高度なエリア管理と地図インフラを組み合わせ、従業員にシームレスなエクスペリエンスを提供することで、配電現場業務のDXを実現

東北電力ネットワークとIBM
景観樹木と電力鉄塔
概要

東北電力ネットワークは、総合送配電事業者として、東北6県および新潟県で電力を安定供給することを使命としています。同社の配電部門では、これまで紙の台帳とExcelを使って木の伐採作業を管理していましたが、効率化が課題となっていました。新たに導入された収益上限制で求められる説明責任を果たすため、社内の現場ごとに異なる管理・伐採方法を標準化し、伐採計画の精度を高めることが急務となっていました。この目的を達成するため、同社は顧客管理ツールのSalesforceと地理情報管理ソフトウェアArcGISを統合したプラットフォームの導入を決定しました。同社はIBMと協力して伐採管理業務のDXイニシアチブに取り組み、設備や樹木情報を地図上で一元管理するモバイル対応の伐採管理管理システムを通じてオペレーションの効率化と高度化を実現しました。

このようなアジャイル開発は初めての経験でした。IBMの対応は、画面修正や資料作成など、非常に迅速でした。場合によっては、会議の冒頭で出した要望が、終了するまでにサンプル画面に反映されていました。
東北電力ネットワーク 配電事業部(電力配電システム)副課長
ビジネス上の課題

東北電力ネットワークは、広大な電力供給エリアにわたる約60万kmの配電線と310万本の電柱に沿った樹木の伐採作業の管理という問題に直面していました。各県の事務所は、紙の地図や台帳、Excelを使用して設備や樹木に関する情報を管理していましたが、各地域に生育する樹木の詳細を把握し、倒木などの緊急事態が発生した場合に迅速に対応することは困難でした。また、2023年度に開始された収益上限制制度の下では、全社的な管理と伐採方法を標準化して、伐採計画を策定したいと考えていましたが、優先度の低い樹木が伐採作業で切られてしまうなど、予算を効率的に活用する上でも課題がありました。そのため、同社はコストに関する客観的で具体的な根拠を提供できるようにしたいと考えていました。同社は、これらの問題に対処するために、全社的な伐採管理に基づく統一的な管理システムを迅速に確立する必要があると判断し、その目的のためのシステムの導入を検討し始めました。

概要と経緯

東北電力ネットワークの最終的な目標は、設備情報、樹木情報、設備の損傷、停電や落雷の発生個所を1枚の地図上で確認できるようにすることでした。その実現に向けた第一歩として、伐採管理システムを使用して設備情報や樹木情報を地図上で一元管理することを目指しました。この実現方法についてSIer各社と協議を重ねた結果、顧客情報管理ツールのSalesforceと地理情報管理ソフトウェアのArcGISを統合したプラットフォーム上でシステムを構築するというIBMの提案を採用しました。この提案は、配電関連の業務とデータを段階的に統合し、業務を継続的にアップグレードして、すべてをArcGISマップ上で一元管理できるようにするというものでした。Salesforceを活用することで、短期間でのローコード開発が可能となり、機能の変更や追加にも迅速かつ柔軟に対応できました。IBMのサポートを受け、同社はサンプル画面を迅速に作成し、それを各拠点の担当者に提示しました。

結果

伐採管理システムの導入により、業務が大幅に効率化されました。従来は、現場での伐採作業の事前調査を実施した後、オフィスで作業に必要な書類を作成していましたが、新システムでは、従業員が現場からスマートフォンアプリを使って樹木の位置を指定し、書類の作成から指示の送付までをワンタップで完了できるようになりました。本システムは、各作業に地図とデータを連携させることで、従業員にシームレスな業務エクスペリエンスを提供します。現場調査情報や成長予測などの客観的なデータに基づいて伐採を検討すべき樹木がフラグ付けされるため、伐採作業にかかる予算をより効果的に活用できるようになりました。今後、東北電力ネットワークは、伐採管理システムの一部機能を伐採業者にも開放し、作業の発注から完了報告、検査後の受け入れまでの一連の業務をすべてシステム上で完結させ、完全なペーパーレス化を図ることを検討しています。

東北電力ネットワークについて

東北電力ネットワークは、電気事業法の改正に伴い、東北電力の送配電部門が分社化され、2019年4月に設立(2020年4月に営業開始)されました。同社は、「より、そう、ちから。」というグループスローガンのもと、東北6県および新潟県への安定的な電力供給という使命を果たしながら、お客さまと地域社会の安心・安全で快適な暮らしに貢献しています。

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