Business Challenge story

手作業による紙に依存した情報記録管理システムを採用して規制を順守していました。同社の事業の多くは、分断された独立事業体として機能し、従業員は紙に依存したシステムを使用してワーク・プロセスに対応していました。

Transformation

Iron Mountain Accutracと統合されたIBM Enterprise Recordsソフトウェアを採用し、記録(レコード)管理を合理化し、FileNet Content Managerソフトウェアの採用により従業員が必要な情報(コンテンツ)にシームレスにアクセスできるようにしました。

規制の順守

他の企業同様、Tejon Ranch(以下、Tejon)は契約に基づいて取引を行なっています。契約書とその関連書類を1つのケース・ファイルにまとめ、取引が完了するまで、そのファイルで対象取引を管理します。取引完了時には、対象事業に適用される各種規制に従って、それらの書類を保存または処分する必要があります。Tejonは上場企業として、SOX法およびHIPAA法を順守しなければなりません。また、米国証券取引委員会の監査も受けます。

しかし数年前まで、Tejonは、規制順守にあたって、手作業による紙に依存した情報記録(レコード)管理システムのみに頼っていました。同社の事業の多くは、分断された独立事業体として機能していました。多くの場合、従業員は紙でワーク・プロセスに対応していました。紙媒体の情報(コンテンツ)は、箱やフォルダーやノートなどで管理されていました。

Tejonは、電子記録(レコード)管理ソリューションを活用して、散在しているさまざまな形式の多種多様な記録を管理する必要があることに気づき、同社の初代レコード/インフォメーション・マネージメント・プログラム・ディレクターとしてRichard Daley氏を採用しました。

同社は物理ファイルのアーカイブに、Iron Mountain社の製品を使用しました。「つまり、当社では、デジタルの情報(コンテンツ)に対応した電子情報ライフサイクル・ガバナンス・ソリューションを実装し、物理記録管理とデジタル記録管理を統合して両方を一括管理できるようにする必要があったのです」と、Daley 氏は振り返ります。

またDaley氏は、Tejonが紙に依存したシステムから脱却し、従業員が必要なときに適切な形式でデジタル情報(コンテンツ)を利用できるようにするには、何が必要かという問題について、大まかな見通しを立てていました。「ケース管理機能を総合的なプロセスにしたいと考えました。この総合的なプロセスとは、顧客に効率的にサービスを提供できるように、すべての部門が必要な情報(コンテンツ)に接続できるようになるプロセスです」とDaley氏は言います。「そのため、エンタープライズ・コンテンツ管理(ECM)システムを実装して、紙に依存したジネス・プロセスを合理化し、書類を電子ファイルに変換して集中管理することにしました」。

リスクとコストの最小化

さまざまな課題の核心として、Tejonは、ワーク・プロセスを改善し、従業員間およびシステム間のワークフローを管理して情報(コンテンツ)やケースを基盤とする戦略に対応できるようにする必要がありました。ワーク・プロセスが分断しているために、同じケースに関与している従業員同士が、互いに相手が何をやっているのかわからないことがよくありました。Tejonは、IBM FileNet Business Process Managerを使用して、ビジネス・プロセス・マネージメント(BPM)ソリューションを展開し、1つのケースが1人の従業員に依存しないようにしました。このソリューションによって、複数の従業員が1つのケースに共同で取り組めるようになり、プロセスの任意の時点で必要なあらゆる情報にアクセスできるようになります。Daley氏とそのチームは、プロセスを合理化し、システム内でケースをすばやく移動させるワークフローを確立しました。

Daley氏とそのチームは、リスクとコストを最小化するために、IBM Enterprise Recordsと物理記録用の記録管理ソリューションであるIron Mountain Accutracを統合して、電子記録と物理記録のポリシーと分類を管理する統一ソリューションを展開しました。このソリューションではユーザーの作業方法が標準化されているため、Tejonは、記録の保管とユーザーの負荷の最小化という義務を確実に果たせるようになります。

情報(コンテンツ)のデジタル化で分散した労働力を統一

敷地内で働く従業員は152人しかいませんが、約5,000人のコンサルタントと他のグループはほとんどの業務を外部で行っています。そのため従業員は、書類を物理的に送る必要がある場合や、特定のワークグループ以外がアクセスできない電子情報の場合などは、必要な署名が文書になされるまで取引を保留にしなければならないこともありました。

Tejonは、デジタル情報(コンテンツ)管理の基盤として、IBM FileNet Content Managerを実装し、従業員がファイルの構成要素である情報(コンテンツ)にシームレスにアクセスできるようにしました。

「エンタープライズ・コンテンツ管理(ECM)はあらゆる種類の文書管理、記録(レコード)管理、およびスキャン・テクノロジーに未来をもたらしています。IBMはその最前線を走っているのです。当社もIBMの顧客だと思うと、胸が躍ります」と、Daley氏は締めくくりました。

役員室でも別の場所でも、どこでも対応するモバイル・アプリケーション

TejonとIBMが4年近く緊密な関係を築いてきた結果、Tejonの事業の隅々まで電子記録(レコード)/情報(コンテンツ)管理が浸透しました。「初日からずっと同じIBMチームと共同作業をしています」と、Daley氏は言います。「この関係を通じて、IBMのパートナーシップ、コラボレーション、そして創造性を確認することができました。当社は大企業ではありませんが、IBMは大口顧客と同じように当社を扱ってくれます。こちらは、非常に安い対価しか支払っていないのですが」。

Tejonは現在、社内のシステムで以前の3倍の量の処理を行っていますが、追加人員はITチームのスタッフ2人だけです。「IBMのソリューションのおかげで、当社は持続可能性を大いに高めることができました」と、Daley氏は言います。

IBMのビジネス・パートナーもプロセスの進化に大きく貢献しています。enChoiceはDaley氏のチームと協力して、自社製品「KwikWork for IBM FileNet P8」を実装しました。この製品は、ワークフローの自動化機能とプロセスのレポート機能を提供して、生産性の向上を促進します。Iron MountainもTrejonに協力し、物理記録情報(レコード)に対応した自社の記録管理ソリューションをIBM Enterprise Recordsに統合しました。SpatiaX Infosystemsは地理情報システムをソリューションに追加しました。

Evolution Business GroupもIBMビジネス・パートナーとしてTejonを支援し、iPadユーザーがFileNetシステムからコンテンツを取り出せるようにするモバイル・アプリケーションを開発しました。Tejonの敷地は広大で移動に時間がかかるため、従業員は、工事現場にいるときも、敷地にいるときも、役員室にいるときもモバイル・ソリューションが必要です。そうすれば、例えば人事担当者の場合ならば、現場の従業員と話している最中に人事情報(レコード)を取り出すことができます。

Benefits

Tejonでは、旅費、紙に付随する費用、出荷費用の削減を通じて、多額のROIを見込んでいます。

  • 3年間で200万米ドルから400万米ドルの投資収益の見込み
  • エンド・ユーザーが、情報の形式に依存せず、記録(レコード)を管理するための単一ソリューション
  • コンプライアンスの目標を達成

節約額は3年間で最大400万米ドルの見込み

Tejonは、エンタープライズ・コンテンツ管理(ECM)に関するIBMのロードマップに従って、最先端を目指しています。同社は現在、IBM Datacap Taskmaster Captureデータ抽出テクノロジーによって、非構造化データや物理データを数秒で実用的な洞察に変換することができます。

 

将来の展望

IBM先進ケース管理(Advanced Case Management、ACM)によって、ビジネス・ルール、拡張アナリティクス、コラボレーション、およびソーシャル・ソフトウェアで、結果を最適化し、よりスマートに業務を行えるようにすることを計画しています。「当社は、IBM先進ケース管理 を使用して、オフィスから契約書を操作し、保険証券が更新されているかを確認できるようにする予定です」。

Tejonが展開したIBMの全てのエンタープライズ・コンテンツ管理(ECM)製品について、IT管理者は、IBM教育コースを受講しています。「製品を展開、使用するにあたって、IBMの教育コースがとても役立ち、このソリューションを成功させることができました」と、Daley氏は語っています。

エンタープライズ・コンテンツ管理(ECM)イニシアチブにおけるDaley氏の最終的な目標は、Tejonの日常業務の協力者である5,000人のリモート・コンサルタントとTejonのベンダーにまで範囲を拡張することです。「当社はこれをコラボレーション・ツールとして使用し、Tejonの情報格納庫(コンテンツ・リポジトリー)に保管されている情報へのアクセスを共有するつもりです」

 

お客様の声

Richard Daley (Tejon Ranch、レコード/インフォメーション・マネージメント・ディレクター)

「当社では、IBMエンタープライズ・コンテンツ管理(ECM)ソリューションを活用することにより、3年間で200万米ドルから400万米ドルのROIを見込んでいます。しかし、ビジネス手法の変革という点で、このソリューションは予想をはるかに超える価値をもたらしました」

 

お客様情報

Tejonは、150年の歴史を持つ多角経営の上場企業 (NYSE:TRC) です。

Tejonは、270,000エーカー(約1,100km2)の土地を保有しており、これは連なった土地としては米国カリフォルニア州最大の私有地となります。この土地 (平方マイルに換算すると422平方マイル) は、ロサンゼルスとほほ同じ広さで、ロードアイランド州のおよそ40%の広さにあたります。Tejonは所有地の90%を自然のままの状態に保つことを約束しています。南カリフォルニアでは過剰開発と郊外化が進んでいますが、ロサンゼルスの60マイル(約100km)北、ベーカーズフィールドの25マイル(約40km)南にあるTejon Ranchの境界で食い止められています。主な企業プロジェクトには、1,450エーカー(約6km2)の商工業団地「Tejon Industrial Complex」、26,400エーカー(約110km2)のリゾート・コミュニティー「Tejon Mountain Village」、23,000軒の住宅が並ぶ12,000エーカー(約50km2)の計画都市「Centennial」などがあります。また、Tejonは、電力会社や通信会社に敷設権に加え、採掘権、石油やガスの採掘権、放牧権、撮影権も販売しています。さらに、ワピチ、シカ、レイヨウなど野生動物の生息地でもあるため、狩猟プログラムも提供しています。開発は、環境を壊すことなく計画的に進められています。

 

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