「IBMの共創(コ・クリエーション)に対する本気度を感じました。今日は参加して本当に良かったです。」
こう語るのはEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 カスタマーエクスペリエンス・トランスフォーメーション パートナー 千葉 友範 氏です。
2025年1月27日、日本IBMは445名のパートナー企業・組織の方がたをお招きし、東京・虎ノ門ヒルズの複数会場を使用して「IBMパートナー・フォーラム2025」を開催しました。
当記事では、ご来場いただいた皆様に高く評価いただいたパートナー・フォーラムの模様を、会場インタビューでお聞きした言葉を通じてご紹介します。
当日のインタビューと会場の様子を動画でもご紹介しています。
冒頭に続き、「生成AIを活用したエコシステムソリューションによる企業のDX推進 ~Work Agent One with IBM watsonx Orchestrate活用事例~」と題した事例紹介セッション後の、千葉氏のインタビューの言葉をお届けします。
「午前中の山口社長のご挨拶から、何人もの日本IBMのリーダーの方たちが『パートナーの皆様と一緒に』という言葉を口にされていました。それが言葉だけではなく、強い想いが込められていることが伝わってきた1日でした。
実はその思いの強さこそが、私たちが日本IBMと共に、社会課題解決に取り組んでいこうと判断した大きな理由の1つでもあるんです。
今後、日本国内で労働人口が減り続けていくことは明らかであり、販売従事者(セールス担当者)の数も引き続き減少していくことが予想されます。そうした中で、営業の業務全体におけるユーザーエクスペリエンス(従業員体験)やスキル・能力を、生成AI活用により向上させることで、一層減少していく労働力を補完することは欠かせないでしょう。
一つの会社のみで解決できる経営課題は限定的になっていくと思います。EYストラテジー・アンド・コンサルティングは多くのお客様のご支援をさせていただいていますが、AIテクノロジーを自社で製品化し販売するようなことはしていません。生成AIを経営課題解決に利用する際に、共創するパートナー候補を検討している中で、昨年、日本IBMから共創のご提案をいただいたのですが、そのとき、私たちEYのことをとても深く理解いただいていることに感銘を受け、日本リージョンの会社どうしでの共創に取り組ませて頂くこととなりました
今後はAIだけではなく、量子テクノロジーの分野などでも共創を深めていきたいですね。経営そのものを変えていくためのテクノロジーを企業活動にしっかり組み込んでいく、そんな活動をご一緒できたらと思っています。」
ここからは、さらに3名のご登壇者へのインタビュー・コメントをご紹介します。
「IBM Cloudability/Turbonomicで実現 マルチクラウド環境でのコスト最適化サービス
~中堅中小企業のお客様のクラウドコスト課題を解決~」というセッションでご登壇いただいたJBCC株式会社 ソリューション事業 ハイブリッドクラウド事業部長 布川 加奈子 氏は、登壇後のインタビューでこうお話しされました。
「活気あふれるイベントでしたね。具体的にどこがを指摘するのは難しいですが、距離感の近さであるとか、セッションの構成であるとか、パートナー企業同士の出会いを誘発する場のデザインであるとか、そうした細部に至るまで『共創を推進しよう』という意識が通っているなと感じました。
壇上では20分という時間的制約の関係で、IBMのクラウドコスト管理と最適化製品の話しかできませんでしたが、もう一つお伝えしたかったことがあったんです。それが、日本IBMの製品担当者様やパートナー担当者様の熱意のことです。
『この製品のこの部分をどうにか変更できないだろうか』『今後のバージョンアップの際に考慮してもらえないか』などの私たちの問い合わせやリクエストに、これ以上あり得ないというほど深くしっかりとご対応いただきました。最後は『執念』とでも呼びたくなるくらいのものを感じました。
そうした日々のやり取りからも、日本IBMの『パートナーと共に市場へ、そして未来へと進んでいこう』という意思の強さを感じました。」
「共創が導く顧客応対モデルの進化と未来 ~生成AI(IBM watsonx.ai)×ナレッジデータが実現する次世代コンタクトセンターへの挑戦~」と題されたセッションを終えたばかりの、エス・アンド・アイ株式会社の代表取締役社長 藤田 和夫 氏と、デジタルコミュニケーション本部 統括部長 佐々 博音 氏に、「IBMとの共創」についてインタビューしました。
「私はIBMとは長い付き合いです。ですから、IBMの『共創』に対するコミットメントが本当に強くなっていることを感じていますし、テクノロジー企業としての強みや卓越しているところはよく理解しています。だからこそ、それを社会へどう浸透させていくのかというところは、もっと積極的に伝えてもらいたいと期待しています。
実際に生成AIを利活用いただき、その価値と効果の高さを実感していただいている社会実装事例を、どんどんオープンにして発信を重ねてほしい。それが、さまざまな領域や市場で活躍されているお客様との接点を増やしていくこととなり、共創パートナーの拡大やつながりの深化を誘発するのではないでしょうか。」
藤田社長に続き、佐々統括部長も実装事例の重要さをお話しされました。
「やはり日本ではまだ、生成AIの実装事例があまり出回っていないのが現状かと思います。人々の認知をアップデートするには、事例が効果的だということを多くのお客様とお話しする中で強く感じています。
先ほどステージで、私たちエス・アンド・アイが日本でも有数のコンタクトセンター運営事業会社との共創を進めていく中で生まれた価値創造の事例として、某行政サービスにおける次世代コンタクトセンターの取り組みをお伝えさせていただきました。あのような、より多くの方がイメージしやすい身近な場における生成AI活用事例を、今後も積極的にお伝えしていくことが重要だと思います。
ここ数年のお付き合いを通じて『パートナー企業を大切にしよう』という日本IBMさんの真摯な姿勢を、私自身とても強く感じています。今後、より多くの業種・業界のプロフェッショナルに共創に加わっていただき、より大きな価値を生みだしていきたいですね。」
ここからは、参加者としてご来場いただいた5名のパートナー様の声をご紹介します。
・ SCSK Minoriソリューションズ株式会社 執行役員 クラウド基盤ビジネスユニット長 兼 クラウド基盤サービス第一事業本部長 北村 雅樹 氏
「まず『来てよかった』というのが第一印象です。日本IBMの変化を実感できた1日でした。
『変化のポイント』ですか? それは共創パートナーの顔ぶれであったり、共創の領域であったり、強みや知恵、アイデアを持ち寄り合い、そこから新たな価値を生みだそうという双方向性の取り組みへの意識ですね。今日はそうやって生まれた事例などの話をいくつも聞かせていただきましたし、ここInnovation Studioでの展示も見させていただきました。
IBMビジネスのコアなところは、『実効性の強さ』だと思います。『Think Customer First実践企業』として、今後、その実効性の強さをお客様にさらにお伝えし、社会への価値提供をご一緒させていただきたいですね。」
・ 株式会社Beyond AI 代表取締役 松本 遼 氏
「IBMとの出会いは昨年12月のとある展示会です。ですから実はまだ、お話を始めさせていただいてからひと月程度しか経っていないんです。
本日の「パートナー・フォーラム2025」に参加させていただき感じたのは、日本IBMが共創相手への感謝をとても大事にされている企業なんだなということです。卓越したテクノロジーをお持ちの企業だということはもちろん知っていましたが、こんなに人間力というか、体温を感じさせていただける企業だとは失礼ながらこれまでまったく存じ上げていませんでした。
私たちは『デジタルヒューマン』というカテゴリーで、市場を取りに行こうとしているスタートアップ企業です。現在は、日本語テキストを読み込ませれば、デジタルヒューマンがほぼ完璧な自然さで30カ国語に翻訳して読み上げる動画を提供しています。
そして年内には、IBMテクノロジーを組み込んだ形で、双方向性の対話型デジタルヒューマンへの進化を予定しています。
ただ、こうしたサービスを世に普及させていくのは、私たち一社ではとても無理です。『人とAIで創る、豊かな世界へ』という当社のビジョンを実現するために、IBMさんとの共創を進めていきたいです。どうぞよろしくお願いします。」
・ 株式会社日立ソリューションズ東日本 ビジネスソリューション本部部長 太田 圭一 氏
「今回初めてのIBMパートナー・フォーラムの参加だったのですが、まずは『こんなに大規模で、かつ活気溢れる場なのか!』と会場の熱気にびっくりしました。
そして中身ですが、『価値創造をパートナー企業と共に』と、日本IBMが共創に注力していることは数年前から感じてはいましたが、これまで以上に『近い距離感』ということを意識されていることを感じました。それは会話などのコミュニケーションもそうですし、場のデザインという面からもです。従来のこうしたイベントではつながりづらい、ある種『異色の組み合わせ』や『共創エコシステム』を生みだそうとされているんだなと感じましたね。
共創の進め方についても、IBMの強みと戦略重点領域を階層ごとに示していただいたので、弊社が今どの階層で共創を進めているのか、そして今後さらに共創を拡大するにはどの階層に進んでいけばいいのか——そうしたことを分かりやすくお話しいただきました。そこでどのような支援がいただけるのかもご紹介いただけましたので。
これから、日本IBMの方たちとのコラボレーションも、これまでよりもぐっと深く、密にやらせていただけているなと感じています。共創活動をさらに進めて、お客様、そして社会への価値提供を進めていきたいですね。引き続きよろしくお願いします。」
・ 株式会社ハタプロ 代表取締役 伊澤 諒太 氏
「本気で共創を進めよう、社会課題を解決していこう、そうした言葉に込められた『本気度』をしっかり感じられた1日でした。
今日は戦略や事例、そして共創のエコシステムを創る制度やシステムの話だけではなく、Innovation Studioという『場』もしっかりと揃っていることをこの目で確認できました。そしてさらに、社会課題解決に最も大切で不可欠な『想いを持った人』が日本IBMには揃っているということも目の当たりにさせていただきました。他に類を見ないですよね。私の場合は『街づくり』が最重要課題となりますが、伝統と革新、グローバルと地域、デジタルと人を融合させ、IBMさんと未来を共に創って行きたいという想いを新たにしました。ありがとうございました。一緒に共創を進めましょう。」
・ スタンシステム株式会社 代表取締役社長COO 眞鍋 厚 氏
「私たちスタンシステム社は、徳島県を中心に企業や自治体にITソリューションを提供している『地域密着型』のIT企業です。そんな私たちにとって、日本IBMさんとの共創は、グローバルな動きと日本の地域課題を擦り合わせさせていただける、とても貴重な機会となっています。
今、私たちは、日本の水田に関する課題解決に取り組んでいます。ご存知のように、地方における農業従事者の減少は、国の食糧安全保障に直結する大課題です。
従来からの伝統的な稲作は重労働で、今の働き方では今後ますます従事者は減ってしまうでしょう。でもそこに、地域をよく知る私たちのような企業とIBMのテクノロジーが組み合わされ、共創が進めば、自動化が進み仕事量はかなり削減できます。
本日からInnovation Studioに『稲作支援SaaS』という共創ソリューションの展示をスタートさせていただきました。実は、米作りにチャレンジしたいという若い世代は少なくないんです。ただ、美味しい米作りは難しいんです。
『稲作支援SaaS』はAIとIoTを用いて、稲の生育状態を自動診断して、育成ステージに合わせAIが作成した計画に合わせ、適切な水量調整を行うものです。
そして今後、全国の都道府県に設置されている農業大学校の莫大な過去の知見やデータをIBMの専門性の高いAIモデルに学習させることができれば、稲作だけではなく、さらに大きな社会価値を届けていくことに間違いなくつながると考えています。今後もそうした共創をご一緒させていただきたいです。」
「IBMパートナー・フォーラム2025」は完全招待制のイベントで、当日のセッション資料などもIBMのパートナーとしてご登録いただいている企業・組織の方のみにご覧いただけるものとなっております。
今後、IBMとの共創をお考えの方がいらっしゃいましたら、ぜひ下記リンク先、お問い合わせフォームよりご連絡ください。