Business Challenge story

SAPのバージョンアップやディスクの拡張性などの課題を解決するためサーバー、ストレージおよびバックアップ機器を刷新

両毛システムズ、両毛データセンター、株式会社両毛ビジネスサポート(以下、両毛ビジネスサポート)、株式会社サンフィールド・インターネット(以下、サンフィールド・インターネット)の4社で構成される両毛グループは、ミツバグループの中で情報サービス事業を担っています。両毛データセンター 代表取締役社長 田中桂氏は、同社のビジネスについて以下のように述べます。

「システム開発の上位工程を担う両毛システムズ、サービスデスク事業を行う両毛ビジネスサポート、インターネット・プロバイダーのサンフィールド・インターネット、運用を中心に情報システムのインフラ関連のサービスを提供する両毛データセンターという4社が連携して両毛グループとして、情報システムをトータルにサポートするビジネスを展開しています。この中で両毛データセンターは、長い年数にわたり情報システムの確かな運用サービスを提供することにより、お客様から信頼をいただくというサイクルを回しながらビジネスを推進しています」。

親会社のミツバでは、財務会計の一元化を主な目的として1997年にSAPを導入。その後、2005年1月に販売から流通まで含めた基幹システムを刷新するため、SAPのビッグバン導入を行いました。

このシステムはその後長期間にわたって使用されていましたが、2011年にSAPの保守が切れることからバージョンアップを検討しました。その計画について、両毛システムズ 製造事業部 ERPソリューション課 ベーシス担当 小暮健一氏は以下のように説明します。

「2010年秋からSAPのバージョンアップの作業を行い、2011年1月に稼働を開始する予定でしたが、当初の計画ではハードウェアの更新は見送ることになっていました。しかし、本番環境で稼働させてみたところ、サーバーがダウンするなど、クリティカルな問題が発生してしまいました。急いでSAPに相談したところ、サーバーのOSのスペックに問題があることが判明したのです。そこで、ハードウェアのリプレースを行うことに方針転換することになりました」。

こうしてサーバーのリプレースを行うことになりましたが、これを機にストレージやバックアップ機器も入れ替えることになりました。

「それまでミツバの情報システムは、ミツバが設備し、両毛データセンター内に設置されたマシンで稼働していましたが、サーバーの刷新を行うことを機に、両毛データセンターにホスティングすることになりました。また、サーバー以外のストレージやバックアップ機器といったハードウェアについても幾つかの課題を抱えていました。ストレージについては、従来採用していたメーカーのハイエンド機器でもパフォーマンス的に不足していたということと、ディスクの増強ができないという課題がありました。またテープ・ドライブ方式のバックアップ機器は、機械の老朽化もあり、トラブルが発生するようになっていました。こうした課題を一気に解決するため、ストレージとバックアップ機器についてもまとめて刷新することにしたのです」(田中氏)。

その後、新しいハードウェアの選定を開始。要件としては、ミツバのランニング・コストに見合ったものであること、将来的なシステム更新に備えディスクが容易に拡張できること、運用性に優れることなどが重視されました。またバックアップ機器についてはこれまでテープの物理的なトラブルに悩まされていたことから、その対策として仮想テープ・ライブラリーを使うということを想定しました。

Transformation

ストレージの拡張性、処理スピード、運用性の高い評価が決め手となり、IBM製品の導入を決定

新しいハードウェアの選定に当たっては、従来採用していたメーカーと日本IBM(以下、IBM)も含め数社でコンペを実施。2011年2月末には各社から提案が出されました。ここでIBMは、サーバーにSystem x、ストレージにXIV、バックアップ機器にProtecTIERという構成を提案しました。

「サーバーに関してはいずれも大きな問題はなかったのですが、ストレージとバックアップ機器について拡張性、処理スピード、運用性を重視して評価した結果、IBM製品を採用することに決めました」(田中氏)。

XIVはモジュールと呼ばれるコンポーネントを追加することで、ディスク容量と処理性能を同時に拡張できるスケールアウト型のストレージです。こうした拡張はシステムを停止することなく行うことができます。また、運用面については、システム管理ツールが分かりやすく機能も充実していることから、ベンダー技術者の支援サービスがなくても、社内のスタッフだけで運用することが可能です。

「処理量やスピードなどのディスクの状況をグラフで簡単に確認できることもXIVを評価した大きなポイントでした。詳細な状況をここまで簡単にモニターできるストレージはXIVだけではないでしょうか。データセンターを運用する場合、ディスクを複数のお客様が共同で活用しますので、どのお客様でも同等の処理性能を発揮していることが確認できることはありがたいです。またXIVであればどのディスクのどの領域を使っていても高い処理性能を維持することができますので、極端な処理性能の劣化やお客様ごとに提供する処理性能にバラつきが出ることを心配する必要もありません」(田中氏)。

ハードウェアの導入を担当された両毛データセンター データセンター事業部 IDC課 横田靖弘氏は、運用面でのメリットを強調します。

「XIVではディスクの追加などの作業もグラフィカルな画面を見ながら操作できますので、誰でも運用を担当することが可能です。実際、現在ではストレージを操作した経験のないスタッフが担当していますが、まったく問題は発生していません。またマルチテナントで利用する上で、iSCSI(Internet Small Computer System Interface:SCSIプロトコルをTCP/IPネットワーク上で使用する規格)が使えることも大きな評価ポイントでした」。

またバックアップ機器のProtecTIERについては、増設時に大きな設置スペースを必要せず、テープ交換や清掃などの物理メディアに関する手間を掛ける必要なく運用ができる点が評価されました。仮想テープ・ライブラリーを採用していることから、故障が少なく、運用コストも以前より低く抑えることが可能になった点も大きなメリットでした。

「ProtecTIERであれば、万が一故障した場合でもディスクを交換するだけで素早く対処できます。さらに重複データ削減機能により、保存データ量をある程度抑えることが可能なことも魅力的です」(田中氏)。

性能を考慮したデータ配置やバックアップ運用の細かな設計が不要。わずか2カ月で構築作業を完了

ハードウェア更新の作業は、2011年5月から開始。しかし作業完了期日は8月15日と非常にタイトなスケジュールで、実質的な作業時間は2カ月ほどしか確保できませんでした。通常のストレージであれば、設計から構築までの期間だけで1カ月程度要の期間を必要とします。しかし、XIVでは処理性能のバランスを考慮し、どのデータをどのディスクに配置するかなどの細かな設計を行う必要がないことから、迅速な構築が可能となりました。

「実際の作業を開始すると、スムーズに導入することができ、とてもありがたかったです。各種機能面での評価だけでなく、迅速な導入が可能だったこともXIVを採用して得ることができた大きなメリットだったと思います」(横田氏)。

さらにProtecTIERの導入も通常のバックアップ機器に比べ、格段に早いスピードで作業が進みました。

「ProtecTIERは仮想テープ・ライブラリー機能と重複データ削減機能を兼ね備えていることから、テープ・ドライブやテープの数に応じて細かなバックアップ・スケジュールを詰めるというような作業が不要でしたので、スムーズに作業を進めることができました」(小暮氏)。

Benefits

処理時間を最大40%短縮。運用性を向上させながら、運用コスト、ファシリティー・コストを削減

こうして順調に構築作業が進み、6月中旬にはテストのフェーズに移行。そして、予定通り8月16日から本番環境の稼働が開始しました。その後、ハードウェアそのものの問題は一切発生せず、順調な稼働を続けています。

「新しい環境は問題なく稼働していたのですが、旧環境で稼働しているシステムとの連携で若干のトラブルが発生しました。これは新しいハードウェアの処理スピードがあまりにも向上したことが原因ですので、いわばうれしい誤算ということもできます。このスピード向上により、ジョブの終了が早くなり、素早く結果を見ることができるようになっているので、ユーザーにとっては大きなメリットになっています」(小暮氏)。

処理スピードの向上という点では、夜間ジョブで約20%、高負荷ジョブで約40%、それぞれの処理時間の短縮を実現しています。

また運用性の向上により、大幅に手間が削減されました。このことは大きなコスト削減にもつながっています。そのほかにも、XIVを複数のお客様で共有することによりハードウェアのコスト削減、電気コストの削減、ラックの本数削減による設置スペースの削減(約4分の1に削減)など、さまざまな効果を生み出しています。

 

将来の展望

将来のビジネス拡大にも柔軟に対応

田中氏は今後のビジネス展望を次のように語ります。

「今後、データ量の増加に対する要望も増えてくることも予想されます。それに伴い、データセンター全体で扱うデータ量も徐々に増えていきますが、XIVであればその状況に応じて手軽にディスクを拡張することができます」。

またミツバグループのグローバル展開の観点からも、大容量への対応が実現したメリットは大きいと田中氏は言います。

「今後、海外も含めたミツバグループ各社のシステムが、両毛データセンター内で順次運用を開始する予定です。こうしたミツバグループのグローバル展開に合わせて、両毛データセンターで扱うデータ量も増えていく見込みですが、XIVであれば問題なく対応可能です」。

ミツバグループのビジネスがグローバルで進展するのに合わせ、両毛グループではそれをサポートしつつ、ビッグデータへのニーズ対応も含めた新たなビジネスのフィールドを開拓に向けて挑戦を続けていくことでしょう。

 

お客様の声

株式会社両毛データセンター 代表取締役社長 田中 桂氏

「今後、データ量の増加に対する要望も増えてくることも予想されます。それに伴い、データセンター全体で扱うデータ量も徐々に増えていきますが、XIVであればその状況に応じて手軽にディスクを拡張することができます」

株式会社両毛システムズ 製造事業部 ERPソリューション課 ベーシス担当 小暮 健一氏

「新しいハードウェアの処理スピードが向上したことにより、ジョブの終了が早くなりました。素早く処理結果を見ることができるようになっているので、ユーザーにとっては大きなメリットになっています」

株式会社両毛データセンター データセンター事業部 IDC課 横田 靖弘氏

「データの配置など細かい設計が不要なXIVはスムーズに導入することができ、とてもありがたかったです。各種機能面での評価だけでなく、迅速な導入が可能だったこともXIVを採用して得ることができた大きなメリットだったと思います」

 

お客様情報

お客様名:株式会社両毛システムズ

URL:http://www.ryomo.co.jp/(外部サイトへリンク)

 

お客様名:株式会社両毛データセンター

URL:http://www.ridc.co.jp/(外部サイトへリンク)

株式会社両毛システムズ、株式会社両毛データセンター、株式会社両毛ビジネスサポート、株式会社サンフィールド・インターネットの4社で構成される両毛グループは、情報システムの開発から運用、サービスデスク事業、インターネット・プロバイダーに至るまで、企業のIT環境をトータルにサポート。地方自治体、製造、医療、水道、ガスなどの多方面の分野のお客様を対象にビジネスを展開しています。

 

テクノロジープラットフォーム

ハードウェア

  • IBM System x3550 M3
  • IBM XIV Storage System

サービス

Solution Category

  • Systems Hardware