IBM CloudにおけるVMwareライセンス変更対応ガイド — BroadcomライセンスキーとUsage Meter導入のポイント

クラウドが想起されるパターン。
IBM Cloud テクニカルサポート

はじめに

IBM Cloudをご利用いただきありがとうございます。

今回は先日通知された、「VMwareライセンスキーの切り替え」と「VMware Usage Meter」の導入(原題: New Broadcom Licensing and terms of service update for IBM Cloud for VMware)について、その概要と手順、補足事項について説明させていただきます。

なお通知内容とその詳細については発報済みの通知本文または以下記事をご参照ください。

【重要】IBM Cloud for VMware Solutions のライセンス更新に関する対応のお願い

Usage Meterとは

Usage Meterは、BroadcomがVMwareの利用状況を追跡するために設計された新しい仮想アプライアンスであり、すべての VCF にインストールする必要があります。 Usage Meterの主な機能は、IBM Cloud内のVMware製品に関する利用量を収集し、Broadcomへ連携することです。

今回実施いただく事項の概要について

まず今回実施いただく事項の概要を以下にまとめます。

作業の概要:

  1. ライセンスキーの切り替え
    旧来のレガシー VMware VCF ライセンスキーを、新しい Broadcom VMware VCF サブスクリプションキーへの切り替えを実施いただきます。

  2.  Usage Meter の導入
    ライセンスキー切り替えの上、VMware 製品の使用量を Broadcom に報告するための仮想アプライアンス[Usage Meter]を導入いただきます。

  3.  Usage Meter の接続と登録
    ・Usage MeterがBroadcomと通信できるよう、IBM Cloudはプライベートネットワーク経由で接続可能なプロキシサーバを提供しています。VRF/サービスエンドポイントを有効化し、プロキシへの接続設定を行います。
    ・Usage Meterが正しく設定されていることをIBM Cloudとして確認するために登録を行います。

  4. Usage Meterのステータス確認
    最後にUsage Meterが正常に動作していることを確認します。具体的方法については後述の「Usage Meterのステータス確認方法」項をご確認ください。

対象の環境:

  • VCF for Classic (Automation)
  • VCF for Classic (Flexible)
  • VCF for VPC
  • RYO (Roll Your Own: Bare Metal Server の OS オプションとして VMware を選択している環境)
  • Bridge to Cloud Program を利用中で、IBM Cloud から発行されたライセンスを利用しているオンプレミス環境

以下の環境は今回の対応の対象外となります。

  • VCF as a Service (Multi-tenant)
  •  VCF as a Service (Single-tenant)

なお、お使いの製品により作業詳細は異なるため、詳細の内容は後述のIBM Cloud Docsをご確認ください。

実施する上での注意点

次に作業を実施する上での注意点を以下に挙げます。一部後述のIBM Cloud Docsに記述がない情報もございますので、ご確認の上作業の実施をお願いします。

  1. Usage Meter導入前に、ライセンスキーの切り替えが必要。
    前述の作業概要に記載の通り、Usage Meterの導入前にライセンスキーの切り替えが必要となります。この際、現在登録されているライセンスをエクスポートの上、切り替え作業を実施いただくことをお勧めします。

  2. Usage Meter導入前に、証明書期限切れがないことを確認
    Usage Meter導入時、管理対象製品の内部証明書が失効(期限切れ)していると、その製品を測定対象としてUsage Meterに追加する際にエラーが発生する可能性があります。証明書の失効は通常の使用状況(クライアントからコンソールへの接続など)では影響しないこともあるため、事前に管理対象となるコンポーネント(vCenter Server, vROps, NSXなど)に有効な証明書が設定されていることを確認してください。

  3. Usage Meter導入時、VRAのICMP Redirect 機能によりデプロイが失敗する可能性がある。
    Usage Meterの導入時、デプロイが失敗する場合がございます。現在確認されております原因の一つとして、Usage Meterを導入する際に、自動生成されるcloud‑driverという仮想マシンが、同一 VLAN 内の別サブネットにあるADサーバと通信ができず、デプロイが失敗することが挙げられています。これはVLAN 間ルーティングを担う VRAの ICMP Redirect 機能が有効であることが原因で、当該機能を無効化することでcloud‑driverとAD サーバー間の通信が正常に成立し、デプロイ失敗を回避できます。

  4. Usage Meterの接続時、VRFおよびサービスエンドポイントの有効化
    BroadcomとUsage Meterが接続する際に使用するIBM HTTPプロキシサーバを利用するには、まず仮想ルーティングとフォワーディング(VRF)、および サービ スエンドポイントを 有効にする必要があります。 このような設定変更ができない場合は、パブリックネットワーク経由または独自のプロキシサーバー経由で直接Broadcomに接続させる必要がございます。

  5. Usage Meter導入後のVM管理
    Usage Meterを導入するとUsage Meter専用のVMが1台作成されます。このVMについては他のVM同様の稼働監視をお願いします。

作業詳細に関するIBM Cloud Docsについて

今回の作業に関し、以下のとおり設定手順がIBM Cloud Docs にて公開されております。以下のドキュメントを十分ご確認の上、作業実施をお願いします。

IBM Cloud VMware Solutions 製品ガイド - ライセンスとメーターに関するFAQ

-         今回の変更内容に関する、FAQをまとめております。概要の理解のためご利用ください。

IBM Cloud VMware Solutions 製品ガイド - ライセンスとメーターの要件

-         ライセンスキーの切り替えとUsage Meter導入にあたり、その手順概要をまとめております。

IBM Cloud VMware Solutions 製品ガイド – Usage Meterの導入

-         Usage Meter導入の具体的手順を説明しております。手順に関する動画が添付されておりますので、視聴の上作業を実施いただくことを強くお勧めします。

IBM Cloud VMware Solutions 製品ガイド – Usage Meterの設定

-         IBM CloudはUsage Meter が プライベートネットワーク経由で Broadcom に接続できるよう、プロキシサーバーを提供しています。こちらのドキュメントではその接続に必要な設定手順を説明しております。こちらに関しましても動画が添付されておりますので、視聴の上作業を実施いただくことを強くお勧めします。

IBM Cloud VMware Solutions 製品ガイド – Usage MeterのIBMへの登録

-         Usage Meterが正しく設定されていることをIBM Cloudとして確認するために、登録をお願いしております。こちらのドキュメントでその登録手順をまとめております。ご確認の上、登録をお願いいたします。

IBM Cloud VMware Solutions 製品ガイド – Usage MeterへのVMware製品の追加

-         Usage Meterでは使用しているVMware製品を正しく登録する必要がございます。こちらのドキュメントでその登録の手順をまとめております。

Usage Meterのステータス確認方法

最後に、Usage Meter導入後に、正しくUsage Meterが動作しているか確認する方法を紹介します。こちらの手順完了を持って、作業が完了となりますのでご確認いただけますようお願いいたします。

  1. アクセス情報を確認する。
    VCF(VMware Cloud Foundation)をご利用の場合は以下の手順でご確認いただけます。
        1. IBM Cloudコンソールのリソースより対象のリソースを選択。
        2. [アクセス情報]タブを選択。
        3. Usage Meter欄の[IPアドレス]、[ユーザ名/パスワード]を確認。

  2. アクセス可能なWebブラウザよりvCloud Usage Meter Appliance Management Web UIへアクセスする。
    アクセスする際は、以下のURLをご利用ください。
    https://<手順1で確認したIPアドレス>:5480/#/ui/summary

  3. ログイン
    ログイン画面が表示されます。手順1で確認した[ユーザ名/パスワード]にてログインしてください。

  4. Haelth Statusの確認
    Summary画面が表示されます。Health Status欄が全てGoodになっていることを確認します。

今回のポイント

  • 本作業については、必ず2025年5月30日までに完了してください。
  • Usage Meter導入前にライセンス切り替えを実施してください。
  • Usage Meter導入前に管理対象製品に有効な内部証明書が設定されていることを確認してください。
  • Usage Meter導入時、VRAのICMP Redirect 機能を無効化する必要がある可能性がございます。

お客様の環境によっては、記載と異なる点があるかもしれませんことをご了承願います。またご不明な点がございましたら、IBM Cloud サポートまでお問い合わせください。この際、以下の記事に記載されておりますポイントをご参照の上、Caseを起票いただくことで、より迅速に皆様の課題解決をお手伝いできるかと思いますので、ご確認いただけますと幸いです。