインストール規則について詳しくは、PCIe アダプターのインストールの規則とスロットの優先順位 を参照し、作業中のシステムを選択してください。

アダプター仕様

項目
説明
FRU 番号
74Y3467 (RoHS 指令に適合する設計である)
折り返しプラグ FRU 番号
12R9314
注: 折り返しプラグはカードに付属していますが、IBM® から購入することもできます。
I/O バス・アーキテクチャー
PCI Express (PCIe) Base 2.0 および x8 PCIe バス・インターフェース
スロット要件
使用可能な PCIe x8 または x16 スロットが 1 つ
電圧
3.3 V
フォーム・ファクター
フルハイト、フルレングスのアダプター (標準サイズのブラケット付き)
FC 互換性
2、4、および 8 ギガビット FC デバイス
ケーブル
ケーブルは、お客様の責任で用意していただきます。 以下の仕様に準拠した、短波レーザー用のマルチモード光ファイバー・ケーブルを使用してください。
  • OM3: マルチモード 50/125 マイクロメートル・ファイバー、2000 MHz x km 帯域幅
  • OM2: マルチモード 50/125 マイクロメートル・ファイバー、500 MHz x km 帯域幅
  • OM1: マルチモード 62.5/125 マイクロメートル・ファイバー、200 MHz x km 帯域幅
コア・サイズが異なるため、OM1 ケーブルは他の OM1 ケーブルにしか接続できません。 最良の結果を得るために、OM2 ケーブルを OM3 ケーブルに接続しないでください。 ただし、OM2 ケーブルを OM3 ケーブルに接続した場合は、OM2 ケーブルの特性が全ケーブル長にわたって適用されます。
次の表は、3 つの異なるリンク・スピードについて、サポートされる 3 種類のケーブル・タイプの距離を示しています。
表 1. リンク・スピードによってサポートされるケーブルの距離
ケーブル・タイプ 2.125 Gbps 4.25 Gbps 8.5 Gbps
OM3 0.5 m - 500 m 0.5 m - 380 m 0.5 m - 150 m
OM2 0.5 m - 300 m 0.5 m - 150 m 0.5 m - 50 m
OM1 0.5 m - 150 m 0.5 m - 70 m 0.5 m - 21 m
最大数
システム別のアダプターのインストール方法については、『PCI アダプターのインストール』トピックを参照してください。

オペレーティング・システムまたは区画の要件

新しいフィーチャーを取り付ける場合、必ずその新規フィーチャーのサポートに必要なソフトウェアを準備し、そのフィーチャーおよび接続デバイスについて満たす必要のある前提条件があるかどうかを判別してください。前提条件があるか確認するには、IBM Prerequisite Web サイト を参照してください。

アダプターは、 オペレーティング・システムの以下のバージョンでサポートされます。
  • AIX®
    • AIX 7.1
    • AIX 6.1

アダプター LED

緑色 LED および黄色 LED は、アダプターの取り付け金具の開口部を通して見ることができます。 緑色はファームウェア操作を示し、黄色はポート・アクティビティーを表します。 表 2 は、リンク速度の状態を要約しています。 高速明滅の各グループ (2、3、または 4) の間には LED がオフになる 1 秒間の休止があります。 LED の一連の動作を数秒間観察して、状態を正しく識別してください。

表 2. 正常な LED 状態
緑色 LED 黄色 LED
低速明滅 オフ 正常、リンクは非アクティブまたは始動していない
オン 2 高速明滅 2 Gbps リンク速度 - 正常、リンク・アクティブ
オン 3 高速明滅 4 Gbps リンク速度 - 正常、リンク・アクティブ
オン 4 高速明滅 8 Gbps リンク速度 - 正常、リンク・アクティブ

電源オン自己診断テスト (POST) の状態および結果は、表 3 に要約されています。 これらの状態は、異常な状態あるいは問題を識別するために使用できます。 各状態の取るべき処置に従ってください。

表 3. POST 状態および結果
緑色 LED 黄色 LED 取るべき処置
オフ オフ ウェイクアップ障害 (ボード非活動) AIX または IBM i オペレーティング・システム診断を実行する。
オフ オン POST 障害 (ボード非活動) AIX または IBM i オペレーティング・システム診断を実行する。
オフ 低速明滅 ウェイクアップ障害モニター AIX または IBM i オペレーティング・システム診断を実行する。
オフ 高速明滅 POST 障害 AIX または IBM i オペレーティング・システム診断を実行する。
オフ 明滅 POST 処理進行中 なし (None)
オン オフ 機能中の障害 AIX または IBM i オペレーティング・システム診断を実行する。
オン オン 機能中の障害 AIX または IBM i オペレーティング・システム診断を実行する。
低速明滅 低速明滅 ダウンロードのためオフライン なし (None)
低速明滅 高速明滅 制限付きオフライン・モード、再始動待機中 なし (None)
低速明滅 明滅 制限付きオフライン・モード、テスト活動中 なし (None)

ホット・スワップを使用したファイバー・チャネル・アダプターの交換

ファイバー・チャネル・アダプターをホット・スワップする場合、 ストレージ・デバイスのデバイス関連ソフトウェアによっては、追加のデバイス (例えば、 FAStT または DS4800 に関連した dar デバイス) の取り外しが必要になる場合があることに注意してください。 こうした追加デバイスの取り外し方法については、特定のストレージ・デバイスの資料を参照してください。

アダプターは、固有のワールドワイド・ポート名 (WWPN) を持っています。 ゾーニングおよび LUN 割り当てをチェックして、新規アダプターが予想通りに機能することを確認してください。




最終更新: 2017 年 7 月