IBM Cloud製品を使用する場合の責任共有について

寄稿者

IBM Cloud テクニカルサポート

こんにちは、IBM Cloudテクニカルサポートです。

本日は、IBM Cloudをご利用いただく際、お客様とIBM Cloudにて、どのように責任を共有するのか、お話しさせていただきたいと思います。お客様とIBM Cloudの責任範囲を正しく理解いただき、より皆様の問題解決を早めることができれば幸いです。

IBM Cloud製品を使用する場合の責任共有

私共のチームでテクニカルサポートを提供しているInfrastructure as a Service (IaaS) オファリングの場合、こちらのドキュメントで考え方をご紹介させていただいております。よりわかりやすくするため以下のような図を補足してご紹介させていただきます。

IBM Cloudとお客様の責任共有に関して、共有部分と占有部分に分かれているマンションをご想像いただくとわかりやすいかもしれません。IBM Cloudの責任範囲は、マンションの共有部分であり、IBM Cloudにより管理しております。お客様の責任範囲は、このマンションの中の占有部分であり、お客様が使用可能な範囲となります。

私たちはご紹介した責任共有に沿ってテクニカルサポートを提供しております。次からは、サーバーに関連したお客様からのよくあるご質問を取り上げ、私たちとお客様でどのように解決していくかをご説明いたします。

サーバーに関連したお客様からのよくあるご質問

Q1:サーバーをオーダーしたけれども、出来上がらないようだ。どのようにすべきか?

A1:お客様のオーダーしたマシンの準備状況を確認する必要がありますので、オーダーの際に振られたオーダー番号を、IBM Cloudコンソールの「オーダー」にて確認し、CASEを起票し、お問い合わせお願いします。状況が、承認待ちであれば、営業担当が確認する必要があります。承認済みであれば、データセンターのチームが確認させていただきます。

Q2:(Bare Metal Serverをご利用のお客様)どうもメモリーが故障しているようだ。交換をして欲しい。

A2CASEを起票し、IBM Cloudテクニカルサポートへお問い合わせをお願いします。新規に起票いただくCASEに、対象のホスト名、設置先、故障だとお考えになっているログなどを添付し、交換依頼をしてください。サポートメンバーが確認した後に、データセンターのチームに転送させていただきます。データセンターのチームで状況を確認し、交換が必要と判断された場合には、交換可能な日時を提示させていただくか、お客様の都合のよいタイミングを調整させていただき、交換を進めさせていただきます。

Q3:(Bare Metal Serverをご利用のお客様)IBM Cloud側にてHW故障を認知した旨のCASEが起票され、マスターユーザー宛にメールが届いた。どのようにすべきか?

A3:IBM Cloudのデータセンターにて定期的な巡回を実施した際に、ランプの色よりHW故障に気づくことがあります。その際には、マスターユーザー宛にCASEを起票させていただいております。このようなCASEが届きましたら、お客様環境をご確認いただき、HW交換の日時調整を、CASEにてご相談ください。

Q4:OSにパッチ適用作業を実施したところ、マシンにアクセスできなくなってしまった。復旧して欲しい。

A4:ご利用中にOSが壊れてしまった場合、IBM Cloudではお客様のシステムの初期化のサポートを提供させていただいております。もしパッチ適用前の状態に復元する必要がある場合は、お客様にて実装いただいたバックアップ&リストアの仕組みにより復旧をお願いしております。

IBM CloudではR1SoftやVeeamといったバックアップソリューションをご提供しておりますので、もしバックアップ&リストアの仕組みを実装いただいていないお客様は、この機会にぜひご検討いただけるとよいかと思います。そして、パッチ適用前にバックアップを取得しておくことをおすすめします。パッチ適用後に予期しない問題が発生した場合でも、これによりパッチ適用前の状態に安全に戻すことができるためです。

以上、IBM Cloud 製品を使用する場合の責任共有をご紹介させていただきました。

私たちIBM Cloudテクニカルサポートチームは、日々、皆様に寄り添ったサポートをご提供するべく努めております。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。