区画モビリティー

区画モビリティーは、PowerVM® Enterprise Edition ハードウェア・フィーチャーのコンポーネントであり、AIX®IBM® iおよび Linux論理区画をシステム間でマイグレーションする機能を提供します。 モビリティー・プロセスは、プロセッサー状態、メモリー、接続された仮想デバイス、接続されたユーザーを含む、システム環境を転送します。

ファームウェアがレベル FW840 以降の場合、論理区画のための中断/再開機能は、POWER8® プロセッサー・ベースのサーバー上でサポートされます。

アクティブ区画マイグレーション、つまり Live Partition Mobility により、オペレーティング・システムおよびアプリケーションを含め、実行中の AIXIBM iおよび Linux の論理区画をシステム間でマイグレーションすることができます。論理区画およびマイグレーションされるその論理区画上で実行中のアプリケーションを、シャットダウンする必要はありません。

HMC バージョン 7.7.2.0 以降を使用すると、オペレーティング・システムおよびアプリケーションで、AIX または Linux 論理区画を中断でき、仮想サーバーの状態を永続ストレージにストアできます。 後のステージで、論理区画の操作を再開できます。 HMC バージョン 7.7.3 以降では、IBM i 論理区画を中断することもできます。 中断中の AIXIBM iおよび Linux 論理区画をマイグレーションすることができます。 中断中の区画は、マイグレーションの完了後に宛先サーバー上で再開することができます。
注: 論理区画の中断/再開は、POWER8 8286-41A、8286-42A、8286-42A、8247-21L、および 8247-22L Power Systems™ サーバーの初期導入から除外されました。この機能は、適切なレベルの管理コンソール、ファームウェア、および PowerVM を備えた Power Systems サーバーの他のモデルでは完全にサポートされます。

非アクティブ区画マイグレーション、つまりコールド区画モビリティーでは、電源オフ状態の AIXIBM iまたは Linux の論理区画をシステム間でマイグレーションすることができます。

ハードウェア管理コンソール (HMC)、または Integrated Virtualization Manager (IVM) を使用して、アクティブまたは非アクティブ論理区画をあるサーバーから別サーバーにマイグレーションすることができます。 モバイル区画を、HMC によって管理されているシステムから IVM によって管理されているシステムにマイグレーションすることはできません。同様に、モバイル区画を、IVM によって管理されているシステムから HMC によって管理されているシステムにマイグレーションすることはできません。

HMC は必ず、最後に活動化されたプロファイルをマイグレーションするので、一度も活動化されたことのない非アクティブ論理区画はマイグレーションできません。 非アクティブな パーティション・モビリティー では、ハイパーバイザーで定義されている区画の状態を選択するか、あるいはソース・サーバーで最後に活動化されたプロファイルで定義されている構成データか、いずれかを選択できます。 一度も活動化されたことのない論理区画をマイグレーションするには、IVM を使用します。

Live Partition Mobility を両方向で並行して実行することはできません。 次に例を示します。
  • モバイル区画をソース・サーバーから宛先サーバーへマイグレーションしているとき、別のモバイル区画を宛先サーバーからソース・サーバーに移動することはできません。
  • モバイル区画をソース・サーバーから宛先サーバーへマイグレーションしているとき、別のモバイル区画を宛先サーバーから他のサーバーに移動することはできません。



最終更新: 2017 年 7 月