Business Challenge story

グローバル・グループ経営の深化により役立つIT基盤をスピーディーに提供したい

住友商事では情報システムの抜本的改革を目指し、1999年より全社の「SIGMA21プロジェクト」を立ち上げ、「総合商社としての質的拡充とグローバル連結経営の深化」をビジョンとする改革達成のために、情報インフラの整備・構築を行いました。その結果、「連結ベースの経営情報インフラ」を整え、情報提供のスピードアップと情報の質的拡充を実現しました。さらに、基幹系システムの再構築による業務プロセスの標準化およびデータの共通化によりマネージメント層の経営判断を支援する「効率経営のインフラ」と「ビジネスへのIT活用のインフラ」が整備されました。2005年以降は、そのインフラを国内外のグループ会社へ展開し、情報基盤のさらなる拡充を図ってきました。

「中期経営計画『FOCUS'10』スタートに際し、これらSIGMAをどのように発展させていくか検討開始しました。システムの現状を見据え、グローバル・グループ経営深化に基づく要望への対応や新技術を積極的に取り入れた標準の見直しによる変動対応力のあるアプリケーション基盤構築などの目標を定め、SIGMAのさらなる高度化を目指しました」(IT企画推進部 システム統括チームリーダー 新藤 雅之氏)。

これを「SIGMA高度化プロジェクト」と位置付け、グローバル情勢の多極化やビジネス環境の変化に即応できるIT基盤の構築を目指し、2008年にスタートさせました。

「SIGMA21プロジェクトで構築したIT基盤を、グループ経営の高度化や社会情勢の変化にスピーディーに対応できる柔軟性を加えることによって、さらなるIT価値の増大を目指しました。また、標準化・仮想化を一層推進することでITコストを最適化することも同時に狙いました」(IT企画推進部 システム統括チーム アーキテクチャ整備ラインリーダー 植田 徹史氏)。

Transformation

仮想化に対応した、スケーラブルで柔軟なインフラをTivoliソフトウェアで管理

コスト最適化とスピーディーなITサービスの提供を実現するために検討されたのが、仮想化をベースとしたスケーラブルで柔軟な次世代インフラの構築です。

「仮想化をベースに次世代インフラを構築する。そのために必要なのは、それらをきちんと運用監視していく仕組みです」(新藤氏)。

仮想化されたシステムを、全体最適の観点で効率的に管理し、コスト最適化を行うための仕組として、Tivoliソフトウェアの採用が決まりました。従来、運用監視システムとしてIBM Tivoli Enterprise Consoleを活用していましたが、監視対象システムの進化に追随するため、管理システムのバリューアップを目指しました。ソフトウェアの選択に当たっては基幹システムのSAP R/3の運用監視はもちろん、大量のエラーメッセージへの対応力など、運用における柔軟性が重視され、最も要件に合致したのがIBM Tivoli Netcoolでした。

また資産管理については、IBM Tivoli Asset Management for ITが選択されました。「IT資産への投資額が戦略的に見てどの程度の効果を上げているのか、またどうすれば最適な配分が可能なのか、トータルで見える仕組みが必要と考えていました」(植田氏)。

細かな予算管理などを行う際はJavaでのカスタマイズも可能であることなど、柔軟性が評価されました。加えて、導入に際してIBMの支援体制が最も充実していた点も採用の決め手となりました。「数多くの導入実績があり質問へも即時に答えてくれるなど、安心感が違いました。住商情報システム株式会社(以下、住商情報システム)と協力して構築を行っていますが、同社の構築開発にかかる負担も少なくて済むのではという思いもありました」(植田氏)。

さらにそれまで標準化されていなかったMicrosoft Windowsサーバーのシステムバックアップについても、コスト最適化の目的に従い標準化を検討。ばらばらに実施されていたWindowsシステムのバックアップ環境統合実現と迅速なリカバリー機能が評価され、IBM Tivoli Storage Manager FastBack(以下、IBM FastBack)が採用されました。

Benefits

導入効果

仮想化に対応した柔軟な運用の実現、そして迅速かつ多角的な情報を提供できる資産管理へ

IBM Tivoli Netcoolの導入によって、より柔軟な運用が可能になったと植田氏は語ります。

「従来、運用監視として利用していたIBM Tivoli Enterprise Consoleはフレームワークベースであったため、運用上の柔軟性に乏しい面がありました。例えばパッチ適用を行う場合、フレームの中で対象が決まるため、事前の影響調査を全体に対し行う必要があり膨大な作業量になっていました。IBM Tivoli Netcoolでは、その適用先を選べるため、影響調査が不要となり非常に作業が効率化されました。またエラーメッセージのバーストに対しても、許容範囲が圧倒的に広い点も良かったです。運用の効率化という意味では、非常に効果が大きかったと考えています」

一方IBM Tivoli Asset Management for ITは資産管理のスピード、正確性において、非常にメリットを感じているとのこと。それまでは表計算ソフトでの管理で、情報が属人的になりがちだったものが一元化され情報を多角的に見ることができるので、今後の効果が期待されています。他社製品で収集した構成情報との連携も容易に実現しています。

「予算との紐付けもスピーディーになりました。特に資産管理では、部門間の費用配分などの仕組みの管理において住商情報システムに大きな負担がかかっていましたが、今後は作業が減らせ、戦略的な業務にリソースを回せるようになると思います」(新藤氏)。

またIBM FastBackの導入により運用がシンプルになったことで、バックアップとリストアの速度が向上。ゲストOSごとにライセンスが発生せず、仮想化環境におけるバックアップに適していることにより、コストの最適化が図れていることも評価されています。

一連のシステム構築作業は、IBMと共に住商情報システムが担当しました。その結果、大きな障害もなく、予定通りサービスインすることができました。

 

将来の展望

Tivoliの各製品を有機的に統合、経営可視化・迅速化の両輪となるITインフラの整備に意欲

SIGMA高度化プロジェクトは、今回構築した環境を発展させ、ITのポートフォリオ管理の完成に向けて進化させていく予定です。例えば、資産管理では、個々の資産の数字だけを見るのではなく、コストを効率的に一元管理できる形を目指しています。そのためにも、IBM Tivoli Asset Management for IT のワークフロー機能や柔軟なカスタマイズ機能、IBM Tivoli Netcoolの高速な処理能力によるリアルタイム情報の活用をさらに進めていきたいと考えています。

「最終的には、固定的ITコストを削減し、戦略的IT投資を増加させ、標準化・全体最適化の範囲を拡大することにより、いかに経営に対するIT価値の最大化を進めるかを、より具体的に詰めていきたいと考えています。経営情報の高度化と共に業務プロセスの健全性・効率性や内部統制等の管理強化を支えるITインフラは、経営の可視化・迅速化に貢献する両輪となって行くでしょう」(新藤氏)。

今回導入したTivoliの各製品についても、より有機的な統合を進め、より高度な活用を目指していきたいと将来の展望を語ります。「他の製品やソリューションとの組み合わせ、さらには運用の自律化といったオートノミック技術の応用、ビジネス・サービス管理への発展など、IBMや住商情報システムといったパートナーと共に、経営に対するIT価値を高めていきたいと考えています」(植田氏)。

 

お客様情報

全世界に展開するグローバルネットワークとさまざまな産業分野における企業・消費者との信頼関係をベースに、多様な商品・サービスの国内販売、輸出入および三国間取引、さらには国内外における事業投資など、総合力を生かした多角的な事業活動を展開しています。

 

テクノロジープラットフォーム

ソフトウェア

  • IBM Tivoli Asset Managemnt for IT
  • IBM Tivoli Netcool/OMNIbus
  • IBM Tivoli Storage Manager FastBack(FastBack)

Solution Category

  • Other