IBM FinOpsでクラウドリソース最適化 マネージド・サービスの精度を向上

「IBM Cloudability Premium」を活用し、クラウド費用と運用の最適化を実現

パソコンやタブレットを持って集まり、意見を交わす3人の会社員
クラウド利用が進むにつれて、当初の想定以上のコストの増加

JBCC株式会社(以下、JBCC)は、クラウドの設計から運用までを行うクラウドサービス「EcoOne」により、約600社を超える顧客のクラウド移行を支援してきました。

しかし、クラウドに移行してからパブリッククラウドサービスの利用開始後、クラウドの請求金額が当初の想定よりも上回っているという問題を抱える顧客が増え始めました。

その理由は様々ですが、たとえばサーバーやアプリケーションに必要以上のリソースが割り当てられていたり、ログファイルやバックアップファイルが増加していたり、一時的に割り当てられたリソースが利用終了後も残ったままになっていることなどが挙げられます。こうした状況に気づきにくい点も要因の一つです。また、対米ドル為替レートにおける日本円の下落も大きな要因になっていました。

こうした顧客の悩みを改善するため、JBCCでは、マルチクラウド環境に対応した運用状況評価レポートを提供し、クラウド活用の最適化を支援してきました。

しかし、従来のEcoOneでは、マルチクラウドに対応したレポートは発行しているものの、各クラウドから推奨レポートが別々に出され、その結果は各クラウドサービスの判定基準や精度に依存していました。そのため実際に構成変更しようとすると、専門のSEによる検証が必要になるという課題も抱えていました。

より精度の高いクラウドリソースの最適化に挑む

こうした課題を解決するために、JBCCはIBM Cloudability とIBM Turbonomicの機能を検証しました。

IBM Cloudability ® は、主要クラウド・プロバイダーの課金データを取り込み、正規化、構造化し、一つの画面上であらゆるコストを可視化します。これにより、パブリッククラウドの変動する支出モデルにおいても、企業内の各事業部門の利用状況やコストをさまざまな側面から照らし合わせて、会計的な視点で分析し、財務上正常か評価することが可能です。

IBM Turbonomic®は、AIを活用したクラウドリソースの最適化を促進する、運用の意思決定と最適なアクションの自動化を提供します。運用の負担を軽減しながら、パフォーマンスの確保、コストの最適化を継続的に実現でき、よりスマートなクラウド投資を可能にします。

「EcoOne」サービス精度向上により、IT 投資価値の最大化を実現

Cloudability Premium を活用した事で、主に次のことが実現できました。

  • 推奨構成を判定するロジックが刷新され、総合的な構成判断が可能に
  • Microsoftが提供するAzure CSP(Cloud Solution Provider)を含む複数のクラウドサービスと統一したレポートが発行可能に
  • 最適なリソース量の算出に加え、構成変更に伴う変更作業などの前提条件を提示することで、 実際に適用可能な構成案の推奨を実現
  • 最長90日間にわたる高精度のサイジング最適化評価と、構成変更時の影響の事前測定を提供
  • ダウンサイジングのみならず、アップサイジングした場合にも最適推奨ができ、顧客のビジネスにあわせた柔軟な構成選択を実現
  • 構成変更に伴うリスクレポートを自動発行し、変更が及ぼす影響 の事前把握が可能に
  • 異常支出検知機能が追加され、インスタンスの設定間違いといった誤操作や、無許可で設定された環境による想定外のコスト増加、マルウェアに感染した際の異常な通信等を早期に検知でき、無駄なコストの発生を最小限に抑制

Cloudability Premiumの柔軟な従量課金とESA契約(Embedded Solution Agreement)を組み合わせた事で、中小企業でも身の丈に合ったコスト感、サイズ感でスモールスタートが可能になりました。マネージド・サービスで提供する事で日本の中小企業が抱えるIT運用人材不足の改善にもつながります。

また、世界的に需要が急増しているGPUリソース(Graphics Processing Unit=グラフィックス処理装置)は高価で貴重であることが知られています。

GPUインスタンスのリソースとコストを最適化する事で、電力消費と温室効果ガス排出の低減など高い効果が得られます。

約55% 月額クラウドコスト削減率の最良事例 約30% 月額クラウドコストの平均削減率
IBM Cloudability Premiumを「EcoOne」に組み込むことで、より多くのお客様に安価で精度の高いクラウドコスト最適化サービスを提供することが可能になりました。 中堅中小企業を含むすべてのお客様でクラウド利用におけるリソース、コスト管理の要求がありますが、人材不足により多くの企業が着手できていない状況です。この組み込みサービスをご提供することで、IT運用の負担をかけず、クラウドコストを可視化し、無駄なリソースを削減、さらに電力消費と温室効果ガス排出を低減する事で、社会課題の改善にもつながります。JBCCとIBMは共創サービスを通じて、社会課題の改善に貢献して参ります。
布川 加奈子氏 JBCC株式会社 ハイブリッドクラウド事業部 事業部長
Lockheed Martin社のロゴ
JBCC株式会社について

JBCC株式会社は、クラウドサービスを中心にシステムの設計から構築、運用までを一貫して手掛けるITサービス企業です。超高速システム開発を特長とし、セキュリティ・AI等のサービスとともに、お客様のシステムの課題を技術力とスピードで解決します

製品・サービス IBM Cloudability Turbonomic FinOpsソリューション
次のステップ

Cloudabilityを導入することでクラウドのリソースを最適化して、コスト、パフォーマンス、品質の向上を支援します。

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