トヨタファイナンス株式会社+IBM
車の購入は大きな決断であり、不安を伴うプロセスです。
トヨタファイナンス株式会社(以下、トヨタファイナンス)は、ローンから保険、支払い計画、申請手続きまで、お客様の車の購入に関するジャーニー全体を支援し、全国で年間数百万人をサポートしています。お客様一人ひとりのニーズに合わせた包括的なサービスを提供するため、同社は常に技術と業務プロセスを改善し続けています。
しかし、従来のデジタル技術だけでは多様化する顧客ニーズや複雑な金融サービスの要求に十分に応えられない限界に直面していました。単純な定型業務の自動化にとどまらず、より高度な意思決定や複雑な判断を要する領域では、従来のデジタルソリューションでの対応が困難でした。
各部門に最適なAIツールの開発・導入には多くの課題がありました。特にコールセンターではFAQ作成に多大な労力を費やしており、熟練人材の確保が問題となっていました。これらの課題に取り組むためのデジタル変革は、今後の業務維持のための不可欠な戦略として位置づけられ、トヨタファイナンスは生成AIを活用した業務革新に積極的に取り組み始めました。
まず社内の業務プロセスに焦点を当て、組織内部の効率化と業務品質の向上を目指すためのアプローチを選択しました。
トヨタファイナンスは「デジタル+AI」のアプローチを採用し、業務プロセスの抜本的な改革を推進することを決意しました。生成AIの導入により、これまでデジタル化が難しかった複雑な業務プロセスの改善を目指しています。具体的には、データ分析、業務自動化、意思決定支援などの領域で革新的な取り組みを加速させています。
デジタル変革の最前線で、生成AIの可能性を切り開くには、慎重かつ大胆なアプローチが求められます。小さな一歩から始める探索的な実践と、本番環境への戦略的な実装を並行して進めることで、イノベーションへの道を確実に切り開くことができます。
トヨタファイナンスは、この取り組みにおいてIBMのClient EngineeringチームおよびCustomer Success Managerチームと緊密に協働し、IBM Cloudのサンドボックス環境で生成AIの開発と評価を進めることで、業務効率の向上を目指しました。
IBM Cloudのサンドボックス環境が整備されると、トヨタファイナンスとIBMは共創的なアプローチで、業務効率向上を目指す複数のパイロットプロジェクトを実施しました。
このサンドボックス環境は、「OpenShiftを活用した柔軟なアプリケーション開発基盤」と「watsonxを活用した生成AI基盤」の2つの要素で構成されています。生成AIを利用したアプリケーションの開発と評価を繰り返し、継続的な業務効率改善の可能性を検証しています。
トヨタファイナンスとIBM Client Engineeringの共創チームは生成AI導入の拡大ニーズに応えるため、トヨタファイナンスのオペレーション領域を優先し、IBM Cloud環境を活用した複数のプロジェクトを10ヶ月間にわたって展開しました。そのうちの一つのプロジェクトとして、「エンドユーザ向け案内メールの内容を校正する」という業務支援ツールを、既に2024年11月から利用開始しています。さらにもう一つのプロジェクト「車の販売店からの問い合わせ対応業務におけるFAQ作成」では、作成業務を支援するツールの実証実験フェーズに入っており、2025年2月の本番業務適用を目指して検証と改善を進めています。
IBM® watsonx.ai™ プラットフォームと Red Hat® OpenShift® フレームワークを組み合わせた最先端の手法を徹底的に適用することで、業務改善に向けた試験的な取り組みを加速させています。
具体的には、次の2つの生成AI活用案件があります:
今後は、新たな活用領域を積極的に探索しつつ、既存の生成AIプロジェクトをさらに洗練させ、市場のニーズに完全に応える仕組みへと進化させていく方針です。
生成AI案件の創出をさらに加速するため、全社横断的なタスクフォースを立ち上げ、各部門から革新的なアイデアを募集し、迅速な実証実験と本番適用を推進します。新規案件の探索においては、業務効率化、コンプライアンス強化、顧客体験の向上など、多角的な観点から生成AIの潜在的な活用可能性を追求していきます。最も重要なことは、これらの技術革新が常に顧客視点に立ち、顧客満足度の向上に直接つながっていることを確認し続けることです。
トヨタファイナンス株式会社 は数十年前に設立され、日本国内で自動車ファイナンスを包括的に提供するトップクラスの企業としての地位を築いています。東京に本社を構え、全国規模で事業を展開し、多くの顧客に満足いただけるサービスを毎年提供しています。同社は単なる取引にとどまらず、快適な車両所有体験を実現するための包括的なサポート体制にも注力しています。
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