当行として今後スマートフォンアプリを通じてお客様に提供したいと考えている手続きや取引のほぼすべてが、デジタルサービス・プラットフォーム標準の業務マイクロサービスとして準備されていることに驚きました

株式会社百十四銀行 執行役員 事務統括部長 大平 正芳 氏

ビジネス上の課題

百十四銀行は、金融の枠にとらわれない質の高いコンサルティングを通じて顧客や地域社会との共通の価値創造に取り組み、地域の様々な課題を解決する「地域のプラットフォーマー」となることを目指して、グループを挙げたDXを推進しています。顧客対応における最優先課題としてネットを活用した非対面の取引チャネルの拡充に注力し、インターネット・バンキングをはじめ、積極的な投資を実施。2020年8月から「114デジタル手続アプリ」というスマートフォン向けサービスを開始しました。店舗統合で最寄り店舗が遠くなった顧客の利便性を維持し、来店が困難な場合でも取引が可能となるような、新たなカスタマー・エクスペリエンスを提供。キャッシュカードの再発行手続や喪失手続、住所・電話番号の変更手続などを一括してサポートする、地方銀行では初となる試みです。

概要と経緯

金融機関が今後も持続的成長を遂げていくためには、高い経費率の改善、デジタルサービスへの対応、コンプライアンスとセキュリティーの確保、経済再生に向けた責任の遂行などを実現する抜本的な改革が急務となっています。こうした改革に向けて、デジタルトランスフォーメーションにグループを挙げて取り組む株式会社百十四銀行(以下、百十四銀行)は、金融機関向けデジタルサービス基盤「デジタルサービス・プラットフォーム(DSP)」を導入し、「114デジタル手続アプリ」という新たなスマートフォンアプリを開発しました。手続きのデジタル化によって、来店が困難な顧客に対して利便性と新たなカスタマー・エクスペリエンス(顧客体験価値)を提供。百十四銀行ではDSPを活用し、デジタルアプリの開発・展開と、店頭での定型的な取引のデジタルチャネルへの移行に向けて取り組みを加速させる計画です。

ソリューション

百十四銀行はデジタルサービス基盤「DSP」を活用することで、114デジタル手続アプリをわずか約5カ月という短期間かつ低コストで構築しました。DSPは、IBMが金融機関に向けてデジタル時代の次世代アーキテクチャーをクラウドネイティブ技術やコンテナ技術(Red Hat OpenShift)などをベースに具体化したソリューションです。主要機能の1つである業務マイクロサービスは、金融機関で用いられる汎用的な取引機能をサービス部品として提供し、金融機関に求められる強固なセキュリティーを担保しつつ、顧客の要件や要望に柔軟かつ迅速に応えるアジャイルな開発を可能にします。今回の114デジタル手続アプリの開発においても、その特長を最大限に活かすことで、今後の拡張や変更に強いアプリを構築できました。

効果と今後の展望

DSPを活用したことにより、百十四銀行ではアプリケーションの構築期間を従来の約30%短縮し、コストについても約40%削減することができました。デジタル手続アプリは当初の想定を上回る、約2倍のペースで利用が拡大しており、同行では店頭で行われている定型的な取引を非対面のデジタルチャネルに移行していくための確かな手応えを得ています。従来は来店が困難だった顧客の住所・電話番号の変更も順調に進むようになり、顧客の最新の属性を正しく把握したコンプライアンス対応にも貢献。さまざまな手続きをデジタルで簡単に行えるアプリができたことを同行は大きな前進と評価しています。こうした成果を受けて、百十四銀行は114デジタル手続アプリのさらなる拡充を進めていく意向です。

[製品・サービス・技術 情報]
当事例で使用されている主な製品・サービスは下記の通りです。
デジタルサービス・プラットフォーム(DSP)

当事例に関する図表を含めた詳細な情報は、下記「PDFダウンロード」よりご覧いただけます。

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