自然文の解析ができるWatsonを活用すれば、ほとんど利用されていなかった大量の成長履歴データを学生のために生かせるのではないかと直感的に感じました

—金沢工業大学 学長 大澤 敏 氏,

Business Challenge story

金沢工業大学では学生の自己成長を支援するため、約7,000人の学生と教職員との面談を通じて人材育成につなげるポートフォリオシステムを利用してきました。しかし、学生の生活や意識、学び方に対する姿勢が多様化するとともに、同大学では学生一人ひとりの状況理解と個別フィードバックに限界を感じていました。デジタル化された学生の成長履歴データが過去10年分蓄積されてきたものの活用する術がなく、学生向けのアドバイスは個々の教職員の知識に依存するところが大きく、他の教職員による成功事例や卒業生の成功モデルを生かせていないという課題がありました。そこで、金沢工業大学は自然文の解析ができるWatsonを用いた「自己成長支援システム」の構築に着手しました。

Transformation

「自己成長支援システム」では、卒業生や上級生の履修授業や成績、課外活動などのほか、自然文でポートフォリオシステムに蓄積された100万件以上のデータをWatsonが学習。Personality Insightsを使って、類似した過去の学生を抽出し、どんなスキルをどこで身につければいいのかといったアドバイスを可能にします。Watsonを使うことで、従来は対応が難しかった、学部を超えた新たな学習機会の提案も可能にします。さらにWatson Conversationを利用して、学生がWatsonと会話しながら、アドバイスを受けるサービスも開始する予定です。一方、教職員がIBM Watson Explorer Analytical Componentsを利用して学生の記述内容から傾向を分析し、注目すべき点を見出すことも可能です。

Benefits

新システムは、2017年7月からβ版として一部運用を開始し、2018年度以降、順次、全学への展開を開始する計画です。今後はさらに卒業生が持つリアルタイムの情報を活用することで、いまの時代に最適化した、より実社会に根ざした支援ができると同大学では期待しています。また金沢工業大学では、卒業生による生の声を反映することで、Watsonを活用した世代、分野、文化を超えた自己成長支援体制が整うと考えています。さらに、学生自らがWatsonを活用したプロジェクトに参加し、様々な学内サービスに応用することも想定しています。 次世代のイノベーションを起こせる人材を育てることを目標にしている金沢工業大学にとって、これからの時代に求められる人材を育成する上でも、Watsonを活用した「自己成長支援システム」の役割は大きいといえます。

 

製品・サービス・技術 情報

当事例で使用されている主な製品・サービスは下記の通りです。

Solution Category

  • AI/Watson