TV 2 Denmark A/S社での拡張現実の活用事例
3D拡張現実を採用した天気予報がテレビ視聴者から高評価を得ています
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巨大なテレビ画面を背にした気象予報士

TV2チャンネルはスタジオ建設プロジェクトの一環として、天気予報配信技術「The Weather Company® Max Weather」ソリューションをアップグレードしました。また、Max Realityモジュールに4K版を初導入し、気象学者が3D拡張技術(AR)グラフィックを作成、起動して、気象現象を伝える際に臨場感をプラスしました。

ビジネス上の課題:気象技術

24時間放送チャンネル、TV 2の親会社であるTV 2 Denmark A/S社(ibm.com外部へのリンク)は、4K対応湾曲LEDスクリーンを配置したスタジオの新設時に、天気予報技術のアップグレードとグラフィックの強化を必要としていました。

概要と経緯:気象グラフィックを強化

TV 2社は、天気予報配信技術であるMax Weatherソリューションをアップグレードし、魅力的な3D ARグラフィックを提供するMax Realityソリューションで初となる4K版の利用を開始しました。

結果 魅力的な3D ARグラフィックを提供:
気象現象を臨場感たっぷりに伝えることで、視聴者定着率を向上します
情報をわかりやすく伝達:
気象学者が最新の予報とグラフィックを視聴者に伝えるのに役立ちます
写真やビデオの迅速な転送が容易に:
ソーシャルメディアと連携して、放送時間の枠外でも視聴者の関心を引きつけます
ビジネス上の課題の詳細
テレビ視聴者は最新の予報を常に必要に

ニュースと天気予報の放送サイクルを24時間に移行するTV局が増える中、気象学者などの気象番組の担当者は、わかりやすい最新の予報を分単位で提供し続ける必要があります。こうしたニーズを満たすには、予報ごとにグラフィックの更新が必要となり、時には1時間に数回に及ぶこともあります。視聴者はモバイル・アプリやソーシャル・ネットワークでも気象情報をチェックするため、TV局はこうしたメディアに対抗するうえで、最新の気象予報を画期的な形で提供するハードルはさらに上がっています。

2018年にTV 2 Denmark A/S社は、同社の24時間チャンネル「TV2」用に最先端の放送スタジオの建設に着手しました。従来のグリーンスクリーンを4K対応の超高解像(UHD)LED湾曲スクリーンに切り替えたことで、ニュースと気象グラフィックに鮮明な色と解像度で臨場感が加わりました。同社はこの機会を活かして気象データのプロバイダーとシステムを再検討することにしました。その際、2013年以来使用していた、IBM傘下企業、The Weather Company社が手掛けるMax Weatherプラットフォームも検討対象とし、Meteo Group社の類似システムと比較しました。今後使用するシステムの選択基準には、際立った機能性とグラフィックを備えていることに加え、ユーザー・フレンドリーである点も入っていました。

Max Weatherプラットフォームは使用方法がきわめてシンプルなうえ、同社でも優れた性能は実証済みであったため、TV2でも今後の放送番組のためにThe Weather Companyのこのソリューションを採用することにしました。また、システム性能を新しい複数の機能で強化して、同局の魅力を高め、視聴者の定着を図ることにしました。

Max Weatherはアジャイルで動作が素早いソリューションです。ニュース放送チャンネルでは短時間に多くのことを行わなければならないため、これは重要な要素です。 TV 2 Denmark A/S社 気象学者兼番組司会者 Andreas Nyholm氏
概要と経緯の詳細
テクノロジーで別次元の天気予報に

2013年にTV 2 Denmark A/S社は、現在、The Weather Companyが提供しているMax WeatherをTV 2チャンネルの天気予報配信ソリューションとして選択しました。同社は5年間にわたって、Max Weatherファミリーのソリューションからモジュールを追加して、予報とオンエア配信機能を強化しました。追加した主なモジュールとして、Max StormMax Skyが挙げられます。

また、2015年にMax Socialを追加したのに伴い、写真や動画をソーシャル・メディア・チャネルに素早くアップロードできるようになりました。同じく2015年にはiCast予報エンジンも追加し、このソリューションの数値モデルと統計処理を使用して拠点固有の予報を作成したり、現地に合わせた最終的な予報を作成したりできるようになりました。

Andreas Nyholm氏(ibm.com外部へのリンク)は、気象学者兼気象予報士としてデンマーク最大のテレビネットワークであるTV 2に約10年間関与してきました。その間、Max Weatherプラットフォームが放送局とその視聴者のニーズを満たすために進化していく様子を目の当たりにしてきました。同氏は次のように語ります。「表現方法は静的グラフィックから、ディテールが充実したアニメーションに移行していきました。1件の予報を多彩にアレンジして、1時間に4、5回ある放送中にさまざまな形で天気を示すことができるようにしています」

2018年にTV 2が同チャンネルの天気予報およびスタジオ・エンジンとしてMax Weatherプラットフォームの利用継続を選択したときに、The Weather Companyは、TV2がシステム・ハードウェアのアップグレード、パフォーマンス強化、システム・グラフィックの向上に取り組む支援をしました。これと並行してTV 2は、Max WeatherエコシステムにMax Realityソリューションを追加することを決めました。Max Realityソフトウェアは3D ARグラフィックの作成機能を備えているため、TV2は様々な気象現象の実演が可能になります。さらにThe Weather Companyチームが業界で初めて4K対応機能を追加したことで、TV 2は最新の4K対応LED湾曲スクリーンの強みをフル活用できるようになりました。TV 2は2019年末にMax Realityの使用を開始しました。

2019年には、The Weather CompanyのLocal Data Ingestソリューションの実装を開始しました。この機能により、TV2は現地の情報源から得たデータをMax Weatherシステムに取り込み、予報範囲をさらに絞り込むことができるようになりました。

Max Socialは、悪天候警報が出た場合に非常に便利で、FacebookとTwitterに同時投稿しています。 TV 2 Denmark A/S社 気象学者兼番組司会者 Andreas Nyholm氏
成果の詳細
3D拡張現実で業界最高峰の気象グラフィックを実現

TV 2がスタジオ新設に合わせて取り組んだMax Weatherプラットフォームのアップグレードは、気象番組分野で業界を先導するイノベーションの基礎を築きました。速度、即応性、パフォーマンスの改善という、TV2がMax Realityソリューションをインストールする前提となった条件は、アップグレード後すぐに満たされたことが実感されました。

この点についてNyholm氏は次のように証言します。「Max Weatherはアジャイルで動作が素早いソリューションです。ニュース放送チャンネルでは短時間に多くのことを行わなければならないため、これは重要な要素です。私のようなグラフィックの門外漢でも、地震や津波の説明グラフィックを15から20分で作成できます」

TV 2は、業界で初めてMax Realityソリューションの4Kバージョンをインストールしたことになります。Max Realityの4K対応版の3Dグラフィック自体、際立った立体感を番組に加味しますが、The Weather CompanyチームはTV 2と協力して、その機能をさらに改良したうえで稼働に踏み切りました。Max Realityを使用すると気象学者やアナウンサーは、ARシミュレーションの周囲に加え、中央に立って、気象状況を3次元で説明できます。

TV 2がMax Realityを使用して拡張現実を作成する方法

 

気象学者はMax Realityを使用して、視聴者を魅了する優れた3Dの拡張現実グラフィックを迅速かつシームレスに作成できます。「グラフィック部門はMax Realityを高く評価しており、そのグラフィックを何度も称賛しています。予報データはすべて自動的に追加されるため、それほど作成の手間はかかりません」とNyholm氏は語ります。同氏によると、新しいグラフィックは視聴者からも喝采を浴びています。「画像がもっと自然に見えるという意見が視聴者から寄せられています。例えば雲の動きは通常のグリッド・データを使うよりも自然だと言います」

TV 2は現在、Max Realityソリューションを週に数回使用していますが、徐々に使用頻度を増やす予定です。Nyholm氏は同局のグラフィック部門と協力して、再利用や変更が可能なAR画像を作成できると例を交えて説明します。「例えば、虹のグラフィックを作成したら、今後5年間に、虹ができる理由や仕組みを説明するために利用する機会が何度もあるでしょう。虹のグラフィックをARで適切に作成してシステムに正しくインポートすれば、二重にしたり、光輪を描いたりと簡単にアレンジできます」

モバイル・ニュースの配信企業やアプリと対象視聴者が重なる報道局にとって、視聴者との交流は非常に重要な要素です。TV 2はMax Socialのテクノロジーを利用して常時視聴者と対話できるようになっています。「Max Sociaは悪天候警報が出ているときに特に本領を発揮します。FacebookやTwitterに同時投稿することができるためです」(Nyholm氏)。TV 2のソーシャル・チャネルに視聴者が投稿した写真をインポートする時間もこのソリューションのおかげで短縮しています。TV 2はこうした写真画像をMax Weatherシステムに直接ダウンロードして、番組内外で視聴者と交流し続けることができます。

TV 2は、番組とソーシャル・メディアで視聴者との交流機会を増やすだけでなく、視聴者により正確な情報を提供するために、常に予報の向上に取り組んでいます。Local Data Ingestソリューションが完全実装されれば、Tv 2は国立気象研究所のより詳細なデータを使用して、対象範囲を1〜2キロメートルまで絞り込んだ予報を作成できるようになります。「もちろん、こうした予報を番組で伝えるのは私たちの目標であり、Local Data Ingestを推進する理由の1つとなっています」Nyholm氏は語ります。

The Weather Companyは2020年半ばにリリース予定のMax Weather 7.0では、Max SkyグラフィックをARレイヤーに実装できるようになります。これにより、TV 2はさらに臨場感のある3Dレンダリングで雲を表示できるようになります。

TV 2 Denmarkのロゴ
Andreas Nyholm氏

TV 2は1988年の放送開始以来、デンマーク最大のテレビ・チャンネルに成長しており、ニュースと天気予報番組を24時間提供しています。親会社のTV 2 Denmark A/S社(ibm.com外部へのリンク)はデンマークの国有会社で、広告収入と購読料収入を資金源としています。TV 2 Denmark A/S社の年間収益は約28億デンマーク・クローネで、オーデンセとコペンハーゲンに約1,300人の従業員がいます。

The Weather Companyについて

IBMの傘下企業、The Weather Companyは、全世界で毎日250億件を超えるパーソナライズされた実用的な天気予報を数百万人の視聴者と数万人のマーケティング担当者、企業に提供しています。提供を支えているのが、同社のビジネス・ソリューション部門であるWeather’s API、およびThe Weather Channel(ibm.com外部へのリンク)とWeather Underground(ibm.com外部へのリンク)のデジタル製品です。同社の製品には、世界で最もダウンロードされている気象アプリ、25万カ所の個人用気象観測所のネットワーク、全米トップ20に入るウェブサイト、世界最大級のIoTデータ・プラットフォーム、業界をリードするビジネス・ソリューションなどがあります。

次のステップ

TV 2 Denmark A/S社の使用ソリューションの詳細については、お気軽にThe Weather Company(ibm.com外部へのリンク)まで直接お問い合わせください。また、他局でのIBMソリューションの使用例や主な成果については、お客様事例をお読みください。

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法務

© Copyright IBM Corporation 2020.IBM Corporation、The Weather Company、New Orchard Road、Armonk、NY 10504

2020年5月、米国で作成。

IBM、IBM LOGO、およびibm.comは、世界の多くの国で法的に登録された、International Business Machines Corporationの商標です。その他の製品名およびサービス名は、IBMまたは他社の商標である可能性があります。IBMの登録商標の最新リストは、Webサイトの「著作権および登録商標情報」(ibm.com/trademark)でご確認いただけます。その他の製品名およびサービス名はIBMまたは他社の商標である可能性があります。IBMの商標の最新リストは、Web 上の「著作権および商標情報」(ibm.com/legal/copyright-trademark)で入手できます。

The Weather Company®は、IBM関連企業の1つである、TWC Product and Technology LLC. の登録商標です。

本書は最初の発行日時点における最新情報を記載しており、IBMにより予告なしに変更される場合があります。IBMが事業を展開している国であっても、特定の製品を利用できない場合があります。

記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。本資料の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。