IBM Interactive System Productivity Facility(ISPF)は、IBM® Z用の多面的な開発ツール・セットです。ソフトウェア構成管理を含むホストベースのソフトウェア開発を提供します。
ISPFを使用すると、ホストに保存されているソースコードとデータを操作し、ダイアログと呼ばれる対話型アプリケーションで作業できます。プログラマーは、ISPFを使用して、バッチおよび対話型プログラムを開発・文書化できます。IBM z Systems管理者およびシステム・プログラマーは、ISPFを使用して、プログラム・ライブラリーおよびIBM z/OSとの通信を監視・制御できます。
ISPF Dialog Managerを使用して、表示関数をコーディングすることなく、ユーザー・ダイアログと表示機能を開発します。
パネル駆動のメニュー・インターフェイスおよびサービス機能であるProgram Development Facility (PDF) を通じて、ホストに保存されているソース・コードとデータを直接操作します。
Interactive ISPF Gatewayを使用すると、アプリケーションが対話型プログラムを実行して、TSO/ISPF 会話モード・コマンドを発行できるようになります。
ISPF Dialog Managerは、表示や変数サービス、入出力などを含むサービスをダイアログとユーザーに提供します。ダイアログ要素の相互作用を制御し、リクエストを発行できます。入力と出力を検証・処理・保存し、ISPFを簡素化されたデータ管理システムとして使用できます。編集復元サービスを提供し、順次データ・セットでも区分データ・セット(PDS)でもないデータを編集または参照できるようにします。
PDFによってビュー入力パネルと編集入力パネルで参照モードをバイパスできます。PDFには、Edit Recovery Handling(編集復元処理)と、ダイアログが独自のI/Oを提供できるようにするためのBrowse InterfaceとEdit Interfaceが備わっています。PDSや連番ファイル以外のデータの編集・閲覧、ストレージ内データの編集・閲覧、編集・閲覧したデータの前後処理などの機能が可能です。ライブラリー・アクセス・サービスは、ブラウズサービスや編集サービスと相互作用して、ライブラリーやデータにアクセスします。
ISPF は、IBM z/OS データ・セットのサポートに加えて、z/OS UNIX ディレクトリ構造内のディレクトリおよびファイルの処理をサポートする強力な z/OS UNIX ディレクトリ・リスト・ユーティリティーを提供します。z/OS V2R2 のリリースでは、マウントされたファイル・システムを拡張可能/折りたたみ可能な形式で表示する機能が含まれています。
ISPFは、アプリケーションがTSOアドレス・スペースを開始し、TSOまたはISPFコマンドをインプットとして送信し、応答をアウトプットとして受信できるようにするシン・ゲートウェイ・サービスを提供します。このサービスの呼び出し元は通常、TSOまたはISPFコマンドを発行するリモート・クライアントにサービスを提供するアプリケーションです。z/OS V2R2の新機能はInteractive ISPF Gatewayであり、TSO/ISPF対話モード・コマンドを発行して対話型プログラムの実行に使用できる改良されたISPFゲートウェイ・サービスを提供します。
PDSE V2メンバー世代に対するISPFサポートが拡張され、「Edit(編集)」パネルと「View(表示)」パネルならびに編集・表示の基本コマンド「BROWSE」「EDIT」「VIEW」で世代番号を指定できるようになりました。さらに、メンバーの世代リストを世代ごとに表示できるため、行コマンドを使用して、必要な世代の一般的に使用される機能にアクセスできます。一部のISPFサービスも、追加のメンバー世代情報によって拡張されています。
z/OS 3.1 では、ISPF Allocate New Data Set と Define Clusterパネルでデータ・セット・キー・ラベルを提供できるようになり、Pervasive Encryption のサポートが改善されました。
ISPF での大規模な UNIX ディレクトリ・リストの表示は、z/OS UNIX ディレクトリ・リスト・ユーティリティーに大文字と小文字を区別しない並べ替えのオプションを提供することで簡素化されています。