デジタル変革事例から学ぶ デジペーパーで実現する業務のペーパーレス化

24 April 2023

クセのある手書き入力も即座にデジタル化することが可能な「デジペーパー」。昨今業務の“ペーパーレス化”の推進やAIやビッグデータを活用した業務改善の検討が進む一方、現場への負担や費用、時間のことを考えるとなかなか実際の取り組みが進まない、というお悩みをよく耳にします。そんな課題を克服する、今回は紙の使い心地をそのまま、“使える”データへ簡単に変換する「デジペーパー」の活用例をデジペーパーの開発に携わったシステムリサーチ社シニアマネージャー毛利氏と共に詳しくご紹介いたします。

    デジペーパーだからできる5つの機能

    デジペーパーは従来運用を極力変更せずに業務のペーパーレス化を推進したいお客様に特におすすめです。導入することにより得られる機能は以下の通りです。

    1. 紙の帳票をそのまま電子化
      これまでの紙の運用や利用端末を極力変えず、さらに紙の使い勝手も残しながらペーパーレス化を実現
    2. 手書きの雑なくせ字も即座にデータ化
      手書き文字特有の“くせ字”も高精度の文字認識能力で即座に変換
    3. 情報を付与できる電子サイン
      書き手の筆跡や筆順、日時・場所などの情報も付与して保存が可能
    4. 追加機能の豊富なオプションと柔軟なカスタマイズ性
      音声認識、画像添付など様々な機能を帳票に追加、また他のシステムと連携機能も開発可能
    5. 優れたモバイル性
      IBM Cloudを基盤とするWebアプリケーションのため、PC、タブレット、スマートフォンなど端末や場所の制限なく利用可能

    導入で得られた3つの効果

    デジペーパーは「紙」業務ほぼ全般が対象です。そのためどんな業種・業態の方でも、紙を使って業務をされているほぼすベてのお客様にペーパーレス化を体験していただけます。

    例えば、某金融業のお客様は、各種申込書・変更届・同意書などの書類作成業務においてデジペーパーを導入されたことにより下記のような効果を実現されました。

    1. 時間短縮
      説明から事務手続きの時間が約70分短縮 

    2. 負担軽減
      手書き負担が約85%削減

    3. 処理件数倍増
      時短+負担削減により、約3,000件から約6,600件へ増加

    おすすめ利用方法3選

    次に、「デジペーパー」の強みと特性を熟知した私たちがお勧めしたいユースケースとして、「点検」「契約」「棚卸」の3つの業務をご紹介します。

    1.点検:現場からリアルタイムで作業報告や情報共有

    「作業報告書」に客先から不具合箇所の写真を添付したり、現場から即座に報告を行ったりすることで、迅速かつスムーズな情報共有ができます。

    [事例先] 物流搬送機器メーカーなど複数社

    • 対象帳票:点検リスト、作業報告書
    • 導入目的:サービス依頼のデジタル化、関連図書(図面、部品票、マニュアル)の公開、作業完了のスピーディーな社内展開、デジカメ画像・動画と報告書の関連付け、紙からの転記作業/ミス/漏れ/遅れの削減、点検チェック結果の管理強化
    • 実現機能:基幹データからの帳票自動作成(プレ印字)、手書文字変換機能、電子サイン機能、点検チェックデータ吸上げ機能

    2.契約:本人確認情報を付与した電子サインで重要書類も電子化

    本人確認情報を付与できるデジペーパーなら、今まで諦められていた重要な書類の電子化にも踏み切ることができます。また一度記入した情報は、必要に応じて別の記入場所に転記する機能をつけることができるため、複数の書類に何回もサインするといったお客様の手間を省くことができます。

    [事例先] 大手自動車メーカー複数社

    • 対象帳票:アンケート、見積書、売買契約、請負契約、各種同意書
    • 導入目的:顧客情報のデジタル化、売買関連の各種帳票のデジタル化、顧客記入負担の削減、クレジット審査時間の短縮
    • 実現機能:アンケート情報のDMSへの自動取込み、基幹データからの帳票自動作成(プレ印字)、手書文字変換機能、電子サイン機能

    「点検」「契約」では、外出先からお客様のサイン入りの報告書や契約書類を会社に持ち帰る必要がなくなるため、移動時間はもちろん残業時間も削減できます。さらに、紙データの紛失防止にも役立ちます。

    3.棚卸:直接入力で転記作業の廃止

    直接タブレットやスマートフォンに入力することで、リアルタイムで在庫状況が把握でき、従来行っていた自社システムへの転記作業も不要になります。

    [事例先] 石油元売、食品卸会社など複数社

    • 対象帳票:指示伝票、納品伝票、受領伝票、変更伝票
    • 導入目的:配送指示のデジタル化、配送状況のリアルタイム把握、検収の自動化(見なし検収の廃止、国際会計基準への対応)
    • 実現機能:基幹データからの帳票自動作成(プレ印字)、伝票手書変更機能、手書文字変換機能、電子サイン機能、検収データ吸上げ機能

    紙業務がなくなると、外出先からお客様のサイン入りの報告書や契約書類を会社に持ち帰る必要がなくなるため、移動時間はもちろん残業時間も削減できます。さらに、紙データ自体が存在しませんので、書類を紛失するということもなくなります。

    OCRとデジペーパーの違い

    類似している文字のデータ化ソリューションにはOCRがあります。

    デジペーパーはOCRと比較すると、入力から処理・補完のプロセスをデータとして連携すること、処理工程に必要となる人手コスト、時間、入力ミスなどのリスクを低減できる点で優れています。さらに双方に向いているケースは下記の通りです。

    ◾️デジペーパーの活用が向いているケース

    • 自社にてタブレット運用への切り替えを判断できる業務(社内業務、顧客からの申込業務)
    • 判定が難しい手書き文字が多く含まれる帳票の電子化
    • 帳票の長期保管/活用が必要となる業務

    ◾️OCRの活用が向いているケース

    • FAXや郵送で送られてくる書類の読み取りなど(データ入力をお客様にお願いできない業務での活用)

    ぜひ上記のような業務特性も考慮した上でデジペーパーをご利用ください。
    デジペーパーは、年額60万円、初期費用120万円からのご利用が可能です。詳細のご提供条件などは個別にお問い合わせください。

    デジペーパーを体感する

    デジペーパーの実際の手書き文字認識の精度や変換スピード、具体的な書き着心地はぜひ下のリンクよりぜひご体感ください。

    その他、ご質問やご相談事項がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

    寄稿者

    毛利 茂弘

    株式会社システムリサーチ

    製造システム事業部 製造システム1部 シニアマネージャー

    福岡 祐希

    デジタルセールス事業部 ソフトウェア事業 ソフトウェアデジタル第二営業部

    大石 正武

    日本アイ・ビー・エム株式会社 パートナー・アライアンス事業本部 事業戦略 広域パートナー営業部