Business Challenge story

検索の遅延がサイト全体に影響

パソコン、パソコン周辺機器、PCソフト、AV機器、家電、DVDソフトなど、さまざまな種類の商品を数多く販売するムラウチドットコムは、同社のECサイトでお客様に提示する商品の説明やスペックを、どのように管理しようかと考えていました。以前のシステムでは、このような情報は、あらかじめ決められた項目に無理やり収めるしかありませんでした。しかし、これではサイトを訪れたお客様に商品をきちんとアピールできませんし、スペックを適切に表示したり比較することもできませんでした。この悩みを日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社(以下、日立ソフト)に相談したところ、拡張性や柔軟性に富むXMLデータベースの利用が提案されました。ただし、ムラウチドットコムがこの提案を受けた当時、XMLは主に文書管理に利用され、企業間のデータ受け渡しに利用され始めたばかりでした。

ムラウチドットコムで取締役システム担当を務める橋本昌巳氏は、XMLデータベースの採用当時を振り返って次のように話します。「処理速度がどの程度のものなのか、データ件数が増えたときにどうなるのかなど不安はありました。ただし、将来を考えると、ここで立ち止まっていても先に進めないと思いXMLデータベースを導入しました」

導入したXMLデータベースには、20~30万点の商品データの検索結果が返されるまでに思いの外長い時間がかかるなどの問題がありましたが、チューニングを施すことで実用に耐える状態にできました。その後、ムラウチドットコムは、順調に事業を拡大していき、商品カタログデータをXMLデータベース、受注や出荷などその他のデータをIBM DB2 V7.2に、それぞれ収める形で運用を続けてきました。

しかし、業績が順調に伸びるに従い取り扱う商品点数が増えていき、XMLデータベースに収める商品カタログデータが大きくなってくると、検索スピードの遅延が実用に耐えられないものになっていったそうです。「検索を実行しても、なかなか結果が返ってきませんでした。また、1日分のデータを夜間バッチで更新したり、業務データを一括更新したりといった大量のデータ処理で、XMLデータベースが反応しなくなり、その影響がオンラインショッピングサイト全体に及んでしまうことがありました」(橋本氏)。

このようなサイト全体が停止してしまう不都合が生じると、商品の購入がまったくできなくなってしまいます。これは、ムラウチドットコムにとって大きな問題でした。ムラウチドットコムは、専用の検索エンジンの導入なども検討しましたが、このXMLデータベースに起因する問題は長い間解決できずにいました。

Transformation

レスポンスの良さに加えハイブリッドが魅力

ムラウチドットコムは、この問題の解決方法としてIBM DB2 9.5のpureXML(リレーショナル・データおよび XML データの両方をシームレスに管理するハイブリッド・データ・サーバー)の利用を日立ソフトから提案されました。すでに受注や出荷などの売上データ管理にIBM DB2を利用していたムラウチドットコムは、その安定性を実感していたため、早速IBM DB2 9.5を評価し、そのレスポンスに問題がないことを確認しました。また、それまで商品カタログデータとそれ以外のデータの二つに分かれていたデータベースを、一つにまとめて管理できることにも魅力を感じたそうです。橋本氏は、次のように話します。「それまでハードウェアも含めて別々のデータベースで管理していたため、二つのデータを合わせて利用することが難しい面がありました。また、開発者自身が手慣れていないなどXMLデータベースの変更作業自体も手間がかかるものでした。IBM DB2 9.5は、これまでのリレーショナル・データベースと同様にXMLデータベースも扱えるため、使い勝手や開発手法に関する問題も解消できると考えました」

Benefits

けた違いの検索スピードと安定性を実感

IBM DB2 9.5の導入によって、多くの効果が得られました。まず、それまでXMLデータベースに収められていた商品カタログデータの検索スピードは、格段に速くなりました。「それまでは1~2分近くかかっていましたが、IBM DB2 9.5の導入後には1~2秒という速さで返されるようになりました。これは、かなり大きな改善です」(橋本氏)。

また、大量データの更新に起因する処理スピードの低下やシステム停止などの不都合も、IBM DB2 9.5の導入によって解消され、メンテナンスのほかにやむを得ず休業しなければならない時間はほとんどなくなりました。

さらに、以前からIBM DB2で行っていた受注や出荷などの売上データの処理時間も大幅に短縮されました。「それまで4時間程度かかり、なかなか結果が返ってこなかった処理が、IBM DB2 9.5では10分程度で終えられるようになりました。これまでデータベースの性能をうまく引き出せていなかったのかもしれませんが、特別にチューニングしたわけではなく同じ処理を行っただけですが、明らかに処理時間が短縮されました」(橋本氏)。これは、IBM DB2 9.5のセルフ・チューニングによってデータベース処理が最適化されたためです。セルフ・チューニングによって、ムラウチドットコムは、手間のかかる細かなチューニング作業を行うことなく、十分な性能とレスポンスを手に入れました。

それまでは時間がかかるために行えなかったXMLデータベースとリレーショナル・データベースのそれぞれのデータを共に利用した処理も、IBM DB2 9.5の導入によって簡単なものになりました。「これまでXMLデータベースでのデータ抽出は容易でなく、専用のツールを作成して対応していました。IBM DB2 9.5の導入によって、通常のSQL文でXMLデータも簡単に抽出できるようになりました」(橋本氏)。

 

将来の展望

サイトを訪れるお客様の使い勝手を向上

IBM DB2 9.5の導入を終えたムラウチドットコムは、引き続いてECサイトの使い勝手などに手を加えていこうとしています。ムラウチドットコムで専務取締役を務める長谷川 真氏は、今後の展開内容を次のように話します。「IBM DB2 9.5を導入したことで、サイトの基盤となるデータベースはしっかりとしたものになりました。今後は、Webページの表示など、お客様の使い勝手に関する部分を改善していきたいと考えています。また、商品の比較や詳細説明、柔軟なタイトル表示など、これまでできなかったことにもIBM DB2 9.5の機能を生かしていきたいと思います」

 

お客様情報

株式会社ムラウチドットコムは、東京都八王子市を中心に店舗展開していた株式会社ムラウチから2005年4月に独立しました。現在、インターネットを利用した通信販売と情報提供を中心に事業を進め、年間売上高は100億円(2008年度)を超えています。株式会社ムラウチドットコムは、お客様の代理として日々の仕事に夢中で取り組み、お客様の役に立てるように努力し続けていくことを指針に活動しています。

 

テクノロジープラットフォーム

ハードウェア

IBM Power Systems(IBM System p)

ソフトウェア

IBM DB2 9.5 pureXML

Solution Category

  • Systems Hardware