Business Challenge story

バックアップしているだけでは不十分、実際に戻せるかどうかが重要

広島ガスプロパンの業務システムは、顧客データベースなどを含め、IBM i 搭載のIBM POWER System(AS/400)で稼働しており、このシステムが事業継続の鍵を握ります。そこで、データやプログラムは毎日バックアップを取り、テープ保管しています。またOSまわりのシステム・バックアップは、パッチ(PTF:Program Temporary Fix)を適用するタイミングで行い、バックアップデータは、同様に遠隔地保管しています。

しかしながら、実際に何か不測の事態が発生した場合に、こうしたバックアップ対策が有効に生かされるかどうか。広島ガスプロパンの管理部IT推進課長である山崎浩志氏は、確証がなかったと言います。

「バックアップはしていても、それを実際に戻したことはなく、火災や震災などで、このシステムが使えなくなった時に機能させることができるかどうか、実は不安がありました。リストアの検証を一度はやっておかなければと常に考えていました」(山崎氏)。

そこで、同社が今回採用したのが、IBMが事業継続支援サービスとして新しく開始したリストア検証支援サービスでした。

Transformation

IBM施設のシステムから、実システムに準じた検証環境を選択してリストア検証

リストア検証支援サービスは、お客様自身がIBMのBRSセンターに設置されたシステムを使用して、お客様のシステム回復手順の検証確認ができるサービスです。このサービス利用を決定した理由について、山崎氏は次のように話します。

「もちろん当社の実機で検証することは不可能ではありません。しかし業務システムは販売店サポートなどで365日利用されているので、検証のために止めることはできません。また仮に止められたとしても、必ず元の状態に戻せるという保証もありません。その点IBMのサービスでは、パフォーマンス、メモリー、ディスクなど、当社のシステムとほぼ同一の環境を確保することができるので、業務中断のリスクを回避しながら、実機と同等のリストア検証が可能です」(山崎氏)。

さらに、検証するシステムのリストアは専門的な知識や経験が必要で、自社人材だけでの対応には自信が持てなかったため、検証の準備から実施まで、パートナーである田中電機工業(本社:広島市)からの技術支援が提供されることも採用のポイントとなりました。

Benefits

手順書作成から、リストア・検証、業務アプリの動作検証まで実施

検証に係る一連の作業は、田中電機工業がリストア手順書を作成し、リストアの実施とシステムの稼働検証を担当。そして広島ガスプロパン側が業務アプリの動作検証を行うこととし、双方で役割分担されました。実際にIBMのBRSセンターで業務アプリの動作検証を担当した広島ガスプロパン管理部IT推進課の荒本岳夫氏は次のように話しています。

「広島・東京間の移動時間を含み2日間の予定でした。初日は昼頃幕張のセンターに到着して午後からリストアと検証作業が開始され、夕方6時頃から2時間半ほど業務システムの検証を行いました。リストア作業は、現場でのIBMの支援もあり概ねスムーズに進みました。LANケーブルやハブなどを自前で用意する必要がなく、たいへん作業しやすい環境でした。翌日も午前9時から3時間ほど業務アプリの動作検証を継続し、前日と合わせて約5時間半でほとんどすべての業務をカバーし、問題なく動作することが確認できました」(荒本氏)。

 

将来の展望

システム復旧対策強化、安否確認、停電対策など、総合的な事業継続計画を推進

広島ガスプロパンが供給しているLPガスは、家庭用、工業用、商業用、ビル冷暖房用などに幅広く利用されており、事業継続性の確保がとりわけ重要な課題です。山崎氏は、今後も対策を強化するためにIBM i 搭載のPower Systemsの代替機を提供し、お客様代替場所での復旧支援と合わせて低価格でパッケージ化した「IBM System i DR Expressサービス」や、IBM BRSセンター設置の共用機を自社のバックアップマシンとして利用できる「IBM リカバリー・エクスプレス」など、IBMが提供する支援サービスを新たに検討しています。

また、社員はもとより、ガスボンベの充填要員や配送作業員などの安否を迅速に確認できるようLotus Notesによる安否確認システムを導入し、災害時の要員確保の体制確立に全力をあげています。

広島ガス本社のIT推進部勤務の時代から、グループ会社全体のIT環境の最適化を提唱してこられた山崎氏は、今後も本社と連携しながら、地域のエネルギー安定供給に向けたプロジェクトを着々と推進されることでしょう。

 

お客様情報

1959年に創業した広島瓦斯燃料株式会社(現広島ガス株式会社)のプロパン部門が分離して、1969年に設立されたのが広島ガスプロパン株式会社です。広島ガスグループの一員として、海田、福山などの沿岸基地を物流の拠点として中四国6県にLPガスを供給し、家庭用をはじめ、工業用、商業用、ビル冷暖房用などのエネルギーとして幅広く利用されています。

常にお客さま第一を基本に、物流体制の整備拡充、高度保安体制の確立、系列を超えた提携による事業展開など、時代への適応と変化への対応に積極的に取り組み、LPガスのより一層の安定供給とお客さまサービスの向上を図っています。

 

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サービス

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  • Systems Hardware