PCIe LP 8 Gb Gb 2 ポート・ファイバー・チャネル・アダプター (FC 5273; CCIN 577D)

フィーチャー・コード (FC) 5273 アダプターの仕様およびオペレーティング・システム要件について説明します。

概説

PCIe LP 8 Gb 2 ポート・ファイバー・チャネル・アダプターは、Emulex LPe12002 PCIe ホスト・バス・アダプター (HBA) をベースにした高性能アダプターです。 FC 5273 は、フルハイト・アダプターです。各ポートは、ファイバー・リンクを介して単一イニシエーター機能を提供します。 ポートは LC タイプ・コネクターを備え、短波レーザー光学を使用します。 アダプターはファイバー・チャネル・スイッチおよび直接接続ストレージ・デバイスに接続し、リンク・スピード 2、4、および 8Gbps で動作します。アダプターは自動的にスイッチとネゴシエーションを行い、スイッチが対応する最高速度で動作します。各ポート上の LED は、ポートの状況とリンク・スピードに関する情報を提供します。

N_Port ID Virtualization (NPIV) 機能は、Virtual I/O Server (VIOS) によりサポートされます。

図 1 はアダプターを示しています。
図 1. 5273 アダプター
5273 アダプター

スロットの優先順位およびインストール規則について詳しくは、PCIe アダプターのインストールの規則とスロットの優先順位 を参照し、作業中のシステムを選択してください。

アダプター仕様

項目
説明
FRU 番号
10N9824 (RoHS 指令に適合する設計である)
折り返しプラグ FRU 番号
12R9314
注: 折り返しプラグはカードに付属していますが、IBM® から購入することもできます。
I/O バス・アーキテクチャー
PCI Express (PCIe) Base および Card Electromechanical (CEM) 2.0
x8 PCIe バス・インターフェース
スロット要件
使用可能な PCIe x8 または x16 スロットが 1 つ
電圧
3.3 V
フォーム・ファクター
ショート、ロー・プロファイル (標準サイズのブラケット付き)
FC 互換性
2、4、8 ギガビット
ケーブル
ケーブルは、お客様の責任で用意していただきます。
以下の仕様に準拠した、短波レーザー用のマルチモード光ファイバー・ケーブルを使用してください。
  • OM3: マルチモード 50/125 マイクロメートル・ファイバー、2000 MHz x km 帯域幅
  • OM2: マルチモード 50/125 マイクロメートル・ファイバー、500 MHz x km 帯域幅
  • OM1: マルチモード 62.5/125 マイクロメートル・ファイバー、200 MHz x km 帯域幅
コア・サイズが異なるため、OM1 ケーブルは他の OM1 ケーブルにしか接続できません。 最良の結果を得るためには、OM2 ケーブルは OM3 ケーブルに接続してはなりません。 ただし、OM2 ケーブルを OM3 ケーブルに接続した場合は、OM2 ケーブルの特性がケーブルの全長に適用されます。次の表は、リンク・スピードが異なる各種の光ファイバー・ケーブルについて、サポートされる距離を示しています。
表 1. マルチモード光ファイバー・ケーブルのサポートされる距離
見出し ケーブルのタイプと距離
速度 OM1 OM2 OM3
2.125 Gbps 0.5 メートルから 150 メートル 0.5 メートルから 300 メートル 0.5 メートルから 500 メートル
4.25 Gbps 0.5 メートルから 70 メートル 0.5 メートルから 150 メートル 0.5 メートルから 380 メートル
8.5 Gbps 0.5 メートルから 21 メートル 0.5 メートルから 50 メートル 0.5 メートルから 150 メートル
最大数
サポートされるアダプターの最大数について詳しくは、PCIe アダプターのインストールの規則とスロットの優先順位 を参照し、作業中のシステムを選択してください。

オペレーティング・システムまたは区画の要件

新しいフィーチャーを取り付ける場合、必ずその新規フィーチャーのサポートに必要なソフトウェアを準備し、そのフィーチャーおよび接続デバイスについて満たす必要のある前提条件があるかどうかを判別してください。前提条件があるか確認するには、IBM Prerequisite Web サイト を参照してください。

このアダプターは、使用するシステムに応じて、以下のバージョンのオペレーティング・システムでサポートされます。
  • AIX®
    • AIX 7.1 以降
    • AIX バージョン 6.1 以降
    • AIX バージョン 5.3 以降
  • Linux
    • Red Hat Enterprise Linux バージョン 7 以降 (Red Hat から利用可能な現行のメンテナンス・アップデートを適用)
    • Red Hat Enterprise Linux バージョン 6.1 以降
    • SUSE Linux Enterprise Server 11 (Service Pack 1) 以降 (SUSE から利用可能な現行のメンテナンス・アップデートを適用)
    • サポートの詳細については、LinuxAlert Web サイト を参照してください。
  • IBM i
    • IBM i バージョン 7.2 以降
    • IBM i バージョン 7.1 以降

アダプター LED

緑色 LED および黄色 LED は、アダプターの取り付け金具の開口部を通して見ることができます。 緑色はファームウェア操作を示し、黄色はポート・アクティビティーを表します。 表 2 は、リンク速度の状態を要約しています。 高速明滅の各グループ (2、3、または 4) の間には LED がオフになる 1 秒間の休止があります。 LED の一連の動作を数秒間観察して、状態を正しく識別してください。

表 2. 正常な LED 状態
緑色 LED 黄色 LED
低速点滅 オフ 正常、リンクは非アクティブまたは始動していない
オン 2 高速明滅 2 Gbps リンク速度 - 正常、リンク・アクティブ
オン 3 高速明滅 4 Gbps リンク速度 - 正常、リンク・アクティブ
オン 4 高速明滅 8 Gbps リンク速度 - 正常、リンク・アクティブ

電源オン自己診断テスト (POST) の状態および結果は、表 3 に要約されています。 これらの状態は、異常な状態あるいは問題を識別するために使用できます。 各状態の取るべき処置に従ってください。

表 3. POST 状態および結果
緑色 LED 黄色 LED 取るべき処置
オフ オフ ウェイクアップ障害 (ボード非活動) AIXIBM iまたは Linux オペレーティング・システムの診断手順を実行します。
オフ オン POST 障害 (ボード非活動) AIXIBM iまたは Linux オペレーティング・システムの診断手順を実行します。
オフ 低速点滅 ウェイクアップ障害モニター AIXIBM iまたは Linux オペレーティング・システムの診断手順を実行します。
オフ 高速明滅 POST 障害 AIXIBM iまたは Linux オペレーティング・システムの診断手順を実行します。
オフ 明滅 POST 処理進行中 なし (None)
オン オフ 機能中の障害 AIXIBM iまたは Linux オペレーティング・システムの診断手順を実行します。
オン オン 機能中の障害 AIXIBM iまたは Linux オペレーティング・システムの診断手順を実行します。
低速点滅 低速点滅 ダウンロードのためオフライン なし (None)
低速点滅 高速明滅 制限付きオフライン・モード、再始動待機中 なし (None)
低速点滅 明滅 制限付きオフライン・モード、テスト活動中 なし (None)
高速明滅 オフ 制限モードにおけるデバッグ・モニター なし (None)
高速明滅 オン 未定義 なし (None)
高速明滅 低速点滅 テスト修正モードにおけるデバッグ・モニター なし (None)
高速明滅 高速明滅 リモート・デバッグ・モードにおけるデバッグ・モニター なし (None)
高速明滅 明滅 未定義 なし (None)

ホット・スワップを使用したファイバー・チャネル・アダプターの交換

ファイバー・チャネル・アダプターをホット・スワップする場合、 ストレージ・デバイスのデバイス関連ソフトウェアによっては、追加のデバイス (例えば、ファイバー・アレイ・ストレージ・テクノロジー (FAStT) または DS4800 に関連したディスク・アレイ・ルーター (dar) デバイス) の取り外しが必要になる場合があることに注意してください。こうした追加デバイスの取り外し方法については、特定のストレージ・デバイスの資料を参照してください。

新規アダプターは、固有のワールドワイド・ポート名 (WWPN) を持っています。 ゾーニングおよび論理装置番号 (LUN) 割り当てをチェックして、新規アダプターが予想どおりに機能するようにしてください。




最終更新: 2017 年 7 月