カスタマー・サービスを提供するための最高の方法

顧客の問題を解決する従業員

共同執筆者

Amanda Downie

Staff Editor

IBM Think

Keith O'Brien

Writer

IBM Consulting

消費者の注目を集める競争の激しい市場において、カスタマー・サービスは企業が競合他社と差別化を図る優れた方法となります。

Gartner社1 (IBM.com外部へのリンク)によると、真に顧客中心の企業、つまり、顧客の声に耳を傾ける企業は、1.6 倍の成長を遂げています。別の見方から、調査ではカスタマー・サービスの質の悪さ2 (IBM.com外部へのリンク)が顧客離れの最大の理由であることがわかっています。

顧客のニーズを満たすことは、顧客ロイヤルティと顧客維持率を向上させるため、企業の収益にとって非常に価値があります。一方、カスタマー・サービスの質が低いと、大きな課題が生じます。McKinsey 3によると、失われた既存顧客1人の価値を補うには、新規顧客3人が必要となります(IBM.com外部へのリンク)。カスタマー・サービスは顧客満足度に不可欠であり、顧客維持につながります。また、こうした忠実な顧客には口コミでの情報提供を促し、紹介につなげることもできます。

優れたカスタマー・サービス・エクスペリエンスを提供するには、適切に構築されたストラテジー、参考情報とトレーニングへの投資、問題解決の施策への適切なアプローチが必要です。最新の顧客体験ストラテジーには、顧客の期待に応えるため、顧客データを活用するカスタマー・サービスのストラテジーも含まれている必要があります。

優れたカスタマー・サービスを提供する方法

  • アイデアをビジネス価値に変えるフレームワークを作成する
  • 人間中心のデザイン思考を組織の中心に据える
  • サービスの自動化とAIの導入
  • カスタマー・サービス担当者をAIで強化
  • 提供するサービスをパーソナライズする
  • 先を見越しす
  • 共感を育む
  • カスタマー・サービスのプロフェッショナルを支援する
  • 最新の情報を維持する
  • 主要なメトリクスを監視する
  • 最も影響の大きい修正プログラムを優先する
  • パーソナライズされたエクスペリエンスを提供する
  • 顧客がどこにいてもリーチして対応する
  • カスタマー・サービスの哲学を設定する
  • 最適化されたワークフロー

アイデアをビジネス価値に変えるフレームワークを作成する

多くの場合、組織はカスタマー・サービスのアイデアと実行を導くフレームワークを必要とします。たとえば、IBM Service Jumpstart Garage は、サービス・バリュー・チェーンのどこに摩擦があるのかを把握する手助けをすることで、サービスのトランスフォーメーションの加速化に役立ちます。そうすることで、従業員は課題をより的確に捉え、解決して、顧客の期待に応えることができます。

人間中心のデザイン思考を組織の中心に据える

デザイン思考の目標は、チームがユーザーを理解し、問題に対する最も望ましく、実現可能で実行可能な解決策を提示してユーザーに満足してもらうことです。このアプローチは、提供する製品やサービスの範囲を超えたものです。

サービス・バリュー・チェーンにおける重要なステップは、サービス、販売、マーケティングのワークフローをまとめるエクスペリエンスの中心に、人間中心のデザイン思考を組み込むことです。このステップは、チームがチャネルや部門間で顧客情報や顧客との会話を管理する際、最適なユーザー中心のソリューションを見つけるのに役立ちます。

サービスのオートメーションとAIの活用

組織がサービス・オートメーションとAIを取り入れることで、高度なカスタマー・サービス・プロセスとワークフローを構築できます。これにより、顧客エンゲージメントが向上し、対話が始まり、適切な情報をより早く提供できるので、顧客の待ち時間が短縮されます。

カスタマー・サービス担当者をAIで強化

企業は、コールシートやテンプレートの枠を超えて、AIを使用し、カスタマー・サービスの担当者が顧客との対話中により多くの意思決定を行えるようにする必要があります。IBM Institute for Business Value(IBV)の調査では、回答者全員がカスタマー・サービスに生成AIを使用する予定で、回答者の3分の2以上がすでにAIを導入し始めていることがわかりました。

カスタマー・サービス・チームは、バーチャル・アシスタントやその他の生成AIツールを使用して、応答時間を短縮し、全体的なカスタマー・サポートを向上させることができます。顧客の保留時間を最小限に抑え、カスタマー・ケアへの問い合わせで解決に至るまで対応することは、顧客満足度を高める優れた方法です。

提供されるサービスをパーソナライズする

優れたカスタマー・サービスを提供するために、企業は可能な限りパーソナライズされたカスタマー・サービスを用意する必要があります。だからこそ、カスタマー・サービスの設計が非常に重要となるのです。カスタマー・サービスの設計は、組織がオペレーション全体を拡大しながら、各顧客を個人として扱う最善の方法を計画するのに役立ちます。

たとえば、若い顧客は セルフサービス・ツール5 (IBM.com外へのリンク)を好む傾向があり、年配の顧客は誰かと話したがる傾向があります。したがって、企業は顧客の人口統計をよく理解し、パーソナライズされた顧客体験のために適切な参考情報を割り当てる必要があります。

先を見越しす

カスタマー・サービスは、事後対応型にする必要はありません。優れたカスタマー・サービスの提供には、顧客が購入した製品の有用性を最大限に活用し、将来的な問題を解決できるように連絡を取ることも含まれます。企業には、新規顧客とのコミュニケーションに使用できるツールがいくつかあります。

顧客が製品を購入または受け取った後に、ユーザー・ガイドやよくある質問の内容をメールで送信できます。顧客の購入に関するソーシャル・メディアへの投稿にフォロー・アップして、サポートを提供できます。これを成功させる最善の方法は、顧客が参加するすべてのチャネルで事前対応的に耳を傾けることです。

共感を育む

優れたカスタマー・サービス・チームは、顧客が自分の課題を理解し、助けたいと思っていることを顧客に示します。企業はすべての従業員に共感することの重要性を示す必要があり、カスタマー・サービス担当者はそのことをやり取りする顧客に伝えます。共感の主な側面には、従業員と話すときは前向きであり続けること、問題を解決するために最大限の努力をすること、顧客のフラストレーションに直面しても落ち着くことが含まれます。

カスタマー・サービスのプロフェッショナルを支援する

組織は、顧客と直接やり取りし、顧客の問題を解決する責任を負っている担当者のカスタマー・サービス・スキルの向上に投資する必要があります。

また、カスタマー・サービスの問題に対処するための店内の担当者のトレーニングも行い、対面でのカスタマー・サービスのやり取りでポジティブなエクスペリエンスを生み出せるようにする必要があります。問題を解決できない場合は、顧客を適切なチャネルにルーティングする必要があります。

カスタマー・サービス担当者は、問題解決のテクニック、紛争解決、積極的な傾聴、プレッシャーの下での冷静さなどのソフト・スキルを習得する必要があります。また、ソフトウェアの習熟度、オムニチャネル・コミュニケーション、会社の製品の技術的なレベルなどのハード・スキルについて学び、改善することもできます。

最新の情報を維持する

質の悪いカスタマー・サービスを排除するひとつの方法は、正確な情報を提供することです。オムニチャネル環境では、企業は知識ベース、よくある質問、製品情報など、あらゆるタッチポイントでコンテンツの更新に重点を置く必要があります。

問題を抱えてカスタマー・サービスを訪れる顧客は、何ページもの妥当ではない情報のページから、手間をかけて解決策を探し出したいとは思っていません。企業が情報を常に更新していれば、より多くの顧客が、担当者と話さなくても問題に対処できるようになります。

主要なメトリクスを監視する

顧客満足度スコア(CSAT)やネットプロモータースコア(NPS)などの顧客満足度メトリクスは、企業が優れたカスタマー・サービスを提供しているかどうかを判断するのに役立ちます。企業はこれらの統計をベンチマークし、顧客からのフィードバックによって優れたカスタマー・サービスを提供していないことが判明した場合は、アプローチを調整する必要があります。

クラス最高のセルフサービス・ツールを提供

経営幹部は、生成AIがカスタマー・サービスに大きな影響を与えると考えています。最近のIBM Institute for Business Valueの調査によると、経営幹部の85%が、生成AI が今後2年以内に顧客と直接やり取りするようになると考えていることがわかりました。

チャットボットは、歴史的に貴重なカスタマー・サービス・ツールでしたが、人工知能によりさらに多くの価値を生み出すことができます。顧客は、より「人間のような」応答で質問に対してさらに正確な回答を得られるようになるため、カスタマー・サービス・エージェントと直接対話を求めるリクエストが減ります。このアプローチにより、サポート・チーム・メンバーは、適切なオファーの提示や返金の決定など、チャットボットでは処理すべきではない、より大きな問題に集中できるようになります。

最も影響の大きい修正プログラムを優先する

一部の問題は特定の顧客に固有のものですが、その他の 顧客関連の問題が継続的に発生すれば、満足できない顧客層が拡大する恐れがあります。たとえば、何千もの顧客がソフトウェア・プログラムの1つのユースケースで問題点を報告している場合、企業はその修復を強化優先順位の最優先事項に置く必要があります。

企業が優先させる可能性のある大規模な修正プログラムの例には、バグ問題の解決、顧客への重要事項の伝達、製品やサービスをより使いやすく向上させるといったことがあります。

パーソナライズされたカスタマー・エクスペリエンスを提供する

すべての顧客体験は、それを受ける人には特別なものである必要があります。このアプローチは、カスタマー・サービスに特に当てはまります。企業は、顧客と接するときに、できる限りパーソナライゼーションを組み込む必要があります。チャットボットは顧客を名前で呼び、カスタマー・ケア担当者は顧客の問題を解決しようとするとき、手元にできるだけ多くの顧客データを用意しておかなくてはなりません。

理想的には、企業は、その顧客に関連するより多くのコンテキストと情報を提供する解決後Eメールも送信します。Gartnerの調査3(ibm.com外へのリンク)によると、消費者の65%がよりパーソナライズされたエクスペリエンスを提供する企業に充実だと答えています。

顧客がどこにいてもリーチして対応する

オムニチャネル・カスタマー・サービスでは、シームレスに統合されたデバイスとタッチポイントのネットワークを通じて顧客をサポートします。オムニチャネル・サポートを提供する企業は、さらに一方踏み込む必要があります。つまり、ソーシャルメディア、電話、テキスト・メッセージ、Eメールでのコミュニケーションを含め、カスタマー・ジャーニーのどの段階でも顧客に出会う必要があるということです。

企業は、顧客とコミュニケーションをとるための適切なスタッフとテクノロジーを備え、顧客がどこにいても効果的なカスタマー・サービスを提供する必要があります。

カスタマー・サービスの哲学を設定する

企業は、顧客をどのように扱うのか、問題をどのように解決するのか、どのようなフォローアップ・カスタマー・ケアを提供するのか、カスタマー・サービス・プロセスを進めたい方法を体系化する必要があります。時には、その哲学を実践する取り組みとして自社ウェブサイトで公開したり、マーケティング・ツールとして利用したりもできます。

最適化されたワークフロー

効率的な企業はカスタマー・サービス・オートメーションを使用して優れたサービスを提供します。ヘルプデスクからのインバウンドリクエストを適切な顧客担当者にルーティングできる企業は、優れたワークフローのユースケースを自動的に示しています。

ワークフローのもうひとつの好例には、Eメールやその他のチャネルに接続するカスタマー・リレーションシップ・データベース(CRM)を使用して、会社と顧客間のメッセージを自動的に追跡することが挙げられます。

高速道路のランプと高架の夜間写真

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カスタマー・サービスに関するよくある質問

カスタマー・サービスに関して日常的に寄せられる質問がいくつかあります。

  • 企業はカスタマー・サービスにいくら投資すべきか。
  • 企業はカスタマー・サービス業務にAIを組み込むべきか。
  • カスタマー・サービスの従業員が仕事をうまくこなすために必要な主なスキルは何か。
  • カスタマー・サービスとカスタマー・サポートの違い。

企業はカスタマー・サービスにいくら投資すべきか。

回答は、企業が受け取る顧客からのリクエストの数や、顧客の問題を解決するのがどの程度困難であるか、といったいくつかの変数によって異なります。最終的には、顧客に引き続き満足してもらうことが顧客体験では重要な点となるため、投資する価値はあります。

企業はカスタマー・サービス業務にAIを組み込むべきか。

企業はカスタマー・サービス機能のためのAIに投資する必要があります。AIは従業員の業務を強化し、顧客と話すときにより多くの情報を用意できるようにします。AIは、顧客が担当者と話をしなくても使用できるチャットボットやその他のテクノロジーを強化することで、セルフサービスの改善にもなります。

カスタマー・サービスの従業員が仕事をうまくこなすために必要な主なスキルは何か。

優れたコミュニケーション・スキル、人々を助けたいという意欲、優れた問題解決アプローチ、適応力を備えている必要があります。

カスタマー・サービスとカスタマー・サポートの違い。

カスタマー・サポートには、特定の技術的問題または製品の問題のトラブルシューティングが含まれます。一方、カスタマー・サービスは、製品を最大限に活用できるよう支援したり、特定の機能の使用方法を学習したりするなど、より広範に顧客体験と関わるものです。

優れたカスタマー・サービスには適切なパートナーが必要

IBMは10年以上にわたり、企業がカスタマー・サービスに信頼できるAIを適用するのを支援してきました。現在の生成AIは、複雑な質問内容を理解し、まるで人間と対話しているかのような応答を生成する機能により、カスタマー・サービスとフィールド・サービスを大幅に変革する可能性を秘めています。IBMコンサルティングは、エクスペリエンス設計とサービス、データ、AIトランスフォーメーションにおけるエンドツーエンドのコンサルティング機能を提供します。IBMは、エンタープライズ対応AIおよびデータ・プラットフォームのwatsonxと市場をリードする対話型AIソリューションのwatsonx Assistantを使用して、対話型AIの強化、エージェント・エクスペリエンスの向上、コールセンターのオペレーションとデータの最適化を実現するAI価値創造プロセスを通じて、お客様とパートナーシップを結びます。

参考情報

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お客様事例
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