Business Challenge

ベトナムは急成長の最先端にいるフロンティア市場です。銀行業への需要が急増する中、テクコムバンクは取り残されるリスクを回避するため、中核となる銀行業務システムを変えていく必要がありました。

Transformation

テクコムバンクは 、大胆で新しい銀行業務の実現、顧客中心サービスの迅速な提供、信頼性の高いパフォーマンス、急増する需要に対し柔軟に拡張できるシステム構築の実現を目指して、IBM LinuxONEを選びました。

Results

4倍増加

繁忙期の業務処理が無理なく4倍増加。スムーズなサービス提供が可能に

44%削減

LinuxONE プラットフォームへの移行で総保有コスト(TCO)を44%削減

最新

近未来型の最新銀行サービス提供により新規顧客を獲得

フロンティア市場の草分け

ベトナムは東南アジアで経済が最も急成長を遂げている国の一つで、中高所得者が多く、その数も増加しています。しかし、ベトナムの成人人口の65%は銀行口座を所有しておらず、ファイナンシャル・インクルージョンが低いレベルにとどまっています。

市場は転換期に到達しており、今後大規模な成長が見込まれています。ベトナムの主要商業銀行のひとつであるテクコムバンクは、この機会を最大限に活用しようとしています。テクコムバンクのチーフオペレーションオフィサーであるチェスター・ゴルスキー 氏は以下のように述べています。「ベトナムでは上昇志向の高い消費者が急増しているため、これらの人々の銀行業務サービスに対する需要も増加しています。これまでと全く違う新しい世代に銀行業務サービスを提供し、彼らの経済活動の向上を支援する絶好の機会です。」

テクコムバンクは単に既存の商品やサービスを提供するだけでは充分でないことを理解していました。お客様のニーズやライフスタイルに完璧に適合する特別な銀行業務サービスを提供することを目指しました。この目的を達成するために、テクコムバンクはITインフラと行員のIT活用方法を変える必要があることに気づきました。

「お客様中心のビジネス・モデルへの移行を継続中であり、適切なシステムとプロセスを立ち上げることを目指しています。新たなサービスを開始し、より多くの業務処理とお客様に対応できるようにスケールアップする上で、リーズナブルな費用で共に成長し、すばらしいパフォーマンス、安定性、そして有効性を提供できるインフラを求めています。」と、ゴルスキー氏は続けます。

「技術面での課題は全体像の一部に過ぎませんでした。IT部門のカルチャーを変えていくことも検討しました。成功するためには、技術革新は内部から始めるべきだと考えているので、IT部門のスタッフがテクノロジーを活用する時、従来のやりかたを継続するよりも、これまでと異なる発想で臨み、新しいアイディアを採用することをスタッフに奨励したいと考えています。」

大量で多岐にわたる業務に対応できる性能と柔軟性を備え、安全性が高く費用効果の高いプラットフォームを探していました。IBM LinuxONEはすべての面で期待に応えてくれました

—テクコムバンク チーフオペレーションオフィサー, チェスター・ゴルスキー氏

スピード、拡張性、データ活用における新発見

テクコムバンクはニーズに合った最適のテクノロジーを見つけるために厳格なプロセスで進めました。そしてすぐに、事業レベルのLinuxONEシステムを中心としたソリューションを提案するIBMが有力候補として現れました。

「大量で多岐にわたる業務に対応できる性能と柔軟性を備え、安全性が高く費用効果の高いプラットフォームを探していました。IBM LinuxONEはすべての面で期待に応えてくれました」とゴルスキー氏は語ります。「顧客のデータ・セキュリティーを守る必要があります。銀行としてセキュリティー分野の最高水準を維持することは非常に大切です。」

テクノロジー以外でも、IBMプロジェクトチームのプロ意識の高さとコミットメントの強さに感心しました。単に契約による業務をこなしているだけの感のあった同業他社と比べ、IBMは時間をかけて積極的に私たちのニーズを聞き、理解し、世界レベルの人材の協力も得ながら、様々な選択肢を示し支援してくれました。IBMは真のパートナーと呼べる相手であり、このプロジェクトの成功をスタート時点から願ってくれていることが分かりました。

IBMのプロジェクトチームが、入念に構築した総所有コスト (TCO)モデルを用いながら取りまとめたソリューション提案は、テクコムバンクが社内承認を得る鍵となりました。

「完成したTCOモデルは驚くべきものでした。分散型インフラからLinuxONEに変えたことで、特にソフトウェアのライセンス料の大幅な節約となりました」とゴルスキー氏は言います。「IBMの提案は既に非常に堅実なものでした。更にこのようにとても説得力のある実利的な数字にもつながるという利点もあります。TCOモデルは大きな原動力になり、不利な点やトラブルなど一切なしにシステムを変えるという大きなプロジェクトを行うことができました。」

テクコムバンクはIBMベトナムや世界のIBMチームと密に協力しながら、Red Hat Enterprise Linux が稼働するIBM LinuxONE Emperor IIサーバー二台を設置しました。社内外のサイバー攻撃に対峙するIBM独自テクノロジーであるSecure Service Containerが新サーバーには実装されており、テクコムバンクの要件を十分に満たします。それ以降、テメノスのコア・バンク・システム、周辺データベース、その他の本番ワークロードを新しいプラットフォームに移行させる作業が始まりました。 更に、ストレージ基盤を一新し、時代遅れのディスク型記憶媒体の代わりにパワフルで効率的なIBMの DS8886オールフラッシュアレイを採用しました。これらのシステムは、LinuxONEと同じレベルの処理速度と可用性でデータ処理を行うことができ、情報を循環させ、パフォーマンスを最適化できます。

ゴルスキー氏は次のように話しています。「テクコムバンクは多くの分野で先駆者です。例えば、ベトナムの銀行として初めて、グローバル・コア・バンキング・システムとグローバル基準に適合した電子決済システムの国内市場での利用を可能にしました。テクコムバンクはベトナムで初めてLinuxONEシステムを採用した企業ですが、IBMはその技術革新の伝統の継続を支援してくれています。また、テクコムバンクはベトナムで最も早くLinuxONEのテメノス・コア・バンキングを採用した企業のひとつで、これまでのパフォーマンスをみると、その決定がいかに正しいものであったかが完全に実証されています。」

テクコムバンクは近い将来、一次業務の全部をLinuxONEに移行し、全ての重要な顧客対応アプリをこのプラットフォームで実施する計画です。またIBM GDPS®を活用して自動的にフェイルオーバーとリカバリー手続きを自動化し、主要なビジネス・アプリケーションの常時稼働とスムーズな回復措置が可能になるようにします。回復時間の目標を60分以内に改善することを目指し、障害発生時に早急な正常オペレーション復帰を実現します。

完成したTCOモデルは驚くべきものでした。インフラを分散型のものからLinuxONEに変えたことで大幅な節約が可能でした

—テクコムバンク チーフオペレーションオフィサー, チェスター・ゴルスキー氏

銀行業務の再考

テクコムバンクは今ではITに対するあちこちに分断していたアプローチから高度に一元化された拡張性の高いモデルに移行し、その過程で目覚ましい効率化と経費節減を可能にしました。

ゴルスキー氏は以下のように述べています「従来の分散型プラットフォームによるスケール・アウト型システムから統合された非常に拡張性の高いサーバー・プラットフォームに移行することができ、オペレーションを大幅に簡素化することができました。テメノス・コア・バンクやその他の既存アプリを IBM LinuxONEに移行することで総保有コストを44%前後削減できることを期待しています。それはソフトウェアのライセンス料と運用管理費用の削減、ハードウェアの利用改善、フロアスペース縮小、使用電力や冷却要件の減少によるものです。」

ゴルスキー氏はこの新しいテクノロジーへの移行でIT部門内の意識改革が起こりつつあると言います。「新しいプラットフォームは昔からの分散型アーキテクチャーとはあまりにも異なっているため当初は不安な目で見られていました。今ではスタッフがLinuxONEを直接体験し、ITに対するアプローチがいかに改善され、簡略化されたかを見てきているため、この新しいテクノロジーを真に受け入れています。さらに多くのシステムをLinuxONEに移行すれば時間も労力も削減でき、その分をITを活用した新たなサービスをお客様にご提供できるよう、技術革新に費やすことが可能となります。」

加えて、LinuxONEは業務の処理量が多い時でも稲妻のように早いパフォーマンスを提供することができ、テクコムバンクは顧客ニーズに対応した、信頼のおけるサービスをビジネスユーザーとエンドユーザーの双方に提供することが可能となります。

「IBM LinuxONEを用いることで通常の効率パフォーマンスを損なわずにダイナミックなワークロードを非常に大量にこなせるようになりました。」とゴルスキー氏は言います。 「それが顕著に示されたのは銀行業務が最も忙しくなる旧正月の期間です。業務の処理量は通常の4倍に増えましたがIBM LinuxONE のパフォーマンスにまったく支障が無く、すべてがうまくいきました。」

ゴルスキー氏はまた次のように語りました。「バッチ処理を大幅に時間短縮することもできました。過去にはバッチ処理サイクルが長過ぎたため、データウェアハウスのランの締め切り時間をオーバーしてしまうリスクがしばしばありました。このため財務部門およびリスクマネジメント部門に必要な数字を期限内に報告することが大きなプレッシャーになっていました。IBM LinuxONEならバッチ処理時間が8時間から5.5時間へと30%以上改善できました。このためビジネスユーザーが確実な意思決定を行うのに必要な最新の数字を提供し、即時に利用して頂くことが可能になりました。」

特に重要なのは、テクコムバンクがIBMソリューションを用いることで需要の増加に伴いリソースのスケールアップを迅速で簡単に行えるようになり、テクコムバンクが急激に拡大する余地が生まれたことです。

「IBM LinuxONEで成長が可能になりました。」とゴルスキー氏は言います。「リソースの需要増加に伴い、追加するコアやメモリーを必要に応じてアクティベートするだけですみ、アーキテクチャー本体について心配する必要はありません。テクコムバンクのような急成長中の環境では非常に助かります。例えば、2015年から2017年のe-bankingサービス業務処理量と取引残高は年間成長率がそれぞれ107.0%と129.6%増加しました。オンデマンドで容量とメモリーを増やせればお客様からの需要が増えてもスムーズに対応できます。」

ゴルスキー氏はこのように締めくくりました。「ベトナムの銀行市場は急激に発展しています。IBM LinuxONEはテクコムバンクの成長軌道と未来のダイナミックなニーズを支える迅速で柔軟な基盤を提供してくれました。IBMの協力のもと、市場機会を最大限に活かし、現行業界のリーダーとしての地位を築くことができると信じています。」

About 海外事例: テクコムバンク

ベトナム技術商業銀行(通称 テクコムバンク Techcombank)は1993年に設立されたベトナム最大級の商業銀行です。テクコムバンクはベトナムの540万以上の小売店や法人を対象に様々な商品やサービスを提供し、ベトナム国内に315の支社を有します。

Take a Next Step

IBM LinuxONE systemsに関する詳しい情報はIBMのスタッフ、または IBMのビジネスパートナーにお問い合わせ頂くか、ウェブサイトibm.com/jp-ja/it-infrastructure/linuxone をご覧ください。