IBM クラウド上で作業しているので、さまざまなユース・ケースをすぐにテストして展開することができます

—FreshTurf 共同設立者兼取締役 Kevin Lim氏,

Business Challenge story

e-コマースとモバイル・ショッピングの全世界の売上は、2020年には2.7兆米ドルまでに拡大すると予想されています。

そのため物流会社は、配送数の増加に対応しコストを削減するために、配送プロセスを最適化する必要があります。最初の配達で受取人が不在であったために同じ荷物を何度も再配達するケースが多く、さまざまな組織が、宅配の「ラスト・ワンマイル」は困難でコストがかかるものと認識しています。1 回の配達には、荷物のサイズと配送先の場所に応じて、3 米ドルから 10 シンガポール・ドルのコストがかかります。数年前、シンガポール政府は、消費者向けの宅配業務を簡素化するために、マンションやその他の住宅地域に共有宅配ボックスのネットワークを構築しました。

こうした共有宅配ボックスを利用すると、消費者が取り出すまで荷物が安全に保管されているので、安心できます。

FreshTurf は、ブロックチェーン・テクノロジーに基づいた革新的なソリューションを使用してシンガポールの物流業界を破壊的に変革し、オンライン買い物客の荷物受け取りの体験を改善するための好機であると判断しました。FreshTurf は、シンガポール内のすべての物流会社が既存の共有宅配ボックスに簡単にアクセスできるようにして、宅配ボックスの使用を増やし、消費者向け配送の選択肢を改善する方法を開発したいと考えていました。「多くの P2P 企業は、最初は超過容量を活用するという単純なアイデアを思いつきますが、それを機能させるためにはテクノロジーに対応した使いやすさが必要です。当社では、マンションなどの配送拠点が宅配ボックスのスペースを提供し、 すべての会社がそれを利用できるようにするマーケットプレイスを作ろうとしています」と、FreshTurfの共同設立者兼取締役Kevin Lim氏は述べています。「つまり、シンガポール全域の宅配ボックスへのアクセスを拡大し、配送拠点の提供者のために宅配ボックスの使用効率を高めようということです。消費者には選択肢が増え、物流会社はこうした資産を活用して、配達の『ラスト・ワンマイル』を簡素化できます」

Transformation

オファリングを開発して市場に出すために、FreshTurfは経験豊かなテクノロジー・プロバイダーとチームを組む必要がありました。「当社がIBMを選択したのは、IBMがクラウド上でのブロックチェーン構築の世界的なリーダーであり、世界中の複数の業界でブロックチェーン・プロジェクトに幅広い経験があるためです。また、Bluemixもクラウド上のブロックチェーン・ネットワークをテストするための最も便利な手段です」と、Lim氏は語っています。

FreshTurf は、プロジェクトに関してIBM Garageチームと協力し、デザイン思考手法を使用して、アイデアを生み出し、それを検証し、必要最低限の機能を備えた製品 (MVP: Minimum Viable Product) を作成し、計画を立てました。IBM Garageのメンバーは、FreshTurfによるテクノロジーの検討、配送戦略の立案、ワイヤーフレームの構築、アーキテクチャーの開発を支援しました。Garageのアプローチを利用して、FreshTurfはわずか2日間で技術的な枠組みを作成しました。「Design Thinkingワークショップの間、IBM Garageとの共同作業を通じて、技術的な専門知識、コンサルティング、ガイダンスを利用することができました。これによって、当社のコンセプトを素早く構築することが可能になりました。Garage のデザイン思考手法、クラウドの使用、アジャイル開発の実施は、当社の起業の基盤となりました」と、Jarryl Hong氏(FreshTurfの共同設立者) は語っています。

Benefits

IBM Garageチームとの協力により、FreshTurfはブロックチェーン・ソリューションのユーザーを起点とした最良のデザインや機能を素早く特定することが可能になり、開発コストを削減できました。さらに、FreshTurfはIBM クラウド上で開発することにより、俊敏性も得られました。「IBMクラウド上で開発しているので、さまざまなユース・ケースをすぐにテストして展開できます」と Lim氏は評価しています。

このソリューションは、3つの重要な要件を実現しています。機密性が最初の要件です。そのため、2者以上の当事者間の契約の内容は匿名になっています。監査適合性が2番目の要件です。監査人は、特定の取引または特定の取引グループ、特定のユーザーの行動、またはシステム自体の全体的運用を調査できます。説明責任が3番目の要件です。説明責任とは、企業がシステムを不適切に使用している個人や法人を突き止め、その行動に責任を負わせることができることを意味します。

このソリューションにより、FreshTurfでは、他の業種向けのブロックチェーン・ソリューションの開発が可能になりました。ブロックチェーン・テクノロジーは、取引の変更不可能性、透過性、機密性を容易に実現できます。ブロックチェーンを使用する競合企業間で、顧客データや顧客セグメントに関する競合情報の漏えいを懸念することなく、マーケットプレイスに参加できます。「多くの業界リーダーと共にパイロットを実施し、IBM と共同で開発したソリューションの実現可能性と市場への準備状況をテストすることを望んでいます」と Lim 氏は述べています。「このような重要な役割を担う多くの組織と協力して、市場に入り込む方法を構築することが、IBM とのコラボレーションを通じて可能になりました」

 

製品・サービス・技術 情報

当事例で使用されている主な製品・サービスは下記の通りです。

ソフトウェア

Solution Category

  • IBM Cloud