Business Challenge story

設備管理での煩雑な作業の解消

ロッテ狭山工場では、チューインガム、ビスケット、キャンディーなどのロッテ主力商品を生産しています。生産に使用する設備は、約7,000件に分類し、PC上のデータベースと紙を使って管理していました。設備データはデータベースに保存していましたが、その内容は紙の設備台帳や整備関連情報を指し示すだけのもので、実際に設備を探し出すためには紙に頼らなければなりませんでした。

ロッテ狭山工場で工場長を務める宇都宮勉氏は、このときの管理作業の煩雑さを次にように話します。「例えば、設備の導入にあたって、いままで使っていた機械を廃棄するなどの処理が必要です。ところが、使っている機械の履歴がわからないとこの作業ができません。そこで、過去の書類を引っ張り出して、いつ、どの機械を購入したかなどの履歴を調べるのですが、これが容易なことでなく非常に煩雑な作業になっていました」

このようなとき、他工場にすでに導入されていた資産管理ソフトウェアを目にした宇都宮氏は、設備管理で生じている煩雑さを解消するためにシステムを再構築する必要があると感じました。

Transformation

拡張性の高さからIBM Maximoを採用

設備管理システムの刷新を検討していた宇都宮氏は、IBM主催のセミナーでIBM Maximoの存在を知りました。「話を聞いてみて、興味深い製品だと思いました。他工場が導入したソフトウェアは、資産管理といっても台帳管理しかできません。IBM Maximoは、台帳管理だけでなく、さまざまな場面に展開でき、発展性があると感じました」(宇都宮氏)。

ロッテ狭山工場で設備導入を担当する施設部技術課の谷浩彰氏は、IBM Maximoの特長を次のように話します。「他工場が導入したソフトウェアは、設備に関する情報を収めていき、設備台帳の芯になる部分を太くしていくものです。IBM Maximoは、設備台帳の部分がきちんとしていることに加えて、機械の故障履歴やメンテナンス内容の指示など設備管理でプラスアルファになる部分が用意されています」

ロッテ狭山工場は、整備履歴、修理履歴、設備の移動履歴、作業計画など、さまざまな場面に展開できる拡張性の高さに魅力を感じ、IBM Maximoの導入を決定しました。そして、1カ月程度の短期間で設備管理システムのプロトタイプを構築し、近い将来の購買関係とのデータのリンクや設備メンテナンスに役立てられることを確信しました。「いままでは、設備台帳管理でしかありませんでした。IBM Maximoによって、設備全般に対する本当の管理ができると思っています」(宇都宮氏)。

Benefits

漏れなく抽出される情報に感心

IBM Maximoの導入間もない現在、ロッテ狭山工場は、設備台帳をきちんと整備し直しています。それでも、関係する機械や装置を含め、間違いのない管理ができる点を、谷氏は高く評価しています。「いままで使っていたデータベースでは、何を所有しているかしか分かりませんでした。整備や修理等のデータを拾い出すときは、都度、機械の名称などを1件ずつ入れて探していました。IBM Maximoでは、これまでにどのような整備や修理を設備や機械が経てきたかも分かります。また、ある設備や機械のデータを引き出すと、それに関連する情報が一緒に抽出されます。この点がこれまでのものと大きく違います。例えば、古くからある機械を改造して新たに部品を取り付けると、それらは親子関係になります。そして、親である機械を廃却するために購入時期や改修履歴を引き出すと、関係する子の情報などがすべて抽出され、いつ部品を取り付け、どのような改造を行ったかが分かります。このようなことがIBM Maximoでできることは知っていたのですが、実際に目にしたときに『おっ』と驚いてしまいました」

また、これまでは、設備台帳の確認に加えて現場での確認も行っていましたが、それでも漏れがありました。IBM Maximoによって、一つの機械の情報を引き出すことで、関係する情報もすべて取り出せるようになり、このような漏れがなくなりました。 さらに、IBM Maximoの導入によって、設備担当者と経理担当者の互いの意識にも変化が表れました。それまでの設備台帳への登録では、経理部門から指定された資産情報をそのまま使っていました。IBM Maximoを導入したことで、資産の分類方法、資産情報の持ち方などに関して、より使いやすいものにしようと担当者レベルで考えるようになりました。「経理部門が指定してきた資産情報に対して、これまで以上に意識するようになりました。また、経理担当者もこちらでの運用に目が向くようになりました。例えば、運用しやすい資産情報の持ち方をフィードバックしてグループ分けを検討してもらったり、資産になるのかどうかを問い合わせたりするようになりました。これは、設備に関するデータをきちんと可視化できたためです」(谷氏)。

 

 

将来の展望

将来のトラブル発生に備えたノウハウの蓄積

谷氏は、設備保全にもIBM Maximoが役立つだろうと話します。「IBM Maximoによって、将来どのようなメンテナンスが必要かも分かるようになります。いったんトラブルが発生すると、担当者は通常の業務を忘れてしまいがちです。IBM Maximoは、設備保全のために忘れてはならないものを教えてくれます」

また、宇都宮氏は、IBM Maximoを、単純な設備管理だけでなく、設備メンテナンスのノウハウを蓄積するために使いたいと考えています。「設備台帳管理は、あくまで過去の情報を管理するためのものです。将来に向かった情報の利用として、メンテナンスをどのように容易にしていくかがあります。このために、過去のメンテナンス履歴をきちんと保存し、起こったトラブルに応じた対処方法をはっきりと分かるようにしたいと思っています。つまり、ためていったノウハウを引き出せるようにしたいのです。将来トラブルが起こったときに、どのような対処方法が最適であったり最短であったりしたかを分かるようにできればと思っています」

ロッテ狭山工場は、このような設備の保全やノウハウの蓄積とともに、環境エネルギーへの配慮にもIBM Maximoの能力を生かしていきたいと考えています。

 

お客様情報

誰からも愛される総合菓子メーカーとして1948年に創業した株式会社ロッテは、現在、国際化を進め幅広い産業分野で着実な成長を続けています。狭山工場は、1969年にキャンディー工場として操業を開始し、現在ではビスケット、ガム、チョコレートも生産する同社の主力工場となっています。同工場の施設部は、新規ラインの設備導入から設備の更新、合理化、省エネ、設備改善等、工場内におけるすべての設備管理の責を担っています。

 

テクノロジープラットフォーム

ソフトウェア

 

ソリューション

  • Ricoh - Asset Management Services, Ricoh - Maximo Asset Management Solution

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