マネージド・ファイル転送(MFT)とは

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マネージド・ファイル転送(MFT)とは

マネージドファイル転送(MFT)は、組織が、システムやユーザーの間で電子データを確実に交換し、適用される規制に準拠しながら、組織内外で安全に電子データを交換可能にするテクノロジー・プラットフォームです。

MFTは、ファイル転送プロトコル(FTP)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)、Secure File Transferプロトコル(SFTP)などの手法より優れており、より信頼性が高く効率的なデータおよびファイル転送手段を提供します。

組織は、FTPでは対応できない方法でビジネス・ニーズや目標を支援するために、MFTにますます依存しています。データ・セキュリティーの欠陥、問題発生時の可視性の欠如、障害からの手動による復旧に時間がかかること、そしてパフォーマンスの低さに起因する高額なSLA料金など、FTPには多くの課題が存在します

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マネージド・ファイル転送のメリット

企業は、日々の業務で電子ファイル・データの交換に依存しています。MFTソフトウェアがなければ、レポートや契約書、プロジェクト・データから顧客や従業員情報に至るまでの非構造化データは、改ざんや紛失のリスクにさらされます。内部システムと外部パートナー間で、セキュリティーを確保しつつ監査証跡を伴った効率的なファイルの移動は、組織の成功にとって重要です。

企業がMFTへの移行を進める要因はいくつかあります。

  • データ・セキュリティー:大規模なデータ侵害や転送の失敗は、企業の収益や評判に大きな影響を与える可能性があります。MFTは、リアルタイムのモニタリングとセキュリティー・ポリシーの検証、さらにデータ転送中および保存時の保護を実現する先制的なセキュリティー戦略を提供します。

  • データの増加:データはあらゆる場所に存在し、企業はこれまで以上に多様で大規模なファイルに直面しています。ファイルを共有するユーザー数が増加するとともに、エンドポイントやデバイスの数も増加しています。また、ファイルが大きくなるにつれて、グローバルな距離を越えてファイルを移動する時間が長くなります。MFTは、企業内外でのファイル移動に信頼性の高い自動化されたガバナンスを提供し、ビッグデータのグローバルな移動を加速させることができます。

  • 規制コンプライアンス:支払いカード業界のデータ・セキュリティー基準(PCI DSS)、医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA法)、バーゼルII、サーベンス・オクスリー法(SOX)などの法令や業界要件には、厳格なデータ・セキュリティー基準が求められるのが一般的です。適切に構成されたMFTシステムを使用して機密データを暗号化、送信、監視、保存することで、組織はセキュリティー要件を満たすことができます。

  • テクノロジーのメガトレンド:変革的なテクノロジーの導入により、ファイルの移動はより複雑化しています。ビッグデータ、クラウド・アプリケーション、人工知能(AI)、データ分析、そしてIoT(モノのインターネット)の成長に伴い、ファイル転送の速度と容量がこれまで以上に重要視されています。MFTは、複数のプラットフォーム、モバイルデバイス、アプリケーション、および既存のITインフラに対応する高度な機能を提供します。

  • 可視性:企業はリスク要因を予測し、損害を軽減する必要があります。ファイル転送運用の可視化により、転送の失敗などの問題を事前に解決し、SLAのコミットメントを向上できるようになります。
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効果的なマネージド・ファイル転送の主な機能

セキュリティー

内部および外部の転送を、転送中および保存時の両方で暗号化します。セッション・ブレークやプロトコル検査といった高度な機能を備えたSecure File Transferは、複数層で機密データの保護を最大化します。

簡素化されたファイル転送

さまざまなファイル転送アクティビティにおいて、タイムリーかつ柔軟なデータ転送を実現し、マルチメディア、PDF、Eメール、XML、EDIなど複数のファイル形式に対応します。

完全な可視性

ほぼリアルタイムで360度のビューを提供します。これにより企業は、誰がファイルを転送し、何を共有しているのか、またシステムを通過するデータ量を把握できます。遅延や転送失敗などの潜在的な問題を、下流のビジネス・プロセスに影響を与えたり、SLAの未達成になったりする前に可視化します。

コンプライアンス基準

企業が多額の罰金につながる可能性のあるコンプライアンス違反を回避できるよう強力な暗号化を提供します。また、規制コンプライアンスを確認するための徹底的な監査証跡をサポートします。

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