ビジネス上の課題

Mazars社は、様々な事業活動のそれぞれの収益性を追跡し、グローバル・ビジネス全体にわたる各チームのパフォーマンスと生産性をモニタリングするために、より効果的な方法を模索したいと考えていました。

概要と経緯

Mazars社は Planning Analyticsソリューションを実装して、グループの財務レポートおよびHRレポート作成のための堅固で信頼性の高いプラットフォームを確立し、グローバル経営に関するより深い洞察を獲得して成長を実現しています。

成果

時間の節約

複雑なデータ統合タスクを排除して実現

データ品質の向上

より詳細なレポートへの提供につながる

シニア・スタッフを強化

より良い情報に基づいた意思決定につなげる

ビジネス上の課題の詳細

ビューをより明確にする

グローバル企業を運営する上で最も困難な課題の1つは、各部門の財務および運用上のパフォーマンスを追跡することです。監査、税務、税務上のアドバイザリー・サービス企業として世界中で知られているMazars社は、タイムリーで洞察に富んだレポートを作成する際に伴う複雑性を理解しています。

Mazars社のITプロジェクト・マネージャーであるPierre-Yves Bouis氏は、これについて次のように説明しています。「当社は損益計算書、月毎の実績と予算の比較、臨時報告書を含む幅広いレポートを定期的に生成して、業務の財務健全性の継続的モニタリングに役立てています。また各グローバル・オフィスには、各従業員が請求できる請求可能労働時間数などの重要なHRデータを報告するよう依頼しています。主要な財務アドバイザー企業である当社は、報告活動全体にわたって優れた基準を維持することが不可欠です」

Mazars社は、現在86カ国以上で事業を展開しており、毎年平均で5か国を新たにネットワークに追加しています。同社はグループ全体の財務報告書作成のためのデータの収集と統合に、これまで以上に時間がかかるようになってきました。

「当社には、世界の各部門からデータを収集するための標準化されたシステムが欠けていました」と、 Bouis氏は言います。 「各国の担当者は当社のグループ財務局にスプレッドシートで財務データを送っていましたが、どれも微妙に形式が異なるものでした。当社のオフィスのチーム・メンバーは、このデータを整理して財務レポート作成ツールに手作業でデータを入力していましたが、その作業に3日間を費やしていました。また、主要なデータを収集するシステムが統一されていないことにより、受け取ったデータの品質は各地域のオフィスごとに異なっていました」

また、Mazars社のグループ財務部門はスプレッドシートを使用してレポートを作成していましたが、この既存のレポート作成システムでは限界があるために、膨大な時間を費やしていました。さらに企業の成長やデータ量の増加という要因もあり、このシステムではビジネス・ニーズに対応できるスピードで結果を出すことは困難になっていました。

Bouis氏は次のように述べています。「夕方に受けたバッチ処理の多くは、翌営業日の朝へと持ち越されていました。当社のグローバル事業部門全体で財務を統合するために調整されたシステムを構築できれば、当社のレポート作成活動を大幅に改善し、効率性を高め、グローバル運用に関するより詳細なビューを構築できることを認識しました」

簡単に取り込める財務データに素早くアクセスすることにより、経営幹部は十分な情報に基づいた意思決定を下し、グローバル戦略を推進し、Mazars社の成長と開発を支えることができます。

Pierre-Yves Bouis氏, IT プロジェクト・マネージャー, Mazars社

概要と経緯の詳細

分析機能の拡張

効率的な財務レポート作成を推進するために、Mazars社は分析機能をアップグレードし、グローバル部門ごとにデータを共有しやすくする一元管理システムを確立することを決定しました。

「当社は10年以上にわたってレポート機能のサポートにIBMのテクノロジーを使用してきましたが、その結果に満足していました」と、 Bouis氏は話します。「そのため、当社のニーズを満たすアナリティクス・テクノロジーの候補を募集した際に、再びIBMが第一候補になったのはむしろ当然でした」

Mazars社はIBMビジネス・パートナーのAexis社と連携し、既存のIBM Cognos® TM1®アナリティクス・プラットフォームを、サード・パーティーのクラウド環境でホストされるPlanning Analyticsソリューションにアップグレードすることを決定しました。

Bouis氏は続けて次のように述べています。「IBM Planning Analyticsのセルフサービス機能は、向上したダッシュボード機能と可視化機能と合わせて、当社にとって非常に魅力的でした。おかげで当社のレポート作成活動を合理化し、当社の事業全体における情報の流れを改善できる可能性が見えました。さらにIBM Planning Analyticsは、既存のIBM Cognos Analyticsソリューションとの統合が容易であることも分かりました」

Mazars社はAexis社のサポートにより、Planning Analyticsソフトウェアを使用して予算編成ツールを構築し、四半期毎の予算の数値を月毎の実績と比較できるようになりました。またAexis社は、Mazars社の財務統合アプリケーションの作成を支援しました。これにより、同社の世界中の各部門のシニア・マネージャーがデータを入力できるようになり、グループ全体の財務報告を簡単かつ利便性の高い方法で作成できるようになりました。

Bouis氏はさらに次のように話しています。「Aexis社は優れた即応性のあるサポートを提供するだけでなく、当社のビジネスを深く理解してくれているため、当社 Aexis社と提携することに決めました。また当社のIT部門はフランスにあるため、当社はできればフランス語でコミュニケーションが取れるビジネス・パートナーを求めていました。現地のビジネス・パートナーであるAexis社と連携すれば、通信の問題を迅速かつ容易に提起でき、問題を迅速に解決できます」

Mazars社は知識共有をさらに進化させるために、今後は同社のアナリティクス・ソリューションをIBM® Watson Workspaceプラットフォームなどのコラボレーション・ソリューションと統合させることを検討しています。

IBM Planning Analyticsへのアップグレード以降、当社のデータの品質が大幅に向上し、新しい地域オフィスのオンボーディングがはるかに容易になっています。

Pierre-Yves Bouis氏, IT プロジェクト・マネージャー, Mazars社

成果の詳細

迅速かつ信頼性の高い分析

Planning Analyticsソリューションを導入し、分析機能をアップグレードしたことで、Mazars社は、財務報告プロセスから時間がかかっていた手動による統合作業を排除し、データの品質を向上させました。各部門の財務実績に関するより詳細でタイムリーなレポートを使用することで、シニア・スタッフは優れた意思決定を行うことができます。

Bouis氏は次のように述べています。「今では世界中の各地域の各部門がIBM Planning Analyticsに直接データを入力できるため、当社のグループ財務チームが何日もかけて様々なスプレッドシートを手作業で統合してデータをシステムに統合する作業はもはや必要ありません。おかげさまで、データの統合からレポートの生成まで、わずか数時間で完了できるようになりました」

「当社は財務データとHRデータに単一の一元管理システムを使用することで、第二のメリットを見つけました。例えば、これまでよりデータ送信がシンプルになったおかげで、各国の担当部門は各データを以前よりも迅速に送信しています。さらに、IBM Planning Analyticsへのアップグレード以降、当社のデータの品質が大幅に向上し、新しい地域オフィスのオンボーディングがはるかに容易になりました」

レポート作成活動のための単一のプラットフォームを提供するPlanning Analyticsソリューションにより、Mazars社の意思決定者およびシニア・スタッフが各地域オフィスの財務実績と生産性についてより明確に把握できるようになりました。

Bouis氏は次のように述べて締めくくっています。「IBM Planning Analyticsは、当社のシニア・ステークホルダーとの情報共有をより便利なものにしてくれます。情報を抽出して直感的なダッシュボードを作成し、Cognos Analyticsを使用して、そうした情報を主要な意思決定者にEメールで共有できます。簡単に取り込める財務データに素早くアクセスすることにより、経営幹部は十分な情報に基づいた意思決定を下し、グローバル戦略を推進し、Mazars社の成長と開発を支えることができます」

Mazars社

86カ国で事業を展開しているMazars(ibm.com外部へのリンク)社は、統合され独立した国際組織で、監査、会計、税務、法律、およびアドバイザリー・サービスを専門としています。

Aexis社について

Aexis(ibm.com外部へのリンク)社は、30年にわたって、基幹業務の強力なパフォーマンス管理ソリューションを提供することにより、お客様が戦略的目標を達成できるように支援してきました。詳しくは、 aexis.com(ibm.com外部へのリンク)を参照してください。

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