Business Challenge story

基幹システム刷新に伴う、帳票開発を効率的に行いたい

外国製の半導体を中心に、通信機器やストレージ製品など、精密機器の輸入販売商社として1972年に設立されたトーメン エレ。「私達は、社会の先端ニーズに情報と創意で応えます」という経営理念のもと、常に最先端の技術や製品を市場展開しています。

トーメン エレでは、厳しい経済環境の中、今後さらに成長していくことを目的に、中期計画を策定。「顧客満足を得るためのデマンドクリエーション営業の徹底」「効率的経営推進のための選択と集中の加速」「アジア・パシフィック地域を中心とした海外展開の充実」という三つの施策に取り組んでいます。

国内9拠点、海外9カ国の拠点により、グローバルにビジネスを展開するトーメン エレでは、これまで独自開発により基幹システムを構築し、事業を展開していました。この基幹システムは、独自開発であることから、利用部門からの個別要件に対応しやすく、利便性の面ではまったく問題ありませんでしたが、いくつかの課題も抱えていました。

コーポレート本部 企画開発ユニット IT企画部 部長である国原俊一氏は、次のように語ります。「2004年に構築された基幹システムは、拡張を重ねシステム構成が複雑になりすぎ、これ以上の拡張が困難になっていました。また、原因不明でシステムがダウンしてしまうという現象が月に1回程度発生しており、運用面での対策も必要でした」。

さらに今後は、内部統制への対応や海外拠点への展開も不可欠だったこともあり、基幹システムの刷新が検討されました。

Transformation

SVFを活用して、9割以上の帳票を開発

こうした課題を解決することを目的に、トーメン エレでは2007年の夏に、基幹システムを刷新することを決定。2010年5月に本番稼働した新しい基幹システムは、IBMのデータセンターで運用管理するとともに、ウイングアークのSVFを活用し、帳票の開発・変更を効率的に行えるようにしました。

国原氏は、「なるべくアドオン機能の使用を控えることで、短期間での導入を実現できました。また、旧システムのように、利便性だけを追求するのではなく、操作性を多少犠牲にしてでも、業務をERPシステムに合わせるという本質的な使い方をすることで、長期にわたって安定して利用できる基幹システムの実現を目指しました」と話します。

また、帳票基盤ソリューションとして、ウイングアークのSVFを採用。倉庫管理における出荷指図書や在庫の受入・検収書、顧客に送付する請求書や売上伝票、輸出書類などの印刷に活用しています。SVFは従来使っていた基幹システムでも導入しており、その実績を高く評価し採用されました。

コーポレート本部 企画開発ユニット IT企画部 基幹グループ 主任の松田宣希氏は、「SVFは非常に使い勝手がよく、これまで培った経験やノウハウを生かすことができることが採用した理由です」と話します。

今回、ERPシステムはIBMの海外データセンターで、SVFはIBMの幕張データセンターで運用・管理されています。 松田氏は、「帳票は自社で作成や修正をしたいので、SVFサーバーは国内のデータセンターに置いています。一方、ERPシステムは自社で運用するには負荷が大きすぎるという判断により、運用も含めて海外のデータセンターに任せることにしました」と話します。

Benefits

SVFを活用することで、帳票開発のコストを大幅削減

松田氏は、SVFを採用することにより、「帳票関連のコストを大幅に削減できました」と話します。導入したERPシステムのレポート機能は専門的な知識を必要とするために、新規作成や既存帳票の変更を外部のベンダーに依頼しなければならず、そのたびにコストが発生してしまうからです。

「SVFは開発生産性が高く、自社で帳票の作成や修正に対応することができます。月に3件程度は修正依頼があるので、大きなコスト削減になるとともに、スピーディーな修正対応が行えます。現在、ERPシステムから直接出力している帳票も一部ありますが、9割以上の帳票はSVFで出力しています。SVFは、ERPシステムと連携しているにもかかわらず、まるで一つのシステムを運用しているように相性が良いですね」 (松田氏)。

また、SVFを採用することにより、これまでは各部門でプリンタを管理しなければなりませんでしたが、全社のプリンタを一元的に管理できるようになったことも大きなメリットといえます。

松田氏は、IBMのデータセンターに運用管理を任せている点についても、次のように評価しています。

「IBMのデータセンターは信頼性が高く、運用管理の作業負荷が大幅に低減されました。旧システムでは、月に1度程度システムを再起動する必要があったのですが、導入後は1度も再起動することなく、非常に安定して稼働しています」と話します。

コスト面でも、データベース (DB) にIBM DB2を採用していることで、TCO (総保有コスト) の削減を実現しています。松田氏は、「以前は他社のDBを使っていましたが、DB2では設定やチューニングのすべてをIBMのデータセンターで管理してもらえるので運用の負担が削減されました。以前は月次処理などに立ち会わなければなりませんでしたが、今ではそれもなくなりました。また、信頼性やパフォーマンスの面でも満足しています」と話します。

2001年9月よりサービスの提供を開始した日本IBMの幕張データセンターは、24時間365日の稼働環境を確立した高い可用性や、磁気カード/非接触型ICカードによる入退室管理、警備員/モニター・カメラによる監視、FISC安全対策基準、ISMS認証取得などの高い信頼性、そして運用品質指標による目標設定と管理、ISO9001認証取得などの高い運用品質が特長。また、エネルギー効率化を目指したマシンルーム構造により環境対応にも取り組んでいます。  

将来の展望

グローバル展開とBIの活用

将来の展望について国原氏は、次のように語ります。「導入して間もないので、数値的な目標の精査が今後の取り組みとなります。各部門で、貸借対照表 (B/S)、損益計算書 (P/L) のレベルでの個別採算を実現し、経営層の意志決定のスピード化を目指しています」。 

部門別の個別採算を実現することで、どこの営業部がどんな問題を抱えているために営業成績が向上しないのかを、経営層が容易に把握できるようになります。こうした取り組みの成果に関して国原氏は、「2010年中には、経営層の意志決定のスピード化の効果がでてくると思っています」と話します。

国原氏はまた、「今後はより簡単にデータを分析できる仕組みを導入したいと思っています。また、グローバルに展開している拠点に、今回導入したERPシステムをどう展開していくかが、今後の大きなポイントです」と話します。  

お客様情報

100社を超える、欧米、アジア太平洋地域のメーカーから、半導体、情報機器、ストレージ製品などを輸入し、情報・通信、家電、産業機器、アミューズメント、自動車などの分野の顧客企業に販売。

ビジネス・パートナー

ウイングアークテクノロジーズ株式会社

テクノロジープラットフォーム

ソフトウェア

ソリューション

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  • IBM Hybrid Cloud