“ IBM Mobile Foundationは単一ソースでクロス・プラットフォームに対応しています。リリース後のバージョン管理も一元化できることが、導入の決め手となりました ”
— 株式会社イセトー プロダクト統括本部 CIC ソリューションデリバリー部 部長, 唐品 達哉氏
Business Challenge
2018年1月から預貯金口座の顧客情報とマイナンバーを紐づけて管理することが銀行で開始され、マイナンバーの収集対象者が大幅に拡大することから、金融機関ではマイナンバー収集をより安全かつ効率的な方法で進める体制整備が急務となっています。イセトーでは2016年1月よりマイナンバー申告書の作成・送付から、受付登録・内容確認および本人確認、マイナンバー専用データベースへの登録・保管、調書作成までを一括で代行する「マイナンバーワンストップ番号申告サービス」を提供していますが、紙によるマイナンバー申告書のやり取りでは、収集率が上がらず時間もかかります。そこで、同社は顧客の利便性向上と、金融機関社内の業務効率向上の両面から課題を解決すべく、新たなマイナンバー申告手段としてモバイルアプリの提供を決定しました。
Transformation
モバイルアプリによるマイナンバー申告では、スマートフォン内蔵カメラを起動、必要な証明書を撮影し、送信すると同時にスマートフォン本体からその画像データを消去することが可能です。モバイルアプリを開発する場合、Apple iOS、Google Android、Microsoft Windowsの3種類のOSのサポート、頻繁なモバイルOSやアプリのアップデートなど、モバイル特有の課題があるため、同社はIBM Cloud上に、単一ソースでクロス・プラットフォームに対応、モバイルアプリ開発からテスト、デプロイ、運用まで一貫して支援するIBM Mobile Foundationを導入しました。既存のマイナンバーワンストップ番号申告サービスの基盤もIBMのソリューションで構成されており、この基盤上にモバイルアプリの開発プラットフォームを追加するにあたって、モジュール間の親和性の高さや、IBMのトータルなサポートを受けられるというメリットも考慮されました。
Benefits
同社は2017年7月に金融機関が自社サービスとして導入・展開できる汎用的なマイナンバー申告アプリ「アイスマートナンバーnavi」の一次リリースの開発を終えました。UCDA(一般社団法人ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会)の「伝わるデザイン」認証を取得し、使い勝手の良い直感的に使えるモバイルアプリに仕上がりました。あわせてクラウドサービスセキュリティーISO27017認証も取得し、金融機関からも高い評価を得ています。同社では、今後、マイナンバー申告全体の30~40%がモバイルアプリ利用に移行すると考えています。また、紙の書類によるマイナンバー申告についてもRPAの考え方をベースにして、IBM Datacap、IBM Content Foundation、およびIBM Business Automation Workflowを用いた仕組みによって、すでに徹底した効率化が図られています。プロセスの自動化とアイスマートナンバーnaviの相乗効果によって、マイナンバーワンストップ番号申告は大きな進化を遂げています。
製品・サービス・技術 情報
当事例で使用されている主な製品・サービスは下記の通りです。
- IBM Mobile Foundation
- IBM Cloud
- IBM Datacap
- IBM Content Foundation
- IBM Business Automation Workflow*
- IBM Power Systems
- IBM Storwize
*旧製品名 IBM Case Foundation
当事例に関する図表を含めた詳細な情報は、下記「PDFダウンロード」よりご覧いただけます。
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