Business Challenge story

グループおよび外販向けクラウド・サービス基盤の選定

オーアイエス コムでは、グループ会社で共有している自動車販売システム(カーディーラー・システム)を、IBM Power SystemsとIBM BladeCenterをIT基盤としたホスティング・サービスで提供していました。このIT基盤は2008年に導入されたもので、導入から5年が経過していることから、今後10年を考えた時に、さらに拡大・複雑化が想定されるシステムにも対応可能な先進基盤を求めていました。

また、ハウジング・サービスやホスティング・サービス、勤怠・人事・給与システムのASPサービスなども展開してきましたが、“「システムを所有する」から「システムを利用する」”というお客様の要望に応えることができるクラウド・サービス基盤を検討していました。

「2003年にデータセンターを開設した当初は、建屋の免震構造や冗長化された電源、効率的な空調、自家発電など、施設・設備におけるアドバンテージがお客様の採用基準でした。従来のハウジングやホスティングに加え、現在はASPやDR(Disaster Recovery)などさまざまなサービスがあります。最近では『クラウド=安価』という印象が強く利用料金の低価格化が進み、お客様のデータセンター選定の判断基準が大きく変化しています。そこで次の段階の差別化ポイントとして重要と考えたのが、お客様に安心してご利用いただける利便性の高いクラウド・サービスの提供でした」(岡本氏)。

データセンターの開設から10年以上が経過し、サーバー数の増加に伴い運用管理が煩雑になっていました。オーアイエス コム アウトソーシング部 リーダー 足立 典氏は、「AIX、Linux、Windows、IBM iなど、利用するOSの種類、OSバージョン、ハードウェアが多種多様にわたるため、サーバーを個別に運用管理することが困難になっていました」と話します。そこで複数OS、異機種システムを総合的に管理でき、拡張性に優れ、かつ運用管理コストを最適化できるIT基盤を必要としていました。

Transformation

優れたコスト・パフォーマンスを実現するPureFlex Systemを採用

クラウド・サービス基盤の構築に向け、2012年11月から本格的な検討を開始し、いくつかの製品を比較検討した結果、PureFlex SystemとStorwize V7000の採用を決めました。システムの構築、業務システムの移行、テストを実施し、2013年8月から本格的なクラウド・サービスの提供を開始します。

今回、構築された基盤は、PureFlex Systemに1ノードのIBM Flex System p460(以下、p460)と4ノードのIBM Flex System x240(以下、x240)、ストレージはStorwize V7000の構成です。またIBM Flex System Manager(以下、Flex System Manager)が搭載されており、Flex SystemとストレージはこのFlex System Managerにより一元管理されます。

クラウド・サービス基盤にPureFlex SystemおよびStorwize V7000が採用された理由を、オーアイエス コム アウトソーシング部 部門長 データセンター長 佐野 嘉郎氏は、次のように話します。「当初はIAサーバーを導入して仮想化することを検討していました。しかし異種混合環境、複数OS環境において煩雑になりがちなシステム運用管理を、先進のテクノロジーであるFlex System Managerが解決してくれることを知りました。またPureFlex Systemは他のサーバーと比較して、サーバーの集約率が非常に高いため、省スペース、省電力となり、かなりのコスト削減効果を発揮することが分かりました。このような理由から、システム運用管理の一元化実現に加え、高いコスト・パフォーマンスを評価してPureFlex Systemの採用を決定しました」。

一方、Storwize V7000を採用した理由について佐野氏は、「現在運用中のIBM TotalStorage DS6000と同等以上の機能と性能を有すること、そして今まで以上のスピードで増加するデータに対し柔軟に拡張できることが条件でした。これらの前提条件を満たし非常に信頼性の高いストレージがStorwize V7000でした」と話します。

システム構成について足立氏は、「グループ会社で共有しているカーディーラー・システムを汎用機からUNIXサーバーへダウンサイジングして何年も経ちますが、特にAIX/Power Systemsの信頼性・可用性については高く評価しています。採用したFlex SystemにはPOWER7プロセッサー搭載ノード(p460)が装備されており、AIXの運用管理スキルが継続利用できることを心強く感じています。p460ノードのIBM PowerVM上には、データベースや基幹バッチ処理向けにAIXシステムを5区画、さらに既存x86サーバーで稼働するシステム向けにLinuxシステムを10区画以上で構成しています。またx240 4ノード上では、VMware上にLinuxおよびWindowsの区画を構成しており、グループ会社向けに2ノード、外販システム向けに2ノードを利用します」と話します。

Benefits

複数OS、異機種混合環境の一元管理で運用管理を大幅に効率化

クラウド・サービス基盤にPureFlex SystemおよびStorwize V7000を採用した効果について佐野氏は、「PureFlex Systemに移行することにより、サーバー台数は40台から5ノードと8分の1となります。このようにサーバーが高密度に集積されることで、電源容量は2分の1以下、設置面積は6分の1となり、ランニング・コストの大幅な削減となります」と話します。

Storwize V7000を導入した効果について佐野氏は、「データ処理スピードの向上はもちろん、Storwize V7000に標準で搭載されているIBM Real-time Compressionによるデータ圧縮機能により、ストレージ環境をより一層効率的かつ効果的に利用できます。現在、市販のバックアップ・ツールで運用いただいているお客様のバックアップ処理は、数十分から数時間かかっていますが、今回Storwize V7000のFlashCopy機能をご利用いただくことにより、数十秒で完了し飛躍的にバックアップ時間が短縮されます」と話しています。

運用面から足立氏は次のように話します。「Flex System Managerにより、複数のOS、異機種混合環境を一元管理できることはもちろん、サーバーからストレージまでを1つのWebブラウザーでトータルに管理できるので、運用管理の大幅な効率化が図れます。PureFlex Systemは、以前のようなサーバー、ストレージ、スイッチを個別に導入するのではなく、あらかじめパッケージ化された垂直統合型のシステムであるため、システムの導入設定にかかる工数も削減できました。また将来発生するノード追加、ストレージ拡張、ファームウェアのバージョンアップなどの作業も柔軟かつ迅速に対応できます」。

さらにサーバー移行に関して足立氏は、「例えば既存Windows 2003サーバー環境をそのままPureFlex Systemのx240ノードの仮想環境に移行する場合、P2V(Physical to Virtual)移行方式によりOS、ミドルウェアの導入や業務システムの移行が不要となります。P2Vでの移行作業はサーバー1台あたり数時間で完了します」と話します。

また岡本氏は次のように話します。「お客様が業務システムを構築する際、開発やテスト用に本番環境とは別にサーバーを購入する必要があります。このような一時的に必要となるサーバー資源を、必要な期間だけ入手可能なクラウド・サービスをご利用いただくことで、お客様がインフラ構築にかかるコストを最小限の抑えることができます。また業務システムの日々の運用においては、冗長構成を標準とするPureFlex SystemとStorwize V7000の高速コピー機能が、お客様により高いレベルの安全と安心をお届けいたします」。

 

将来の展望

VDIサービス用基盤としてもPureFlex Systemに期待

オーアイエス コムでは、今後もPureFlex SystemとStorwize V7000を活用してサーバー統合を推進していきますが、デスクトップ仮想化に取り組んでいくことも計画しています。岡本氏は、「VDI(Virtual Desktop Infrastructure)サービスを、PureFlex Systemの上で立ち上げ、まずは社内システムから展開し、実績ができれば外販向けビジネスとして拡大していきたいと思っています」と抱負を話します。

佐野氏は、「技術の進歩にともないPureFlex Systemのように、サーバーの性能と集積密度はさらに進むと想定しています。しかし、このようなIT基盤において、1つの障害が与える影響は従来とは比較にならないほど広範囲に及びます。わたくしたちは、日々の正常稼働だけでなく障害時の問題判別や迅速な回復処理には、より高度で正確なシステム運用管理技術が必要となると考えています。お客様から『オーアイエス コムに任せてよかった!!』のお言葉がいただけるように、弊社ではIT基盤の整備だけでなく新しい運用管理技術の習得を強力に推進しています。同時にIBMさんには、今後も継続的なご支援をお願いいたします」と話しています。

 

お客様の声

株式会社オーアイエス コム 取締役 岡本 祥司氏

「PureFlex Systemによるクラウド・サービス開始は、弊社にとって創立40年にふさわしいイベントとなります。多くのお客様にこのサービスをご利用いただき、そのメリットをお客様と共有したいと思います」

株式会社オーアイエス コム アウトソーシング部 部門長 データセンター長 佐野 嘉郎氏

「お客様のご要望にお応えできるサービス・メニューが1つ増えました。今後も安全・安心・高品質なサービスをお届けしたいと考えています」

株式会社オーアイエス コム アウトソーシング部 リーダー 足立 典氏

「柔軟性が高く、一元管理が可能なIT基盤を手に入れたことで、運用管理の大幅な効率化を実現し、お客様により良いサービスを提供したい」

 

お客様情報

システム・インテグレーション・サービスから、アウトソーシング・サービス、データセンター・サービス、市販用ソフトウェア開発・販売、ハードウェア販売まで、企業の情報活用を支援する事業を展開しています。

 

テクノロジープラットフォーム

ハードウェア

  • IBM PureFlex System
  • IBM Flex System p460
  • IBM Flex System x240
  • IBM Storwize V7000

ソフトウェア

  • IBM Flex System Manager

Solution Category

  • Systems Hardware